菊地成孔さん のコメント
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今これを、東京ザヴィヌルバッハのリユニオン・ライブ(僕はこれ、リユニオンじゃなくてオールスターライブだと思うけどね。僕がスター、とか云う意味ではないですよ。イガちゃんは生まれつきのスターだけど)のリハを終え、8時に事に気づき、46分まで待って書き始めています。アップされるのはおそらく9月13日の金曜日ですけどね。理由はすぐに分かります。
東京ザヴィヌルバッハが結成されたのは、 DC/PRG (当時 date course pentagon royal garden )と同じ1999年ですが、ファーストアルバムのレコーディングは2001年9月でした。
僕の記憶では結成からレコーディングの間の2年間ですっかり方向性を見失っていた僕らは、五十嵐一生の脱退を以って、音楽性が完全にロックオンしました。僕らの分裂は、音楽性にのみ基づく、かなりシリアスなものであり、僕はこの形のシリアスを今堀恒雄のティポグラフィカ、大友良英のグランドゼロと、過去二度経験しているので、まあ慣れているとも言えましたし、そんなキツい目を反復するなんてキツいでしょう、とも言える話なんですが、僕自身がこのタイプのシリアスを自身に招かないタイプの音楽家なので、他人事といえば他人事で、「ああ、またか」と云う感じでした。
ジョーダン・ピールはご存知の通り、サタデーナイトライブ出身の、コント作家でありコメディアンです。僕は彼が映画監督として、全てが上手くいった松本人志だと考えています。なので、おそらく、ですが、本当のところは、テーマも何もないと思います。不条理コントを、どれだけ怖く、面白くやれるか、風呂敷がたためないぐらいに世界観を広げてしまって、しかし、畳めなくても誰も文句がいえないぐらいの完成度を叩き出してしまった結果が、映画作品となった2本ですよね。
ネタバレになるのでアンサーが曖昧になりますが、おっしゃる通り、あらゆる島で踊られているバレエとは、あの地下世界で踊られているバレエのようなものです。僕はあそこにクラシックバレエを持ってきたジョーダンピールのセンスと勘に驚嘆しました。
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