菊地成孔さん のコメント
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あんまりにも忙しいので(忙しい時に、「これこれで忙しい」って公表できないの、ものすごく辛いですね笑)、初の試みで、ここ数日で思ったことを箇条書きにしてみます。
1)「今年からこの連載、写真が戻ってきます」と言っておきながらスンマセン。今、スマートフォンを持たない、僕のような人間に対する差別が手酷いことになっていて、完全に、最新型の差別だと思います。「スマホさえ持ってりゃすぐじゃん」という事が多すぎる。断固戦います。写真はスマホを使わずに何とか安定供給します。
2) WACK の代表の渡辺淳之介は、坊主頭しか知らなかったんだけれども、髪伸ばして金髪に染めたら、何とカートコベインにロレックスだなあ。と思っていて、「もしや、、、、」と思っていたら、やっぱりだった(ニルヴァーナ聴いて高校中退したそうです。テレビで言ってた)。
3)キングヌーは、音楽的には、ブルーハーツ型の音楽の教養主義型だから、物凄く図式的に現代的で、大変素晴らしいと思いますが、音楽そのものより、「ウルフ(単独行動)」から「ヌー(群棲行動)」の時代へ、という移行のセンスが素晴らしく、ヴォーカルの人が aiko と愛し合っても大好き!(僕、あんなことしたら、、、、っていうか、そもそも出来ないけど笑、、、、即死しちゃうと思います。脳の動脈瘤が破裂して笑)ただ、「クラシックやってた人は普段はクールで、ステージだとトランスする」という、見飽きたヨーロピアン・ヒステリーは是非モンで超克して欲しかったのでそこだけ残念。タバコを吸うところも藝大っぽい。藝大じゃない組はジャズ組っぽくて、そのミクスチュアもカッコ良いよね。
「戦前と戦後」ご高評ありがとうございます!僕も僕なりに切実さで書いてるんですが、切実さの質が青春ぽくないですね笑。年齢が年齢だから当たり前だけど笑。それでも「普通の恋」を書いたのは38でしたからね。「切実任せ」にもある種のスキルはいるし、そもそもジャンルとしての歴史もあります。僕は、スキルフルで気が利いてるのが好きですね。世代でしょうか。
秋元康は本当に優れた作詞家で、全ての歌詞に工夫が凝らされていて、なおかつ大人になっても、青春感が仕事として出せるから、そりゃあリッチマンになるわ。と思いますよ。好きな歌詞は、48系ではなく、周縁的な仕事に多いんですが、一番好きなのは、野猿tfAIに書いた「first impression」ですね。「世界中の恋人たちが 偶然に惹き寄せられるよ」というのは本当に素晴らしいと思います。
つんくさんは、いわゆる歌謡曲、水商売的な歌詞に説得力がある人で、「LOVE マシーン」みたいな「名作」「国民歌謡」みたいのではなく、なかにし礼の遺伝子みたいな、いろんな曲に散見される、色男が女を蹂躙してる凄み。みたいなフレーズが痺れますね。
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