• このエントリーをはてなブックマークに追加

菊地成孔さん のコメント

userPhoto
菊地成孔
>>2

 志村さんはギリでご高齢ですし、3年前に、実質母子家庭のお母様を亡くしてからは、肺炎になったり(それまではchain smoker。今でも大酒呑み)、若干元気を失っていたので、現状でウィルス性の肺炎になれば、死亡する可能性は低くはありません。日常的に顔を見る、高齢の喜劇人という意味であれば、笑点の大喜利メンバーのどなたかが亡くなっても、加藤茶さんが亡くなっても、おかしくはないと思います。ただ、急死であること、志村さんへの思いの深さなどから、特別に事態が重くなってしまう方々も多いでしょうね。ただ、現実から目を背けるのは、やっても仕方ないけれども、1秒でも早くやめた方が良いです。原理的には。

 追悼文を書いた時には心労はありません。回向、手向けといった行為には、誤解を恐れずに言えば鎮魂する爽やかさがあります。あまりに無念だったり、辛かったりしたらむしろ書けません。災害時にインスタントラーメンを買いだめする、という習慣は日本人にはないので、けんちゃんラーメンだけでなく、チャルメラも明星一番も、カップヌードルも買いだめられなかったのではないでしょうか。また、志村さんのソウルマニアぶりは、ひげダンスの選曲などで充分に「一般化」されていたと考えます。おそらくご本人が、(衣笠元選手のように)ムッチャクチャにそれを押し出したがった。という事実がないだけだと思います。


 
No.4
57ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
 あちこちで話しておりますのでご贔屓筋の皆様はご存知だと思いますが、僕はザ・ドリフターズ世代ですが、諸般の運命によってハナ肇とクレージーキャッツ独立戦線世代であります。    ザ・ドリフターズは、あくまで僕にとって、ナベプロ×東宝映画に於ける、クレージーの次世代グループとして、数本の映画を見、「全員集合」という番組が整う以前の、今だと YouTube でかなりの数が観れる「まるで菅田将暉のようにハンサムで人気があるカトちゃん」時代の、「テレビ番組に於けるヒット曲歌手としてのパフォーマンスが」、「後に確立される下品とグロテスク」「とは全く無縁の、クールでスマートでグルーヴィーでファンキー」だった記憶。にとどまっており、言うまでもなくそこには故人はいません。    (*一番ヤバいのが コレ )    僕にとって故人は、あらゆる芸能史の中に置いた1ピース(としての意義も多大なるものがあると思いますが)よりもはるかに、「コメディアンはモテる」と云う、ダンディで可愛い、独身貴族の代表として君臨していました。    故人のような偉大なコメディアンの訃報が、どうにもこうにも厄介な、この疫病の話とニコイチで報道され、人々もニコイチで話題にするしかない(このタイミングと話題性には、そこに至らせる強制力があるので)世界が、どのアーティストも試金石だと言われる「3 rd アルバム」の A 面に深い深いバラッドとして置かれた、と云う事実を前にですね、僕が当ブログで出来ることは何かな?と、ない頭で考えまして、以下、まずは記憶力自慢をします。  
ビュロ菊だより
「ポップ・アナリーゼ」の公開授業(動画)、エッセイ(グルメと映画)、日記「菊地成孔の一週間」など、さまざまなコンテンツがアップロードされる「ビュロ菊だより」は、不定期更新です。