菊地成孔さん のコメント
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本日は、非常に奇妙な夜となり、大変ワクワクしています。ひょっとしたら、最初で最後かも知れませんね。こんな夜を皆様と過ごすのは。
そもそも、お陰様で、と申しましょうか、私が過去、ブルーノート東京さんでオンステージする際は、ほとんどが満員御礼、有難くも頂戴しておりまして、つまり、私は、ステージの上から、そういう光景しか見た事がありません。
ですので、今夜ばかりは、何か、会員制の秘密クラブめいているような、非合法のパーティーでもあるかのような、ちょっと不良で特権的な気分を、せっかくですから、皆様、ステージ上の私共、ブルーノート東京の全スタッフと共に、大いに味わいましょう。
ジャズマニアの方々になら言うまでもなく、「 sings&plays&scats 」と云うのは、バンド名ではありませんで、「弾き語りライブ」とか「アンプラグド」とかと同じ、演奏のフォームの名前です。私が、歌い、演奏し、スキャットする。という、シンプルにそういう事で、今までガッチリと組織化された、軍のようなオーケストラを率いてきた私にとって、ひょっとしたら、今までで一番リラクシンなステージかも知りません。ただ好きな曲を、気の置けない仲間と、好きなように楽しみたいと思います。
今回も、飲食のセクションの皆様と、ライブを楽しむ相談をしまして、時節柄、がっつりお料理を、というよりも、楽しく気楽にお聴き頂けるよう、第一には「今回のライブのテーマが<花>である事」をお伝えした上で、「ワインセレクトより、オリジナルカクテルの充実を、そして、ブランデーと、出来たらオリジナルのショコラをお出しして頂きたい」とワガママを言わせて頂きました。ブランデーとショコラに合う、花のような音楽をお届けする所存であります。ごゆっくりお楽しみください。
カクテルは「 flowers of romance 」という、英国のパンクロックマニアには知らぬ者はいないアルバムから拝借しています。シャルトリューズ、赤紫蘇、レモン、そしてペルーを原産国として知られる「ピスコ」という、非常に艶かしい蒸留酒がベースになっています。一口ずつ舐めるように、ぜひお試しください。
ブランデーは王道、 Hennessy XO をご用意し、ショコラは「シンプルなガナッシュ(ショコラティエの名店「ヴァローナ」のグラン・クリュ・マリアージュのセリエの中、多く用いられるグアナラ種使用)」、「キャラメリゼヘーゼルナッツ(真のノワゼットですね)」、そしてパティシエの力作となります、「ブルーマロウをあしらった、ラベンダーのアロマ香るガナッシュ」は、うるさ型のショコラ・ラヴァーの皆様にも、味をしっかりご記憶して頂けるでしょう。こちらもカクテル同様、舐めるように淫らに、そして遊ぶように楽しくお召し上がりください。音楽はその行為自体のために組織されています。「花」と云うのは、特に大人にとって、思っているより簡単なものではありません。
それでは最後までごゆっくりお楽しみくださいますよう。またしてもコラボレーションを楽しんで下さった飲食セクションの声も代弁しまして、皆様に感謝の意を表したいと思います。
菊地成孔
有難うございます!「ゲイ」と言うのは、昔のイメージですが、きゃっきゃしてるじゃないですか笑、なので、「いつでもはしゃいでる、楽しい、派手な奴ら」といった意味が付与されています。まあ、名付けられた最初期の、第一印象ですね。残念ながら、あまり好意的なものではないとは思いますが、そのイメージのまま、今は、性的のみならず、一つの感受性のあり方として認知され、リスペクトされていると思いますし、そなるべきです。マチずもゲイもダメってなっちゃったら、アメリカはかなり、国民同士、仲良くなれない国になりますね笑。
お楽しみいただけたようで良かったです。「敷居」は、さほどたくないですよ。僕が「コミケって行ってみたいんだけど、敷居が高そう」と言ったら、多くの人が「そんなことないですよ!」と言うと思います。ブルーノートで飲み食いしても3万以上かかることはあんまりないです。コミケに行ったら3万円ぐらいすぐに使っちゃうんじゃないですかね?そしたら、敷居ってどこにあるの?と言う感じですよね笑。何れにせよ、次は是非、可能な限りでよろしいので、3次元でどうぞ笑(全く意味が違うことに圧倒されると思います)。
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