菊地成孔さん のコメント
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今、坪口のトリオが演奏を始めたところだ。僕はピットインの控え室にいる。さっきまで、藤井さんと坪口と菊地雅章くんと三人で旧交を温めていた。菊地(雅)くんと藤井さんは喫煙者なので、控え室がモクモクである。一昨日のオーチャードホールが実は今年最初のライブだったので、今日が2回目になる。開口一番、藤井さんは「猛烈に久しぶりだねえ」と笑った。「藤井さん良く生きてましたね笑」「オレも菊地がどうしてるかなあと思ってたよ」「ポンタさんがねえ」「あいつ、オレより一つ上なんだけだから」「まあもう」「誰が死んだっておかしくないよな笑」「そうですね笑」「オレ、ずっとスティックも握ってなかったから、、、、、叩けないよダッハハハハハ」「オレもそうですよ笑」「え。菊地、またタバコ始めたの?」「はい笑」「一本、、、」
藤井さんが手を伸ばしたので、箱から一本だけ飛び出させて渡し、藤井さんが咥えるタイミングで150円
ありがとうございます!本当は、みんながスタジオに入ってきて、セッティングして、僕が口でコード進行(紙に書くほどではないので)を言って、みんなで音を出しながら、アレンジ(ここはこういうリズムフィギュアで、とか、キメはこう、とか)している過程を全部録画して、「1曲ができるまで」を見せようと思っていたんですが、趣旨が違っちゃうので笑、テストテイクというか、「試しにオレ、シンセ弾くわ」とか言って、できるかどうかわからないまま始めちゃったテスト以前のテイクと、次のは途中で終わっちゃって(シンセが弾けずに笑)、「今度はビート入れて、シンセのリフは林さんにやってもらおう」とか言って(リフの譜面もないです笑)、あの形でのファーストテイクを入れただけです。勿論、音源出すので、それまでにはアレンジも歌詞もフィックスして、いろんな楽器が入り、何テイクもやって、一番完成度が高いものを出すと思います。
ただ、僕は、あのぐらいユルいのが今の時勢にとって気分が良いと思います。今までの「今週の1曲」は、もう曲を覚えてるカヴァーで、テイクも重ねて一番良いのにしていました(最初期)、ジャズの曲(中期。スキャットのみの期)だと、もう、キーの指示がなくても全員暗譜で、速度だけ出せば始まっちゃいますし、みんなジャズメンなので、下手するとテイク1が一番良かったりもします。これをバンドでやるのが「菊地成孔クインテット」ですね(5月かな?にライブがあります)。
日記にもありますが、僕は、ある意味デモーニッシュな組織力がある、でかいオーケストラを2つやってますし、ファイナルズは打ち込みで完成度を上げる一方なので、とにかく今、ユルユルで危なっかしくていい加減でキュンキュンな物の、生まれたての姿を出すことが、僕が今、特に意識してないけれども抑圧していた「僕らしさ」であるし、街から貰った気分の反映であって、僕の考えるシティポップとはこれだ。という感じでしょうか。良き作曲を!
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