菊地成孔さん のコメント
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もう解散したので、バックヤードの話を少々しても良いだろうと思う。バックヤードの話のが演奏よりも、時間換算して数千倍あるのは言うまでもない。僕はステージ上でオルガン弾いたり、指揮したり、最近はカウベル叩いたりしているけれども、最も細心の注意を払っているのは実はタイムキープだ(因みにぺぺでも)。
コロナ以前の世界でも「もう、やりたいだけやっちゃいましょうよ」なんて言う粋な計らいをするクラブはなかった。全ての楽団は充てがわれたランニングタイムを遵守しないといけない。
増してやコロナ禍の中では、完全撤収時間が厳格に決められるようになり、「やりたいだけやり切って、尚且つ時間は守る」というライブショー・ビジネスの基本が、さらに厳しいものになった。<会場を借り切って、無観客配信>というのは、僕はやらないが、アレだってさすがに家飲みみたいにはいかないだろう。
基本的に、ライブ版の編集は全部やっています。ただ、表記がインパルス! / ユニバーサル盤の時に、ちゃんとやろう。ということになった記憶がありますね。なので、(のちに詳述しますが)「7枚組ラストボックス」には一切編集の手入れていませんし、リテイクのオーヴァーダビングも一切していません。ライブで体感したまま。になっています。
そして、おっしゃる通り、「スタジオ盤以上にライブ盤はミックスが難しい」です笑。ただ、「コツ」のようなものはなく、「聴きたい音」になるまでトライするしかありません。我々の場合は「ベースとキックとジャンベの低音、つまり低域の管理と維持」が常に問題になってきます。人間は高音の打点が多いのは咀嚼しますが、低音の打点が多いのは咀嚼しないので。
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