菊地成孔さん のコメント
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実演音楽家としての大賭博は当てたが(現在、大阪でも東京でも3時間ライブの敢行は不可能である。後ろから迫り来る大波をギリギリで避けてビーチフラグを握った気分だ。ライブが出来た、という事実はもちろんだが、あのライブを音源として残せた→ボックスセットを買うと DL 権が付いているので→という点に最も意義がある。聴き直すと物凄い。全員の気迫と集中力が圧倒的というに吝かでない迫力で凝集されている)、講師としての賭博は外れたというか、授業はほぼ毎日なので、そもそもライブのように一点賭けが出来ずに、コロナ禍に普通に振り回されまくっている(それでも小博打の連続だが)。
今回の緊事宣は、前のよりも一般化して評価することが難しい、しかし飲食業とライブハウスという、僕の拠点がピンポイントで抑え込まれているので、今はアンダーポジションからの逆転のチャンスを狙い続けるしかない(これは、誤解を恐れずに言えば、ぶっちゃけ楽しいことだが)、先ずはクインテットのライブが延期になったし(勿論やります。今、延期日程を協議中)、僕のガラケーは留守電でいっぱいだ、その全てが、予約していたレストランからのものだ。
あの映画は、とにかくねじれてますよね笑。今回の日記のテーマは、「左翼運動も右翼運動もノンポリ運動も、バブルまでははっきり生きていたし、今の細々と生きているし、21世紀のクリエイト全てに影響はある」といったところですが、そういう意味で「花束」は、かなりトゥ椅子とした映画だと思います。僕は、大友っちはマイメンですし、脚本の坂本さんは尊敬していますが、じゃあ、監督がどうの、役者がどうの、というより、「映画音楽のオファーをする側は、本当に何も知らないで頼んでくる」という事ですね笑。これだって博打で、ガンダムサンダーボルト組は、DC/PRGの存在を知らず頼んできました。それで、劇場版の2作目が製作にはいったタイミングでDC/PRGのライブに来て、口あんぐりになり、急遽、予定していなかったDC/PRGの楽曲の収録になったんです(それが「ロナルドレーガンアザーサイド」)。彼らは博打に勝ちましたね。
映画製作者に「もっと勉強しろ」なんて上からモノは言いません、僕が山下の弟子筋で、大友っちは高柳さんの直系だという事実すら、僕らが明言しない、あるいは、チラッとしか明言しない、という事に、ねじれの原因があると思いますね笑。僕は今、反体制的な映画の音楽をやりたくて仕方がないですね。生まれてこのかた、政治的に反体制になった事がないので(体制側についたこともありませんが笑)。
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