うめかわさん のコメント
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「東京の合唱」は、1931年にキネマ旬報のランキング3位になり、小津のブレイクスルー作品となった名作だけれども、のちに完成する小津の、半熟状態のような映画だ。単純に、欧米文化への伸び伸びした素振りがあり、後に結晶化される、純日本製、純東京性=小津という図式が固まりきっていない。カメラはルビッチのように、ウォルシュのように動き、ハイアングルも、ドリーによる移動もある(小津が完成すると、なくなる)。状況も極端だった。なにせ1931年、世界大恐慌の翌年であり、関東大震災の9年後である。
僕はエノケンのファンで、観れる限りは観ているけれども、 PCL 映画を観ていてつくづく思うのは、太平洋戦争の敗北によってイマジネーションとその表現が、受動的にも、また能動的にも制限されていたのが戦後社会で、今は戦前社会なので、また PCL みたいな感じになっているという実感である。
アニメのイマジネーション
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