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菊地成孔さん のコメント

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菊地成孔
>>3

<「歌が入ったフュージョンもしくはプログレ」とはまさにその通りですね。僕的にはそれは作り手目線の音楽という事でしょうか。>

 そうですね。まあ、テク自慢の音楽ですよ(モノンクルもクラクラもウォンクも)。ただ、「それを聞くのが大好き」と言う人々がいて、過去のフュージョンブームがあったんで、客の欲望はどこまでも、ですよね笑。最近の段好きのアイドルとかもハイスキルなんですけど、子供の頃から死ぬ気でやってるから良いじゃないですか笑、芸大出身でポップスに、とか、バークリー卒で、とかいうの、世も末だと思います笑。ずっと遊んでて、適当に楽器が弾けるようになったら来いよ。と思いますけどね笑。ああいうのは、普通の、オーセンティックな権威主義だと思いますよ。

<でもポップスは完全に観客目線ですよね。僕が浴びるようにして育ってきた昭和の流行歌や歌謡曲は、いやらしいほど観客を見ていたと思います。無意識的に大衆もその勝負を楽しんでいた。
70歳にして中森明菜さんのファンクラブに入った僕が言っているから間違いはないです、笑。>

 はい、ポップスはそうです。ポップスは客目線というより、客と「同じ目線」の音楽ですよね。大したことしないんだもん。ポップスっていうのは、そこにポップスの魔法があるんですよ。僕だってぷにぷに電気さんと目があった!とか言って(会ってないのに笑)舞い上がったりして、こんなの魔法以外の何物でもないでしょう。あきなのファンクラブ、僕も入りたいですよ笑。

No.10
21ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
  「オール1の天使」      モノンクルとぷにぷに電気が対バンをするというので行ってきた。「1人で(普通にチケットを買って)ライブに行く」こと自体がかなり久しぶりなのだが(20代は盛んに行っていたので)、結果として、久しぶりすぎるほどの久しぶりの嵐で目が回った。コインロッカーの小さいのを2つ使ってカバン(昔はリュックサックではなくアディダスのスポーツバッグだったが)とコートを押し込み、開演までの30分をコーラ飲みながらうだうだするのも久しぶりだし、そもそも僕がよくライブハウスを巡っていた頃、この土地はシネマライズですらなかった。    風圧にも似た、ものすごく強いノスタルジーの力に抗しながらフロアの後ろの方に行くと、今日平均の中でも一番服装がダサいぐらいの男子2人組が終始楽しそうにぷにぷに電気とモノンクルの話をしていて、「モノンクルって最初はジャズだったんだよね。ガンダムの菊地成孔?って奴がプロデュースで、フリージャズやラテンジャズやってんだけど」と言ったのでマスクを深くかけ直したりしたのだが、そいつが握っていた缶ビールを派手に落として、床がびしょびしょになり、一瞬騒ぎになったので、その隙に乗じてささっと前方へ進む。<お洒落で可愛い女子>としか書きようがない人々が山のようにいて、ファッションンチェックをしているだけでも楽しかったが、ノスタルジーの風圧は上がるばかりで、台風の時に銚子市の犬吠埼燈台の下で吹き飛ばされる直前のリポーターのような心情になっていった。    特に理由はないが、先にぷにぷに電気が出ると思い込んでいたら、ベースアンプの前に、角田君そっくりの人物が現れてチェックしだしたので「ええええええええ?」と思っていたら、すっかりお姉さんになっていたサラ太郎が現れてモノンクルのライブが始まった。  
ビュロ菊だより
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