菊地成孔さん のコメント
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「オール1の天使」
モノンクルとぷにぷに電気が対バンをするというので行ってきた。「1人で(普通にチケットを買って)ライブに行く」こと自体がかなり久しぶりなのだが(20代は盛んに行っていたので)、結果として、久しぶりすぎるほどの久しぶりの嵐で目が回った。コインロッカーの小さいのを2つ使ってカバン(昔はリュックサックではなくアディダスのスポーツバッグだったが)とコートを押し込み、開演までの30分をコーラ飲みながらうだうだするのも久しぶりだし、そもそも僕がよくライブハウスを巡っていた頃、この土地はシネマライズですらなかった。
風圧にも似た、ものすごく強いノスタルジーの力に抗しながらフロアの後ろの方に行くと、今日平均の中でも一番服装がダサいぐらいの男子2人組が終始楽しそうにぷにぷに電気とモノンクルの話をしていて、「モノンクルって最初はジャズだったんだよね。ガンダムの菊地成孔?って奴がプロデュースで、フリージャズやラテンジャズやってんだけど」と言ったのでマスクを深くかけ直したりしたのだが、そいつが握っていた缶ビールを派手に落として、床がびしょびしょになり、一瞬騒ぎになったので、その隙に乗じてささっと前方へ進む。<お洒落で可愛い女子>としか書きようがない人々が山のようにいて、ファッションンチェックをしているだけでも楽しかったが、ノスタルジーの風圧は上がるばかりで、台風の時に銚子市の犬吠埼燈台の下で吹き飛ばされる直前のリポーターのような心情になっていった。
特に理由はないが、先にぷにぷに電気が出ると思い込んでいたら、ベースアンプの前に、角田君そっくりの人物が現れてチェックしだしたので「ええええええええ?」と思っていたら、すっかりお姉さんになっていたサラ太郎が現れてモノンクルのライブが始まった。
もう、あんなに曲芸みたいにすごいと、一周回って素晴らしくないんじゃないか笑?と思うぐらい疲れました笑。たった50分だったのになあ。聴いててずっと恥ずかし買ったし笑。彼らはもともと、ポップなんてやりたくもないし、できもしないと思っています。ポップ・ミュージックに圧倒されたい?「細部を聴きとらねば」って、ジャズがリスナーに課す話ですよね笑。彼らがやりたいのはクラシックかプログレだと思いますよ(フュージョンも超えてる)
「ここにしかないって言って」は最強です。あまりに良いので僕が」MV撮ったんだもん笑。そん時、角田くんが「この曲はなんの仕掛けもないし、短いし、曲と曲間のインターリュードにします」って言ったんで「いやコレが一番ポップ笑。コレでMV」と言ったら、全く理解されなかったですね笑。あのあたりからタブーやめたくなったんじゃないかと思います笑。
「できるからと言って、あえてやらない」なんて、音楽家にとっては片腕もがれるような話ですよね笑。僕はポップセンスはありますが、ジャズスキルを一切使わないんでもがれた事はないですが、DC/PRG20年以上やって来て「キャッチ22」と「ミラーボールズ」が一案盛り上がる。という、奇跡の笑、結論を残したので、満足してます笑。
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