今回のキャンペーンは、首都圏を中心とした書店で、限定ブックカバーを配布。このブックカバーには「ないことこそが豊かさ」「差し出しあって暮らす」「小さなことが大きなよろこび」等、小高区に暮らす人々のマインドがデザインされています。さらにブックカバーを撮影し、「#おだかるブックカバー」を付けてSNSに投稿すると、おだかのお酒が当たるキャンペーンもあわせて実施されます。
避難指示解除以降、小高区では再生の道を切り開く人たちの努力もあり、若い人や起業する人の移住が増加。小高区に暮らす人々には外から来る人を受け入れ、チャレンジを応援する価値観が根付いています。まちではこうした変化に着目し、新たに地元に根付く人々の価値観やマインドに「おだかる」というキャッチコピーをつけポータルサイトや広告物で情報発信しています。
新しいまちに移住しようと思った時、特産物や風景など目で見える情報は得られても「その地に暮らしているのはどんな価値観をもった人が多いのか」などはなかなかわかりません。
今回のキャンペーンは、季節性も絡めながらブックカバーとして配布しSNS上でアクションを促すといった設計もユニークですが、その前提として、ハード面の復興状況ではなく、目には見えない“そこに暮らす人々のマインド”を言語化し、コミュニケーションの核に据えるという発想も参考にしたい事例です。