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漫画家の赤松健さんが主催するウェブサイト「Jコミ」で「JコミFANディング」と題する企画が正式スタートしました。「JコミFANディング」とは、流行りのクラウドファンディングの一種で、ようするに電子書籍や漫画家との飲み会への参加権を有料で販売するシステムです。
こう書くとごくあたりまえの企画のようですが、特徴的なのは、販売する電子書籍が「すでに紙の本として刊行され、絶版になった原稿」と「それにまつわる資料、単行本未収録の原稿など」から成り立っていること。
つまり、漫画家にしてみればすでに描き上げた原稿で新しい商売ができるシステム。仮にまったく売れなかったとしても、何ひとつ損はないのです! ちなみに漫画家との飲み会でも、漫画家のぶんの支払いは同席するファンがワリカンで払うので、漫画家は一切出費がないことになるようです。
いや、素晴らしい。なんというクリエイターの利益を考え抜いたシステム。ちなみにこの「FANディング」は一ヶ月にわたって売りつづけられ、そのあいだにおおよそ60万円程度の利益を目ざすようです。
赤松さんによると、
これだけ目標額が高いとなかなか達成されにくいはずですので、客側も1ヶ月丸々悩みまくることができることでしょう。「こんな企画やってたなんて知らなかった」というコアなファンからの苦情も、かなり減るに違いありません。
ということなのですが、あにはからんや、先ほどスタートしたばかりだというのに、すでに恐ろしいスピードで売れまくっています。
いちばん凄まじい速度で売れているのは内田美奈子さん。まだ始まって2時間も経っていないというのに、すでに45万円以上も売れています! 一部に熱狂的ファンを持つ作家とはいえ、これは凄すぎる! この一例だけを見ても「JコミFANディング」は大成功といえるでしょう。
松田未来さんや八神健さんといった漫画家の作品(と、飲み会への出席権)も40万弱、30万弱といった金額を集めており、いや、もうとにかく凄いことになっています。いったんは絶版になった原稿の電子書籍が、なぜこれほど売れるのでしょうか?
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