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八木蛇落地悪谷(メカAG)
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八木蛇落地悪谷(メカAG)

2014-09-24 18:00
    八木蛇落地悪谷(メカAG)

    今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

    ■八木蛇落地悪谷(メカAG)
    がけ崩れが起きた場所の昔の地名が「蛇落地悪谷(じゃらくちあしだに)」というすごい地名だったという話題だけど、「悪」とついてるから「悪い」という意味とは限らないと思うんだけどね。

    「芦屋(あしや)」とかの地名はあちこちにあるよね。一般に「芦が生えている野原」という意味だとされている。地名って漢字と音とが錯綜するから、「悪谷(あしだに)」って「悪谷(あしや)」で「芦屋」なんじゃ?

    なんか昔の人って漢字の意味あまりこだわらなかったのか、すごい漢字の地名ってあるよね。まあそもそも「地名」というのは、よその土地の人間が使うわけで、適当に「音」だけ聞いて、漢字を当てはめてたりしたのかもしれない。

    「天の香具山」の「香具山(かぐやま)」も「香山」と書かれたり「高山」と書かれたり。たぶん「かぐやま」という日本語の名前が最初にあって、万葉仮名で「香具山」と表記し、さらに「香山(かぐやま)」と表記するようになったのだろう。

    万葉仮名もだんだん時代が下ると漢字2文字の形が多くなってくる。いま我々が使ってる漢字も2文字の名前が多いよね。そこまでは理解できるんだけどそのうち「香山(こうやま)」と読むようになったんですかね?そこからさらに「高山(こうやま)」と。もともと3文字以上で「音」重視で表されてた漢字表記を形式を整えるために2文字にしてしまったために、地名の漢字の読み方がグチャグチャに。

       *   *   *

    「邪馬台国」の「邪」とか「卑弥呼」の「卑」は現代の我々の感覚だとあまりいい意味じゃないけど、これにも2つ説があって、中国側が日本側を下に見ているから、わざとそういう字を当てたんだという説と、単にその音を表すメジャーな漢字を選んでるだけだという説がある。

    中国には「韻書」というのがあって、漢字を発音順に並べたものがあるらしい。漢詩をつくる時に韻を踏むのに参考にするのだろう。んで同じ発音をする漢字のリストの1番目に出てくる字を「小韻の首字」というのだけど、「邪」とか「卑」はそれに該当する。つまり特に悪い意味の漢字を選んでるわけではなく、単純に同じ音の代表的な漢字を選んでるだけだと。

       *   *   *

    「蛇落地」はなんかこの地に住んでいた龍を退治した時に、その頭が落ちた場所という伝説に由来するらしい。この伝説ってどれくらいの時代まで遡れるのだろう。そもそも漢字を音読みしてる時点で、なんとなく新しさを感じてしまう。

    まあくねくね曲がった川を竜に喩えるのはよくあることだし、竜がしばしば洪水の象徴とされるから、その意味で洪水と関係ある可能性はあるけど。

       *   *   *

    大蛇退治伝説はこれか。戦国時代1532年のことらしい。

    「香川勝雄」 『Wikipedia』

    http://ja.wikipedia.org/wiki/香川勝雄

    ところでこのwikipediaの記述、

    古の養義郷。阿武山と古川の間に位置する。かつて太田川は、阿武山(虻山、阿生山[2])の麓に環り流れていた。延喜2年の洪水の時、今井田の障子岩倒れ、為に水勢川筋が移り現在の位置となったと伝えられている。

    「延喜2年」は「延宝2年」の間違いだよね。

    「八木 (広島市)」 『Wikipedia』

    http://ja.wikipedia.org/wiki/八木_(広島市)

    「あさみなみ散策マップ(PDFデータ)」 『広島市役所』

    http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/0000000000000/1210835372358/files/yagirutoomote.pdf

    とかでは延宝2年(1674年)となっている。延喜2年といったら902年でえらく古いなと思った。902年と言ったら平安時代。1674年なら江戸時代。ぜんぜん違う(笑)。

       *   *   *

    ただしこの辺りのことが歴史に最初に出てくるのは倭名類聚抄(935年)でその頃は「養我(ようが)」と呼ばれていたらしい。1152年には八木になったという。1000年以上前のことがわかるんだからすごい。

    まあ1152年に八木だったなら、蛇落地というのは上述のように1532年の大蛇退治以降の名前だってことですな。当然だけど。ただもっと新しいんじゃなかろうか。伝説にちなんで地名が変わるのって、かなり後だよね。

    あてずっぽだけど、明治11年(1878年)にできた浄楽寺(じょうらくじ)頃が怪しい。この頃に伝説と地名をくっつけたのではなかろうか。もしくは昭和23年(1948年)にできた龍華寺。境内には伝説にちなんで目を治した湧き水があるという。

    執筆: この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。

    寄稿いただいた記事は2014年09月24日時点のものです。

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