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田原総一朗:田原総一朗、人生初の80歳、なってみてわかったこと
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田原総一朗:田原総一朗、人生初の80歳、なってみてわかったこと

2014-05-12 09:00
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去る4月15日は、僕の80回目の誕生日だった。その日の夜、うれしい出来事があった。

僕は、ある打ち合わせのため、指定された場所に出向いた。到着すると、そこにいたのは堀江貴文さん、猪瀬直樹さん、乙武洋匡さん、津田大介さん、東浩紀さん……。「朝まで生テレビ!」の出演者を中心に、多くの友人たちが待っていた。打ち合わせというのは口実で、サプライズの誕生会を企画してくれたのだ。

たいていのことでは驚かない僕も、これにはびっくりした。「朝生」での激論風景を再現した人形で飾られた特製「朝生ケーキ」まで用意されていた。このケーキは、津田大介さんがプロデュースしくてれたそうだ。

恥ずかしながら、この歳まで僕は自分がやりたいようにやってきた。ひたすら突っ走ってきた。そんな僕なのに、こんなに多くの人たちが受け入れてくれている。僕は力をもらったような気持ちで、まだまだ突っ走っていこうと改めて決意を固めたのだ。

実はもうひとつ、80歳の僕に大きな刺激をくれた方がいる。キヤノンの御手洗冨士夫さんだ。雑誌『プレジデント』の取材でお会いしたのだ。

御手洗さんは、経団連会長を5年間務めた後、2012年、6年ぶりにキヤノンの社長に復帰、いまは会長職も兼ねて大活躍している。その御手洗さんは、今年79歳、僕とひとつ違いだ。

御手洗さんの朝は早い。毎朝4時に起きて、6時には出社する。だから僕は、「社長がそんなに早く来たら部下は困るでしょう」と聞いたことがある。部下も同じように朝早く出社しているから大丈夫だと、彼は答えたのだ。そんなことだから、午前7時からの会議も珍しくないそうだ。朝一番だから効率もよく、会社の好業績につながっている、と御手洗さんは話していた。

御手洗さんは、2020年開催の、東京五輪・パラリンピック組織委員会の名誉会長に就任した。だから御手洗さんは、6年後の開催に向けて、エネルギーに満ち溢れているそうだ。6年後といえば、御手洗さんは85歳だ。だが、きっと見事に大役を果たすことだろう。同年代のこういう生き生きとした姿を見るのは、大変刺激になる。僕もまだがんばれる、そして、がんばらねばと思うのだ。

そもそも僕は、これといった才能があるわけではない。ただひとつ、人より優っているものがあるとすれば、好奇心があることだろう。好奇心の強さだけは、人に負けない自信がある。「これは!」と思ったら、とことん進んでいく。気になる人がいたら、すぐに会いに行って話を聞く。

僕は人に会うことがいちばん好きなのだ。そして幸せなことに、それを仕事として生きてこれた。だから僕には趣味がない。よく趣味は何かと聞かれるが、仕事が趣味なのだ。仕事が楽しくて仕方がないから、休みたいと思ったこともない。

幸い、80歳を迎えて、僕のエネルギー源である好奇心は、枯れるどころかますます溢れてくるようだ。

僕の誕生日を祝ってくださったみなさん、ツイッターやフェイスブックにお祝いのメッセージをくださった方々、ほんとうにありがとうございます。これからも好奇心のままに突っ走っていきたいと思います。よろしくお願いします。


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〈田原総一朗(たはら・そういちろう )プロフィール〉
1934年、滋賀県生まれ。60年、岩波映画製作所入社、64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。現在、早稲田大学特命教授として大学院で講義をするほか、「大隈塾」塾頭も務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数。また、『日本の戦争』(小学
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仕事が趣味という、素晴らしいと思う。
しかし、はてな、仕事って普通は達成感があって、一つ一つの区切りを乗り越えていくものではないか。達成感なき仕事は、仕事とは言わず、日常の生活活動ではないか。仕事とか趣味と言わずに、人とのかかわりあいの中で人生を楽しんでいるといえます。仕事、趣味を超えていると表現するほうが適切なように思います。

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