L→R Bass 沙我 / Guitar 虎 / Vocal 将 / Guitar ヒロト / Drums Nao
2020年「不夜城エデン」と「黒とワンダーランド」を立て続けにリリース
今年に入ってからもメンバーそれぞれがプロデュースする楽曲を5ヶ月連続リリース
動きを止めない彼らの進撃は2022年に繋がっていく!!!
■2020年のアリス九號.の動き方は、まさに「攻め」を形にしたモノだったと思っています。「不夜城エデン」での原点回帰から、メンバー5人の絆や意識みたいな部分がより強固なモノになったのではないですか?
将:世の中がコロナに見舞われたのは、「不夜城エデン」という渾身の作品を作っていた僕たちにとって大きな試練となる出来事でした。渾身の作品を作ってもツアーを全うできなければ、”ライブバンド”としてクリエイティブの完成とはいえないからです。しかし、その逆境をバネにしてメンバーの結束をより深め、「黒とワンダーランド」というアルバムを再び世の中に送り出せたのは、アリス九號.にとって大きな収穫だったと思います。その収穫によってバンドが次のフェーズに移行し、より深い所へ感覚を向けることができたというのが今の心境です。
ヒロト:2020年は5人の絆というより、止まらざるを得ない情勢の中でむしろ「個」をすごく意識した年だったと思います。その上でTOURを再開した時に、”バンド”というフォーマットの強みや醍醐味、ファンと創り上げる場所というのをFreshに再確認しました。
虎:自分達で、「このコロナ過にできることは何なのか」を考えて活動していました。絆や意識などは活動期間と共に強くなっていくものです。
沙我:やはりプロデューサーありきの作品なので、本当の意味で5人の絆や改革が作品に出るのはまだですね。作品の質、新たな一歩という意味では良かったと思います。
Nao:ライブも制限される中、それでも自分たちの活動を歴史として残し、作りたい。逆に2020年を濃い一年にしたい。という攻めの姿勢の表れだったと思います。そしてメンバーそれぞれが音楽的にも人間的にも成長できた年になったと思います。
■激動の2020年を超え今年に入ると、メンバーそれぞれのプロデュース楽曲を「5ヶ月連続リリース」という形で提示しました。どのようなきっかけでこのようなリリースに繋がったのでしょうか?
ヒロト:もう随分と昔のことに感じるので、この質問は将さんにお任せします!
将:このバンドの強みは、五人五様のセンス、キャラクター、プロデュース能力だと信じているからこそ、ビジュアル、世界観まで余すことなく表現できる、「ZINE」というリリース形態を選びました。
虎:各々の個性を最大限に引き出して曲を出してみたかったからですね。
沙我:元々は将くんのアイディアから始まりましたね。各メンバーが、コロナ禍の世で自分が提示したいものを映像込みで表現する。連続で5つの作品を出すのは想像以上に難しい作業でしたね。
Nao:コロナ自粛でおうち時間が増え、カバー曲の公開なども行いました。表立った活動ができなかったので、毎月新曲とそのMVをリリースしてみんなにおうち時間を楽しんでもらおうと思いました。
■毎月それぞれが作曲した楽曲と一つずつ向き合うことで、改めて気づいたことなどはありましたか?
将:ヒロトの繊細な美的センス、沙我の博識な楽曲センス、将のダークサイドの激しい音楽性、Naoの縦横無尽なプロデュース能力、虎の確かなギターアレンジ能力と俯瞰する能力。それらが予想を超えたコントラストを持って、アリス九號.というバンドの可能性を再認識させてくれたのではないでしょうか。
ヒロト:自分のクセや大事にしていること、そしてその時点での限界。他のメンバーの性格や温度(これはなかなか活字にすることは難しい表現)が作品を通してそこに表れたなと。
虎:ちゃんとメンバーによって色が違うんだなと思いました。
沙我:各メンバーの主軸になる音楽がハッキリした気がします。僕はかなり変化球でしたが。
Nao:音楽というのは面白い。性格が出るものなんだなぁと改めて思いました。
■今回はその5曲+新曲「十六夜」を収録したEPとして、「Medley」と名付けられてリリースされました。5人で繋いだ5ヶ月間の集大成、5種類の個性が合わさった1枚になっていると思います。改めてここで1曲ずつ解説をお願いいたします。
1. 「星降る夜には君を想う」 (2021年5月9日リリース 作詞:将 作曲:ヒロト)
将:コロナ禍で精神的に参っているような人に向けて、子守唄のような感覚で歌詞を書いて歌をレコーディングしました。結果的にすごくセンシティブで深いところまで届く作品になったと思っています。
ヒロト:僕の中では、過去に発表した「FANTASY」「REPLICA」、そしてこの「星降る夜には君を想う」での三部作になっています。「FANTASY」で歌っている体験を元にまずはフィクションの物語を創り、その”主題歌”として創り上げました。音で繋がる物語がこの3曲にはあると思うので、是非改めて聴いてみてほしいです。
虎:野外で星を見ながら聴きたくなるような曲。全編アコースティックでもいいですね!
沙我:死ぬのか?と思うほど走馬灯感のある曲調に感じました。
Nao:自分達の曲に自分が励まされた、あったかい曲です。
2. 「Bury the Night」 (2021年6月9日リリース 作詞:沙我 作曲:沙我)
将:バンド史上初めて、メロディーの部分まで沙我くんに歌詞を書いてもらいました。音符と言葉の関係性がすごく整理されていて、歌いやすかったです。MVも沙我くんのプロデュースだったのですが、メンバーの楽しげな雰囲気がよく描かれていてすごく好きですね。
ヒロト:虎さん監督編集のMVとセットで聴いて欲しい曲。沙我くんといえばかなりシンフォニックな楽曲を多く生み出していますが、時折創る90'sテイストたっぷりな楽曲も彼の持ち味だなと。
虎:どこか懐かしさが漂う曲。ダサかっこいいみたいな感じですね!
沙我:ベーシスト作曲ですがベースが入っていません。
Nao:おうち時間をテーマにMVを作成しました。曲調と裏腹にMVはワイワイしています。
3. 「AFTER DARK」 (2021年7月9日リリース 作詞:将 作曲:将)
将:“僕の原点てなんだろう”と考えた時に、学生時代に不眠症で眠れない時に色々な妄想や思考を整理する作業をしていたというのが、今の僕に確実に影響与えているなと思い、”空想の闇の世界”というテーマで歌詞を書きました。曲に関しては、ギターをフューチャーするような楽曲が最近少なかったこともあり、象徴的なテーマフレーズをギターで作成することに拘りました。といっても最終的なアレンジはかなり沙我くんに助けてもらって、非常に助かりました。
ヒロト:シンプルに”カッコいい曲”だと思います。LIVEでも、適度に張り詰めた緊張感と強い意志が音とメッセージで放たれる、とっても将くんらしくて好きな曲です。
虎:ヴィジュアル系のダークな部分が残る曲。曲の展開の感じが独特ですね!
沙我:ドラムのミックスに時間がかかりましたね。
Nao:将の暗い闇が見える曲なのか!?
4. 「エウレカ」 (2021年8月9日リリース 作詞:将 作曲:Nao)
将:Naoさんの可愛らしさが存分に発揮されていて楽しい曲ですね。MV案や撮影で、楽しそうに考えているNaoさんを見て、僕自身もすごく幸せな気分になりました。
ヒロト:意外とファンの間でもそこまで知られていないんじゃないかと思う、Naoさんのルーツミュージックの要素が散りばめられている曲。MVにメンバーが出演せずアニメーションで、というのも念頭にあっての完成形なんだけど、Naoさん節をもっとフルスロットルで出してもいいな〜と個人的には思った僕です。
虎:ちょっとアニソン感がある曲。Naoさんの優しさみたいなものが見えますね!
沙我:作曲の楽しさに目覚めてしまったNaoをいかに悩ませるかに専念しました。
Nao:自分を信じて前へ進む、みんなの背中を押す曲です。MVは絵師の”のう”さんが描いてくれました。
5. 「虚空」 (2021年9月9日リリース 作詞:将 作曲:虎)
将:虎が作ってきたデモの時点ですごくかっこよかったです。疾走感と重さが同居することは非常に難しいことだと思いますが、その世界観を壊さないように言葉遊びを含めて自由にやらせて貰いました。
ヒロト:シンプルイズザベスト!という言葉がぴったりな、分かりやすく掻き立てられる曲。まだLIVEで2回しかやっていないですが、LIVEでとても映える曲。MVも意外と今までに無かったテイストに仕上がりました。
虎:ライブで盛り上がる曲!歌詞も独特で聴き応えがあります。
沙我:実は最近になるほどクリエイティブが丁寧になってきている虎さん。
Nao:虎さんらしいハードなかっこいい曲です。
■6曲目に収録されている「十六夜」はどんな楽曲になっているのでしょうか?
将:アリス九號.の過去の楽曲で「無限の花」という曲があるのですが、僕の中ではその曲のアンサーソングという気持ちで描きました。月の満ち欠けがあり、変わる環境を考えると、同じ景色は二度と無いかも知れない。その中で輪廻転生を願い、永遠を探す男女の気持ちを描いた楽曲です。
ヒロト:制作していたのは実は1番最初で、秋〜冬にぴったりな空気感を含んだ曲。ギターソロで言いたいことは言えたかなと個人的に思っています。是非聴いてください!
虎:ミドルテンポのちょっと和を感じる曲です。
沙我:鬼が人を食べる世界で僕がバラードを作るとこうなります。
Nao:明治・大正を思わせる衣装に包まれた、5人の儚ささえ感じる綺麗な曲になっています。
■2021年も残すところあと僅か。5人にとってどんな一年だったといえるのでしょうか?
将:コロナと共に歩むバンドの形を模索した年でした。進むのも留まるのも、メリットもリスクもあり非常に悩んだ年だったと思います。今年悩んだことを糧に来年また飛躍できるように、しっかり僕たちの音楽を追求していきたいと思っています。
ヒロト:毎月プロデュース楽曲リリースと、毎月違う演目・コンセプトのLIVEという、今までにないチャレンジをしてきたのですが、これがかなりハイカロリーだった…!!とはいえそのピークだった17周年公演をやり切り、「20年」という光が見えた活動の年でした。丸17年を迎え、ここにきてまたバンドがドライブしてきているのを肌で感じているので、大変でしたがやってよかったと思える活動でした。
虎:無事乗り越えられそうでよかったなぁと。残りも気を抜かないように頑張ります。
沙我:個人的にはすべての答えが見えた下半期でした。
Nao:自分達を見つめ直し、来年の活動に向けて新しいアリス九號.を構想する素晴らしい一年になりました。
■ありがとうございます。最後にVijuttoke読者にメッセージをお願いいたします。
将:今後もヴィジュアル系を共に盛り上げていきましょう!僕たちもその一角として誇りを持って歩んでいきたいと思っています。インタビューを読んでくださったみなさんに心から感謝したいです。ありがとうございました。
ヒロト:Vijuttokeをご覧いただき、今ここまで読み進めてくれてありがとうございます。人間性が先か音楽が先かは分かりませんが、今の貴方の周波数に近いものがありましたら是非音に、そしてすっかり変わった世界でのLIVEというモノに触れに来てください。きっと胸の奥で少しだけ、熱くなる何かを感じるでしょう…!!!
虎:コロナも落ち着いてきて、バンドもまた本来の姿に戻ろうと頑張っていくのでよろしくお願いします。
沙我:読んでくださりありがとうございます。お仕事頑張ってください。
Nao:12/5から、ツアー「the Forbidden Medley」がスタートします。久々のツアーでとても楽しみにしています。読者のみなさんも是非遊びに来てください!
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≪21年11月のLINE UP≫
11月22日(月)18:00 CHIYU / HOWL
11月23日(火)18:00 Z clear / 即ち性。
11月25日(木)18:00 タラれば / Gods of Decay
11月26日(金)18:00 アリス九號.
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2021年11月24日「Medley」リリース
・通常流通盤 [CD]
¥2,750(tax in)
[収録曲]
1. 星降る夜には君を想う
2.Bury the Night
3.AFTER DARK
4. エウレカ
5. 虚空
6. 十六夜
<ONEMAN TOUR 2021「the Forbidden Medley」>
■12/05(日) 高田馬場AREA [NUMBER SIX.限定公演]
■12/09(木) 札幌PENNY LANE24
■12/12(日) 郡山HIPSHOT JAPAN
■12/17(金) 福岡DRUM Be-1
■12/19(日) 大阪STUDIO PARTITA
■12/20(月) 名古屋E.L.L.
TOUR FINAL
■12/24(金) EX THEATER ROPPONG