2015/09/01
1:15 pm
「エリザベート」を観た。城田優・古川雄大・広瀬友祐くんが帝国劇場で共演する、
こんな公演が世の中に出てくるとは最初に城田くんに会った11年前には想像できなかった。
しかも主役やプリンシパル役でだ。
発表された瞬間からこの3人と花總まりさんの共演日を狙って観に行った。
ミュージカル「エリザベート」はほとんど完璧に近かった。
何より花總さんが素晴らしい、そこに絡む城田くんもとっても素晴らしい。
この二人のエリザベートとトートは僕の観たどの「エリザベート」より、僕の心に響いた。
感想も褒め言葉も必要ない、どんな言葉を使っても心に浮かんだ心地よさを表現できないだろう。
僕のプロデューサーマインドに浮かんだのは、このまま世界に出したい、だった。
ウィーンでもウエストエンドでもブロードウェイでもこの二人ならベストアンサーに出てくるだろう。
小池修一郎さん、こんな凄い舞台を作ってくれてありがとう。
小池さんは僕と松田くんで作ったミュージカル「姫やんのリボン」
「赤ずきんチャチャ」から始まって「テニス」も観に来てくれてた。
今回は違うし、彼の思いは分からないけど
僕たちとは別ルートで2.5世界を作ったという意味で僕の中では戦友だ。
ここまでの完成度作ってくれ、ミュキャスも出演させてくれて素直に感謝します。
楽屋に3人を訪ねた。
古川くんはこういう役どころが似合う、王子さま役で若者の華やかさにじみ出る、
しかも踊るとパアーッと色気ふりまかれる。
今回は狂気を身にまとってるからなおさら悲劇的に盛り上がって抱きしめてあげたくなる。
古川くん、出番が少なく気持ちを保っているのだ大変だね、というと、
そうなんです、ずーっと待っている間が長くてでも出て行ってすっきりするんです、
そうだね、爆発させている感あるね、こういうのも修行だから、頑張りますといって、パチリ。
広瀬くん、何役も出番あって大変そうだねというと、
出ている時だけでなく裏も大変なんです、もう疲れました、
あれだけの役で出てたら衣装とカツラ変えるだけでも時間無いんじゃない、
それどころか裏でもいろいろほかのこともやっていてそれが100回続いてるんです、こんなの初めてで、
ってカラダの強さには自信があるだろう広瀬くんにして
疲れるという言葉が出るってマジにたいへんなんだろうな、と思い、
ステップだからこういう経験は次に繋がるからと励ましいつでも飲みに行こう、連絡して、
します、って会話でパチリ。
城田くん、うれしかった。
こんな風に進化し僕の中ではついに日本のミュージカル俳優のトップに来た。
こういう死神がいたら、つい抱かれてみたくなる、
誘われたら彼の住んでいる世界に行きたくなる、そういう風に思わせてしまうほど、
難しいメロディと複雑な音符の組み合わせを見事にきれいな唄にして歌っていた。
顔立ちもしっかりした体格が表わす風格もどこをとっても、
この役を手のうちに入れていて、この大舞台にぴったりと似合っている。
楽屋でもう日本には相手がいないね、次は世界だね英語できるよね、
と聞いたらありがとうございます、英語できます、とチカラ強い言葉が返ってきた。
そう、ダルビッシュや田中将大くんのように世界に出て行って世界の一線で活躍してね、
ややはにかみながら、頑張ります、の返事でパチリ。
帝国劇場のロビーにおいてあるチラシを観ていたら気が付いた、
「1789バスティーユの恋人たち」に加藤和樹・古川雄大・渡辺大輔・広瀬友祐くん、
「王家の紋章」に宮野真守・伊礼彼方くん、
「レント」に村井良大くん、
「ドッグファイト」に中河内雅貴・矢崎広くんが出演とある。
なんと素晴らしい。
まだほとんど経験もない時代にひと時一緒に舞台を作った役者たちが
こんな風に日本の最高と言われる舞台に続々と登場し最高の活躍を見せてくれるようになるなんて、
仕事してきてよかったと思う。