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小飼弾の論弾 #122 「安い?高い?戦闘機F-35のお値段と、開発者会議から見えるIT企業の野望」
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小飼弾の論弾 #122 「安い?高い?戦闘機F-35のお値段と、開発者会議から見えるIT企業の野望」

2019-07-20 07:00

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2019年6月4日(火)配信その1をお届けします。

     次回は、2019年7月23日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2019/06/04配信のハイライト(その1)

    • 『ポケモンGO』の不満と海の「非栄養化」
    • 「怪我の功名」液体のりと「F35は失敗した戦闘機?」
    • 各社の開発者会議、WWDCから
    • SwiftUIが開くSwift時代、iPadOSとmacOSの関係

    『ポケモンGO』の不満と海の「非栄養化」

    山路:今日は、WWDCとか、Microsoftのde:codeとか、GoogleとかFacebookとか、開発者会議が一通り出揃ったところなので、それを特集的に取り上げたいなと、あとちょっと暗い話ですけど、「死ぬなら1人で死ね論争」というのが、ここのところネットを賑わせているみたいなんで、それについても後で述べたいかなあと。

    小飼:立て続けにけっこう血生臭いニュースが続いたからね。ただ続いたのはニュースであって、現実が血生臭いかといったら、ちょっとそこは別なんで、ちょっとそれは後で言っときますね。

    山路:じゃあまずはほのぼのした辺りからいきますか。これはたぶん弾さんが興味を持つんじゃないかなと思って、しかもコメントでも書かれているこれ。

    小飼:そうそう、これですね、はい(笑)

    山路:『ポケモンスリープ』。

    小飼:それ後のほうで。

    山路:え? 『ポケモンスリープ』の?

    小飼:ああ、『ポケモンスリープ』のほうか。『ドラクエウォーク』じゃなくて。

    山路:ああごめん、そっちが先が良かったですか?

    小飼:どっちが先出るんだったっけ? いや、ポケモンで寝れといったら、そりゃ寝るけどさ。

    山路:じゃあ。

    小飼:『ポケモンGO』には言いたいことがあるね。まあこれ前から言ってることだけれども、もっとぼっちに優しくしやがれという。

    山路:ああ、レイドバトルでしたっけ? そういうなんか。

    小飼:レイドもそうですし、交換もそうですけれども、それがないとゲームが成り立たないっていうほど、他者依存にはしたくなっていう、他者依存にはしてほしくないんだよね。
     今や、スマホのゲームだけではなくって、Switchの別のポケモンで得たものを『ポケモンGO』に持ってくるとか。

    山路:ポケモンクラウドみたいな感じのやつやろうとしてますよね。

    小飼:なんだけれども、それもどうかな。

    山路:え? それ不満なんですか?不満なんですか? その戦略って。喜ぶのかと思ったら。

    小飼:不満というのか、必須に近い状態というのは不満かな。
     いちおうギリギリで、スマホだけでもどのポケモンも揃えられますよっていうことになっているけれども、たとえば今、「シンオウの石」っていうゲーム内アイテムがあって、それがないと進化させられないポケモンとかっていうのはあるんだけど、Switchを持っている人は簡単に手に入るのね。

    山路:ああそうなんだ。Switch買わせよう戦略なわけですね、それは。

    小飼:いや買わせよう戦略というよりも、やっぱり時間というのか、手元っていうのが限られてるわけじゃないですか。だからここでメインでやっているっていうのは、やっぱりあるわけですよ。まあでもそれは置いといても、こういう言い方もいいかもしれないね、スパイダーマンだけを楽しみにしてる人に。

    山路:アベンジャーズはいらねえって。

    小飼:そうそう。

    山路:わかる、その気持ちはちょっとわかる(笑)。そんなにいろいろ出されて、ワールド勝手に作られてもなあみたいな。なんかマルチバース化されてもなあみたいなところはありますよね。

    小飼:だから連携するといいよね、仲間がいるといいよねくらいに留めておいて欲しい。だからそれがないともう決定的に不利だとか。そうなったらもうそれと同じ効果を課金で、課金でも得られるようにした方が、まだマシだと思う僕は。

    山路:まあただ提供するメーカーの側としては、そうやってなんかクラウドとかでいろいろつないでいったりとか。

    小飼:素直に課金すりゃあいいじゃん!

    山路:アハハ。まあ、『テクテクテクテク』とかがそれでねえ、終了したのとかを見るとやっぱりいろいろお金とかを稼ぐための仕組みをやんないといけないんじゃないですかね。

    「なんかあれはヒーロー戦隊大集合レベルですんでないからまずいよな」(コメント)

    山路:じゃあ『ドラクエウォーク』について、どうですか?

    小飼:うん、僕あんまりドラクエ、詳しくないんだよね。自分でゲームとして、だからどんなものが出てくるのかっていうのは、傍から見ててわかるという程度で、自分がやりこんでたわけではないので。
     逆に『ドラクエ』に詳しくなるかもしれないね。僕も『ポケモンGO』の前は、本当にピカチュウくらいしか知らなかったもんね。

    山路:これ『ドラクエ』といえば、後の話に繋がってくるかもしれないけど、ザオラル(笑)

    小飼:アハハ

    山路:ザオラル、これ笑っちゃうとちょっと不謹慎すぎるかな、自分で言ってちょっと不謹慎過ぎるかなとか思っちゃいましたけど。なんかそういう『ドラクエ』ネタが、「『ドラクエ』やった?」(コメント)ああ、じつは私も『ドラクエ』は5を終わる直前まで行って、投げ出しちゃったという、それが唯一の『ドラクエ』体験で、クリアしてないんですよね。「ここの視聴者『ドラクエ3』辺りで止まってそう」(コメント)なんかそういう言われると納得感がありますよね。このニコ生のチャンネルを見てる人は『ドラクエ3』までしかやってない、というのは。じゃあ、あと睡眠アプリというか、その『ポケモンスリープ』みたいなもんが出たら、弾さんはどうっすか? という。

    小飼:そのうち『ポケモンDIE』とか『ポケモンDEATH』とかもでるんじゃないの?

    山路:DIE(笑)。

    小飼:そうそうポケモンで終活までやるというね。

    山路:それは誰が嬉しいのかがイマイチよくわからんですけどもね。それにしてもなんかえらく、えらくこう皆ゲームやっている人を健康にしようとしてる気配が。

    小飼:骨壷がポケボールになってるとか。

    山路:だからそれ誰が嬉しいのかよくわからない(笑)。誰が嬉しいのかよくわからない。

    「『ドラクエ』薄い本でしか知らん」(コメント)

    小飼:薄い本でしか知らん(笑)

    山路:でしか知らないって、それって元ネタを知らないと、そういう薄い本は楽しめないんじゃないかとか思ったんだけど。ああ、「10こそソシャゲ感が酷かった」(コメント)ふーん、なんかあのね、ちょっと殺人事件の被害者の方が『ドラクエ10』にハマってたっていうのが、最近話題になってたりはしましたけどね。

    小飼:ログアウトしてない状態で殺されちゃったというやつだったっけ?

    山路:ちょっと後で言おうかなと思ったんだけど、そういうふうにイベントとして被害者がまだ弔われるというのは、人によっては不謹慎な。

    小飼:弔われるのかな(笑)。まあ弔いなんでしょうかね。

    山路:うん、それがネタとしてやってるにせよ、なんかそれ自体は必ずしも悪いことじゃないのかもしれないとか思いましたけどね。じゃあもう1つちょっと軽めの話題。
     水質改善しすぎて不良という、なんかこう弾さんがブックマークしてた。

    山路:瀬戸内海の、兵庫県の新聞。水質があまりにも改善された結果。

    小飼:そう、海の栄養が足りなくなっちゃって、海苔がよく育たなくなっちゃったり、魚が採れなくなったりしたので、うんうん。

    山路:今までってよく富栄養化が問題みたいなことって言われたじゃないですか。

    小飼:そうそう。

    山路:あまりも栄養分が海水中に多すぎて、プランクトンが発生し過ぎて赤潮になるとか。

    小飼:富山県の「富」に栄養化と書いて。富栄養化なんですけども。

    山路:それがなんか、非。

    小飼:もう非栄養化とでも言おうかという状態に海がなっているという。

    山路:「ああ地中海状態」(コメント)ってコメントありますけど、地中海ってそんな非栄養、栄養が薄いんですかね? これ。なんかコメントでありますけど、これってなんか水質改善しすぎてっていうのがなんとなく、そこまで努力しすぎたっていうことなんですか?

    小飼:努力しすぎたっていうのか、基本的に余計なものが川の水に溶けてないというのはいいことなんだけども、じつは海の生き物というのもそれを当てにしてたので、だから陸が痩せると海側も痩せると、あちこちで知られてた現象ではありますね。

    山路:これって下水の処理とかを頑張り過ぎたせいというわけでもなく?

    小飼:基本的には、頑張り過ぎたというのも変ですけどね。

    山路:あと、なんかそういう栄養が海に行かないような事象というか、ダムとか、そういうふうな?

    小飼:はいはい。そうだからダムとかっていうのは、けっこう深刻で非栄養化だけではなくって、土砂とかが止められちゃうんで、削れちゃうんですよね。

    山路:結局、それでどんどん栄養がなくなって、それにいろいろと。

    「人や動物の糞尿が流れなくなったからかな」(コメント)

    山路:それって糞に含まれるリンとかがそういうふうなんが、流れなくなったっていうこと?

    小飼:でも一時、昔問題だった富栄養化の時には、洗剤に入ってたんですよ、リンが。

    山路:昔ってそれこそ粉石鹸とかを、粉洗剤をけっこう大量に洗濯の時に入れましたよね。

    小飼:はい、昔の洗濯洗剤って、僕ももはや思い出すのが辛くなってきたけども、箱こんなでしたよ。

    山路:新聞屋の勧誘のなんか、こういうやつでよく貰ったような。

    小飼:一回の洗濯に使うのに、洗濯機1杯分、コップ1杯分くらいの、バーッとぶち込んでたんですよね。

    山路:ああ、けっこうでかいスプーンで掬ってましたね。

    小飼:でも今は、その辺のところというのは、酵素でやってるんで、こんなちっちゃいじゃないですか。本当に、まぁティースプーンよりは大きいけども、これくらいのコーヒーを淹れるくらいのスプーンで、1杯入れるくらいで。

    山路:あれいつくらいから変わったんでしたかね? 私はまだその粉の洗剤、学生時代なんか粉の洗剤とか使ってた覚えがあるんですけど、あれがガラッとなんかもうどこかで変わりましたよね。

    小飼:我々が生まれた頃くらいが、やっぱり問題のピークだったみたいですね。だからリンがない洗剤が出来ないかっていうふうに言ってて。

    山路:それで開発されて、最初に出てきたのが、何でしたっけ? アタック?

    小飼:アタックだっけトップだっけ? まあそういうやつですよ。トップみたいですね、ライオンが出したみたいですね。それが1979年なので。

    山路:ふーん。じゃあそこのところの開発のために、酵素使った製剤というのが、各社開発して?

    小飼:というよりも、確か酵素入の洗剤の酵素というのは、普通に強力なCellulase(セルラーゼ)が欲しかったんですよね。要はセルロースを分解する酵素。なんだけどもそんなに強くなかったと、出来たものは。
     強くなかったんだけども、弱いセルラーゼであれば、これ、汚れ落としに使えないかっていう。

    山路:じゃあ目的はぜんぜん。

    小飼:強すぎたら服がボロボロになっちゃいますからね。皆さんご存知だと思いますけれども、服というのは洗濯を繰り返していくと痩せて行きます。だからそれは正しい挙動何だけれども、あまりに強い酵素があったとしたら服ボロボロになっちゃいますよね。

    山路:へえ、じゃあ怪我の功名的に見つかった?

    小飼:怪我の功名的なんですよね。

    山路:コメントでも「ポストイット的な」みたいな。

    小飼:そうそう。

    山路:あれもなんか強力な接着剤見つけようとしてたら、弱い接着剤ができちゃったみたいな。

    小飼:そう、弱いから効用がよかったという、助かったという。

    「怪我の功名」液体のりと「F35は失敗した戦闘機?」

    山路:へえー! なんかこれも面白い話ですね、怪我の功名。じゃあこれ、怪我の功名繋がりで、

    小飼:怪我の功名つながり。

    山路:液体のりの話とか行きます?

    小飼:ああー!

    山路:なんか強引かなあ(笑)

    小飼:まあ液体のりというのか、PVA、ポリビニルアルコールという物質があるんですけれども、チューイングガムとかにも入ってますよ(笑)。のりにも入っているけれども。

    山路:よく普通にもう、その辺でいくらでも使われている物質という。

    小飼:うん、その辺、とてもありふれた物質ですよ。

    山路:白血病の造血幹細胞を培養するのに、液体のりが適していることがわかったという話なんですけど、これって身の回りのものをいちいち全部ぶち込んで試していったわけではないわけですよね。

    小飼:ではないですよね。なんか当たりはつけてたみたいですね。これでいけるんじゃね? みたいな。

    山路:え? なんというかそれで当たりをつけてから、実際に液体のりでも試してみたら、その液体のりでももう上手く行っちゃったみたいな。

    小飼:ちょっと待て! 液体のりで試したわけではないでしょう。あくまでも試したのは、PVAであって。

    山路:いやその記事とかで、読んだ記事で市販の液体のりでも上手くいきましたよみたいなことが書いてあったんで。

    小飼:えー? そんなそういうふうには言ってないと思うな。あくまでもPVAだと思うよ。液体のりにも入っている、物質でという、液体のりそのものを使ったわけではないですよ。

    山路:それでも試したという記事をどこかで見たんですけどね(笑)。それ私のちょっと勘違いかなあ? ガセかなあ?(編注:上記記事では、「コンビニの液体のりでも培養できることを確認した」とのこと)

    小飼:それちょっとガセっぽいな。

    「そういう記事を見た覚えがあるぞ」(コメント)
    「同じ成分が入っているのをみつけたらしい」(コメント)

    小飼:よくある凄いステレオティピカルなSFとかで、人工羊水の中にクローンされた人とか動物とか、ゾアノイドとかがいるのがあってそれが液体のりになっているという(笑)。

    山路:クソっ、後で調べておこう。
     では、今日の特集、開発者会議の話に行くか、その前にF-35の話行くか。

    小飼:じゃあF-35の、F35というのか、はい。

    山路:はい、じゃあそっちを開発者会議の前に行きましょうか。これ戦闘機のF-35ですよね。
     トランプが訪日して、その後に日本政府がアメリカからF-35、105機でしたっけ? 購入の意向を示したみたいな記事が出てたんですけど。

    小飼:厳密には、アメリカから買うというよりも、アメリカから製法を買うなんですけれどもね。じつは日本国内で作って組み立てるなので。最初のやつは持ってくるんですけどもね。レシピなんですよね、厳密には。

    山路:このニュースって、どういうふうに考えればいいのかなって、つまりF-35を105機買うぞみたいなニュースが出たら、それに関してものすごく憤る人もいるわけじゃないですか。そんなにそもそも軍事力を増すなんてというふうに怒る人もいれば、戦闘機は必要だみたいなことを言う人もいれば、戦闘機1機あたり百数十億円、百数億円するのは高すぎるっていう人もいる。

    小飼:140億から190億って言われてますね。

    山路:弾さん的には、このF35を100機以上買うということについて、どう思いますか?

    小飼:100機しか買えないのか、買えなくなっちゃったのかという。

     
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