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小飼弾の論弾 #210「習近平の「文革2.0」で中国はどうなる?譲歩するApple、書評『Humankind 希望の歴史』」
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小飼弾の論弾 #210「習近平の「文革2.0」で中国はどうなる?譲歩するApple、書評『Humankind 希望の歴史』」

2021-09-16 07:00

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2021年09月07日(火)配信のテキストをお届けします。

     次回は、2021年09月21日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    新刊『小飼弾の超訳「お金」理論』

    「ブラック労働者」をやめましょう。「お金を増やさねばならない」思い込みを捨てましょう。働いたら負け。もう労働には価値はない。理想は、誰でも自由に生きて食べていける世の中。なのに、いつまでも「お金」に振り回されるのはなぜか―――。
    『小飼弾の超訳「お金」理論』では、世界を動かしているお金の仕組みと、お金との付き合い方をやさしく解き明かします。

    2021/09/07配信のハイライト

    • 「デジタル庁設立で余計遅れるデジタル化」とAppleを巡る話題
    • 中国の自前ファブの可能性と「文革2.0」の影響
    • 『Humankind』レビュー「人類はbossyなやつをうまくコントロールできるか」
    • 質問「ブースター接種は大丈夫?」
    • 「ワクチン副反応には遠慮なくロキソニン飲んでいい」と「イブプロフェン1錠200ドル」
    • 「インフレはモノで起きる」と「地方インフラの格差」

    「デジタル庁設立で余計遅れるデジタル化」とAppleを巡る話題

    山路:コメントでも「パラリンピック終わりましたね」っていうのがあったんですけれども、ちょっとまずこれ見ていただけませんかと。

    小飼:で、政権も終わっちゃった(笑)。

    山路:ちょっとこれナオヤさん、写ってる画面? あれ、出てない? あれ、出てない?

    小飼:あ、来た来た来た。

    山路:これが、私が当たったというチケットの(笑)。

    小飼:幻の。

    山路:幻のチケットですよ。

    小飼:幻のチケット、はい。

    スタッフ:画面出しても大丈夫ですか?

    山路:もうどうしようもないしね(笑)、仮にQRコードを撮られても、なんか偽造したとしても、

    小飼:あ、でも払い戻し、

    山路:払い戻しも、もうありました。

    小飼:そう。そうなんだ。これなんの競技、

    山路:これはビーチバレーですね。ビーチバレーと、スリーオンスリーバスケットと、あとパラリンピックで柔道の決勝まで当たってたんですけど(笑)。

    小飼:ここにオリンピックパートナーの広告の、あれが。

    山路:Airbnbとかも、スポンサーなんだ。

    小飼:そうなんだよね。

    山路:そういうことなんだ。コカコーラ、トヨタ、VISAあたり、パナソニックもですよね。しかしスポンサーにとって何一ついいことがなかったような気がするんですけど。

    小飼:ね。

    山路:すごいですよね、今回の。どうでした、結局、今回のオリンピックとパラリンピック、弾さん的には。ぜんぜん見なかった?

    小飼:ぜんぜん見なかったね。うちの直接の影響というのは首都高の1000円のやつかな。

    山路:値上げされちゃったやつ?

    小飼:何度か取られた。使わざるを得ない状況があって。

    山路:そうか。弾さん的にはぜんぜん種目見なかったんです?

    小飼:ぜんぜん見てないね。

    山路:私が今からスポーツクライミングについて熱く語ったとしても、生返事しか返ってこなそうですね(笑)。

    小飼:長女がちょっとボルダラーなので、彼女が見てたぐらいかな。

    山路:ああ、そうですか。

    「わいも五輪見てないなぁ」(コメント)

    山路:なんかこう、盛り上がったのか盛り上がってなのか、正直よくわかんないところではありましたよね。いくつかこのオリンピックにからんだ事件ってのも起こってました。これ、自動運転バスと接触事故……。

    小飼:これ、けっこう大きいんじゃねえって、トヨタ本当に大丈夫か、これ。

    山路:ただ自動運転ってまだ開発中の事故、そういうもんだからっていうのはないですか?

    小飼:だから、トヨタの人が乗ってたんだよね。で、横断歩道で向こうが止まってくれると思ったって、要はブレーキ踏んでないわけだ、何のために人乗ってたんだ。

    山路:あー、これなんか自動運転の技術の問題云々以前のような。

    小飼:まあでもさすが、一番大きなスポンサーだけあって、ずいぶんニュースの扱いが小さかったけども。

    山路:その後、交差点に置く人数増やしたらしいですよね(笑)。

    小飼:でなくって、結局、車に自動運転と言いつつ、だから人が止めることになってて止まらなかった車と、この事故のおかげで選手が出場できなくなっちゃったんだよね、競技。

    「トヨタの株価下がった」(コメント)

    山路:ひどい話だと思うけど、株価への影響はどうなんだろうなぁ。トヨタの株価に影響があるとしたら、減産のニュースかも。

    小飼:だから、何重にもまずいんだよね。わざわざな機械が問題を起こした時に、たとえばバグを踏んだとか、そういう時のために備えて人が乗ってたのに、その人が役に立たなかったというのと、しかも横断歩道で向こうが止まってくれるかと思ったつったら、さらに度し難いことに、道交法は適用されないと。

    山路:私道だから。

    小飼:私道扱いで。要するに庭で走ってたゴルフカートを運転してたら、人にぶつけちゃったというのと。

    山路:開発のそういうプロセスも含めて、なんか不安になる事件でしたよね、いろいろ含めて。

    「実験場かよ」(コメント)

    小飼:Teslaが自動運転で死亡事故起こしてたけど、僕はある意味それよりもひどいと思うよ、これ。

    山路:そういう手続きがきちんとしてないところでもっていう。

    小飼:そうそう、技術的にもダメだし、そこに乗ってた人もダメだし。実際に多大な被害が出たわけじゃない。よりによってさ、選手を棄権に追い込んだわけだよね。

    山路:いやー、本当になんというのか、なんかいろいろ最後までこうミソがついたというか。で、あんなにオリンピックとパラリンピックをやりたがってた人が、一向にオリンピックの効果なく、退任することになったという、菅総理やめるっていうのが。

    小飼:結局、オリンピック強行したというのが一番でかいわな。

    山路:これ、どう見てます、今の総裁選への流れだったりとか、今の盛り上がり。

    小飼:総裁選への流れてっていうのか、今回の波というのは、まぁ一番大きいわけじゃない、その前に来てた波の高さが3倍ぐらいあるわけだよね、やっと沈み始めたけど、それでも、今日でも見つかっただけでも1600人だっけ。

    山路:コロナですよね。なんか、麻生副総理とかはコロナ収束したみたいなコメントを出してましたけど。

    小飼:なんでまだ副総理とか言ってるわけ? 麻生副総理っていう時点で、ダメだよなという。

    山路:これ、今度総裁選やることになりましたけど、総裁選自体は、

    小飼:でも総裁選の前にさ、国会開けよ。

    山路:あれ、本当にひどい話ですよね。臨時国会開けっていう要請自体は出てるのに、いつまでに開くっていうことが書かれてないからってまだ開かないって、そんな小学生の言い訳ありかよ。

    小飼:国会が一番偉いんですよ。内閣ではないんです。それ止めちゃってるって言うのはね。

    「総裁選より国会だろ」(コメント)

    小飼:はい、第4章のトップですね。だから、条だと第41条ですね。「国会は国権の最高機関であって」、「国権の最高機関であって」、「国権の最高機関であって」、

    山路:大事なことなんで3回言いました(笑)。

    小飼:そうなんです、内閣より上なんです。だから、こう言うのもなんだけども、にも関わらず、内閣が解散できるって言う事になってるっていうの、これ何度も言ってるけども、やばいよね。

    山路:バランスが悪すぎますよね。

    小飼:しかもそれもかなりアクロバティックなやり方でやってるっていうのも言いましたよね。憲法で内閣が、国会を解散できるというふうには直に書いてなくて、

    山路:天皇介在することで開かせるっていう、

    小飼:そうそうそう。

    山路:なんか卑怯な感じの仕組みになってますよね。

    小飼:だから、議員の1/4以上の要求があったら臨時国会を開かなければいけないっていうのも、これ56?

    山路:完全にそれに関してはもう、

    小飼:なんだけれども、いつ開かなければいけないとか言ってないとかさ、

    山路:言うにことかいてそれかい、みたいな(笑)。

    小飼:言うにことかいてそれか、だよね。

    山路:もうちょっと気の利いたこと言えよって思いますけどね、せめて。総裁選自体はどうです、総裁選の今、なんか岸田さんが出るみたいな話が。

    小飼:だから、誰がやると何が起きるのかっていうのがさ、たとえば何だっけ、高市だっけ、

    山路:高市早苗さん。

    小飼:あーあー、がやると、ジェンダーギャップは広がるだろうとかさ。

    山路:しかも、あくまで国民の投票じゃないですからね。そこのところもまた不透明な、なんかこう、自分とこの首相がそれで決まるのにじつは国民は参加しないって言うのもなんか。

    小飼:いや、でも決まるのは一応は総裁だよね。一応、念のために自民党の総裁になったからといって、日本国首相になれるとは限らないから、実際になれなかった人もいるわけですよ。

    山路:河野洋平さんとか。

    小飼:はい。

    山路:もう一人いたような気がするけど、誰だったかな。

    小飼:太郎の親父ですね。

    山路:自社さ政権のあの頃の話ですよね。だったような気がしたんですけど。

    小飼:文春砲がいっぱい打たれそうだね。だれがなっても。

    山路:なんかこう、総裁選出てる人、ちょっとスネに傷持つ人多くないですかっていう(笑)。政治家みんなそうなんかもしれないけど。ちょっと政治がらみの話のついでに、デジタル庁が発足したという話、しときますか。

    小飼:これですね、逆に皆さんにお聞きしたいんですけれども、何でデジタル庁なの? デジタル庁が必要な理由自体が俺、わかんないんだけど。

    山路:要するに、弾さんが言うのは、それぞれの今ある省庁とかが業務の最適化を行っていけばいいじゃんっていうこと?

    小飼:そうそうそう、実際にね、他国はそうしてるわけだよね。デジタル庁にあたる組織っていうのはあんまないよね。

    山路:名前としては、もちろんその下部組織としてそういう司令塔みたいなとこありますけど。

    小飼:もっとちっちゃいところはありますよね、だから、共通規格を決めるところとかだと。アメリカとかだと、NISTという組織がありますよね。

    山路:NSAとかも。

    小飼:NSAとかもそうです。もっと小粒なんですよ。小粒でいいんですよ、それは。

    山路:ただこの今まで日本って、そもそもそういうところがめっちゃ遅れてきた、ITに関する取組み、だからそういう看板とかを華々しく上げてこういうことやってきますよって言わないとなんか物事が動き出さないと思ったってことはあるんじゃないですか。

    小飼:いや、デジタル庁にしたら動くの? 却って重たくならないか。デジタル庁の組織図見てみるとさ、これでも減ったんだけども、チーフなんたらというのが5つもあるんだよ。

    山路:少し前はもうちょっとあったみたいですけどね、さらに。

    小飼:さらに上にデジタル監というのもあって、要は偉そうな人がいっぱいいるんだけど、なんかこれ山登るよな、この船は絶対山登るよな。

    山路:船頭多くしてってやつ(笑)? あんまり弾さん的には期待はしてない?

    小飼:というのか、後退するんじゃないかな、これ。

    山路:え、デジタル監がですか?

    小飼:いや違う、後ろに下がるという意味の後退。DXやりますって、かつてであれば各省庁の単位で取り組んでたことというの、とりあえずデジタル庁を通すということになって、それで余計遅れるんじゃないかな。

    山路:ええ(笑)、えーって感じですけど。

    小飼:たぶん、じゃあ各省庁でできないかっていうとさ、少なくとも一つはけっこうできるんじゃねってところがあるよね。

    山路:一つ? なんです?

    小飼:はい。国税庁(笑)。確定申告のページはとてもよくできてますね、はい(笑)。

    山路:ただ国税庁ではインフラとしての仕組みが作れんのかのかどうかって、

    小飼:あ、コメント94番の方、ありがとうございます。ちゃんと、ちゃんとNISTひいてくれましたね。日本にもですね、じつはNICTという組織があるんですけども、独立行政法人なんですね。

    山路:情報処理なんたら機構でしたっけ。

    小飼:はい、日本の標準時とかもそこでやってますね。でも、そういうのとは違うんだよね、デジタル庁というのは。

    山路:別に権限持ってるわけじゃないですもんね。他の省庁に指示出せるような。

    小飼:だから省庁ですらない、今や独立行政法人になったから。かつては国の研究所だったんだけれども。

    山路:結局厚労省とかに任せといても、たとえばそういう病床とか管理したいとか、そういうこともなんかうまくいかなかったし。

    小飼:とりあえずマイナンバーを普及させたいのか、デジタル庁は?

    山路:まあマイナンバー、かなり前のめりな感じで。

    小飼:前のめりっていうのかさ、マイナンバーをWebで上げるのは禁止してるっていうふうに言ったらさ、要は自分のだけじゃなくて、誰かのマイナンバーを上げちゃいけないって言ったらさ、12桁の数字上げたらさ、これダメだよね。

    山路:そうきたか(笑)。

    小飼:1/11の確率で駄目だよね、任意の12桁の数字を上げて。だれかのマイナンバーになるはずなので。

    山路:まぁそこはもう法改正するしかないですよね。

    小飼:公開しちゃいけないからって、今、じゃあマイナンバーとかを知らせる時とかってどうしてるかって言ったら、マイナンバーカードをコピーして、紙に貼付して、それを郵送してるんだよね、皆さん。

    山路:政府の言い分としてはいちおうデジタルで送る仕組みもあるそうですけど、ぜんぜん使われてないって、

    小飼:だからマイナンバーのおかげで、よけいクソになったわけだね。

    山路:どんどんカオス度が。なんかもうさっそく12桁の番号をつぶやいてる人がいる。誰かのマイナンバーだったりするんだろうな、これが。

    小飼:可能性あるよね。

    山路:やばいですね、この番組も。じゃあもう、デジタル監が誰になったかとか、そんなこと以前の問題だと、弾さん的には。

    小飼:うん。

    山路:デジタル監の人選が良かった、いい悪いとかもそういうもんじゃなくって。

    小飼:そういうもんじゃなくて。

    山路:ある意味、失敗を運命づけられてるみたいな(笑)。

    小飼:失敗、いやでもさ、これまでじゃあ省庁再編ってどうやってたかつったら、減る方向でいったんだよね。けっこう、なんでこれをくっつけちゃうのっていうのも、ほぼ無理矢理にでもくっつけたじゃん。

    山路:厚労省とか。

    小飼:そう、文部省改め文科省。厚生省労働者、合わせて厚労省ってかなり無理やりにくっつけてでも減らしてたよね。

    山路:それをここに来て何で増やすねんと。

    小飼:うん。だから、むしろ元に戻すべきなんじゃないかっていう。特に教育機関とかっていうのはさ、文科省になったおかげで減ったよね。もともとは文部省と科学技術庁だったんだけど、科学技術省に格上げするべきだったんじゃないの? 防衛庁は防衛省になったでしょ。だから庁が省になったって言ったら、防衛ぐらいだよね。後は無理やりつけられて、

    山路:むしろ縮小してる?

    小飼:そうそう、ほぼ全部縮小してんの。

    山路:なるほどなあ。

    小飼:でも、防衛庁改め防衛省は予算とかも上がってる。そう、だから教育に回すお金が減ってるのに、防衛費が増えてるって言うのは全く麗しくないよね、これは。

    山路:見るからに、

    小飼:どんな言い訳でも成り立たないよね、中国は確かに防衛費もガンガン上げてるけれども、研究費も教育費もさらにガンガンあげてるんだよね。

    山路:まあその不満みたいなものをガンガン金突っ込んで成長させることで何とかしようとしてますもんね。もうちょっと前向きに考えようぜっていうコメントがありますけど(笑)。

    「小飼さんのIT系予測はよく当たる」(コメント)

    小飼:モンティ・パイソンのあれだね、「Always look on the bright side of life」っていう歌があるじゃん。

    山路:「明るい面を見よう」って(笑)。磔になりながら(笑)。

    小飼:うん。

    山路:デジタル庁、ちょっといい話かと、多少明るい話かと思って入れてみたんだけど。

    小飼:人事がさ、まず大臣がワニ、百日後に死ぬの?

    山路:あの人もワニでここまで引っ張るとは思ってなかっただろうな、きっと。

    小飼:Joi(伊藤穣一)は論外にしても、この石倉先生、石倉先生はいいとして、さっそくまあ、

    山路:画像の話?

    小飼:画像の著作権違反とかで突っ込まれてるわけじゃん。まあでも、それすらも小さい話として、デジタル庁のホームページで最初、魚拓とか蹴ってたと言うね。

    山路:あえて擁護するなら、デジタル庁のサイトとか、指摘があったらそれに対してかなり早く反応はしてるように思いますけどね。修正したり、PDFで出してたやつも普通のhtmlにして出し直したりとか、その辺のところはまあ、

    小飼:いや、でも発信にnote使ってんのは、これかなりやばいよね。noteには前からエクスポート機能がないじゃないかと、エクスポート機能をつけろというのをスルーしてきたじゃん。

    山路:noteの側がね。

    小飼:デジタル庁みたいなプラットフォームに、一番必要でしょ。

    山路:どこかにロックインされないようにっていうことですよね。

    小飼:あるいはあれかな、ちゃんとデジタル庁自体で、そういうインフラを持つのかな。

    山路:行政関係のドメインの規約があまりにも厳しすぎて柔軟な運用ができないって話だそうですよね。だから、noteなんかでサービスを立ち上げて、さらにそれを非難されるみたいな悪循環になってるっていう。

    小飼:でもこう言うのもなんだけども、デジタル庁というのは分離独立してるんだよね。要するに、総務省の下ということじゃないんだよ、下ではないんだよね。

    山路:首相直轄ですもんね、一応。

    小飼:そうそうそう。

    山路:まぁしかしこれはちょっと、しばらく様子をよく見てないといかんですよねって言う。

    小飼:見てないといかんですよねというのか、何か話が一段とややこしくなりそうな悪寒ばっかりするんだけれども、マイナンバーのあの体たらくといいね。

    「やらないよりも悪い」(コメント)

    小飼:そうそうそう。

    山路:今の体たらくでやらないよりも悪い事ってあるんだろうか(笑)。いやー怖いな、怖いな。じゃあ、デジタルっぽい話が出たところで、

    「デジタル庁入ってよ」(コメント)

    山路:Appleの話、いっときましょうか。なんか最近妙にAppleが譲歩するようになったよって。

    小飼:譲歩というか、プライバシーの件に関しても、何か出来レースっぽいところはあるよね。観測気球だったのかな。要はiPhoneで、AIで撮った写真を走査してっていうやつ、それは少なくとも今回は見送りっていう。

    山路:弾さんが激怒してたやつね。

    小飼:そうそうそう。

    山路:あれ相当、色んなとこから突っ込み食らってますよね。EFFとか。

    小飼:それはもちろん。児ポのやつね。

    山路:あれがでも、非難を食らわないはないと思ったんだろうかってのがびっくりなんだけどな。

    小飼:いや、どの程度の非難を食らうのかというのを見たかったと。

    山路:あー。思ったよりもデカかったって感じなのかな。

    小飼:まあそういうことだよね。当たり前だ。

    山路:あと他にも、アプリストアまわりでそうとう色んな動きがあった。

    小飼:それのきっかけになったのが日本の公取だという。

    山路:こっちのほうかな、えーと公取のページをあげたほうがいいのかな。これ公正取引委員会のページなんですけど。結局これで、それこそ今なんかだとKindleの書籍も直にアプリ内から買えなかったりとかするんですけど、そういうようなことが、

    小飼:少なくともリンクは張れるようになるのかな。

    山路:これ珍しいですよね、日本の公正取引委員会のやってたことをAppleがある意味聞き入れて、全世界的な取り組みのとこに反映される、

    小飼:他のところからもいっぱいツッコミが入ってたので、それをきっかけにっていうとこだけど、それが日本の公取と言うのは。日本の公取は金星といえば金星なんだけれども、でもたぶんKindleからはリンクまでは張れるんだけども、直買いはできないでしょうね、Kindle appからは。

    山路:私、iPadのKindleアプリから一発でその書籍のページを呼び出すショートカットを作って、マンガの続きがスムーズに買えるようにしてます(笑)。他にもその手数料の値下げみたいなことだったりとか、いろいろいろいろ動きがありますけど、これってこれでAppleの受けるダメージってあるんですか?

    小飼:あー、どうなんだろうね。

    山路:なんか別にKindle書籍リンク張ったところで、Appleに別に何の影響もないじゃないですか、はっきり言って。

    小飼:だけれども、本来であれば手数料問題とかなければKindle appからに直に買えるはずなんだよね。でも、直に買った場合には、

    山路:Apple税。

    小飼:そう、Apple税を払えという。でも、そんなのある意味論外じゃん、Webでやれば一切かからないものをっていう。

    山路:今回はそういうリーダーアプリからできるのは、コンテンツ、アプリじゃないコンテンツに関してはずいぶん緩和されるみたいですけどもね。ただまぁ、これってそんなになんかダメージになるとか、そういうApple支配力云々の話でもないような気もするんだけどもなぁ。

    小飼:正直わかんないといえば、わかんないところはあるよね。ただ何と言えばいいのかな、常に世の中と駆け引きして、押せるところまで押して、押しきれなかったら引っ込めますっていうのが、もうAppleに限らず、

    山路:ビッグテックの?

    小飼:そうそうそう。の、常套手段ではあるからね。

    山路:弾さんが前も言ってたように、クック船長の船だって一皮むけば商船なんだって(笑)。

    小飼:そうなんです、そうなんです。

    山路:商人(あきんど)の船なんだっていう。

    小飼:商人の船なんです。

    山路:そうとうやり手の商人ですもんね。

    小飼:そうとうやり手の商人です。

    山路:世界最強のやり手の商人なわけですからね。来週とかiPhone発表会あるんじゃないかって言われてますよね。

    小飼:iPhone 13になるのか、あの13は避けて14になるのか、あるいは半導体不足で今回はこっそりお蔵にするとかっていう可能性はなきにしもあらずよ、本当に世界中からシリコンが払拭してる状態だからね。

    山路:ただあるアナリストによると、Appleはそれも含めて確保してるから、むしろAppleだけが勝つんじゃないかみたいな観測もありますね。

    小飼:その可能性もかなりある。少なくともMacとか供給不足になってないもんね。さっと行って買えるもんね、これとか。

    山路:来週あるのかどうかっていうのは、ちょっと興味深いとこですね。今、半導体の話出たところで、ついでにこれも行っときましょうか。

    小飼:(コメントを見ながら)そうそう、『Fortnite』とかと揉めてたやつです。Spotifyとも揉めたやつですね。

    山路:これ、ニセ半導体っていうのがめっちゃ出回っとるらしいですよ(笑)。これ、流通の3割超がって、どういうふうな数値なのか、正確なところはようわからん、大げさに見出しとして言ってるだけかもしれんけど。

    小飼:このニュースが出る前に、すでにSDカードとかmicroSDとか、あるいはUSBメモリとかかなり容量詐欺があったじゃん。

    山路:USBメモリ空けると、パカッと空けると、

    小飼:そうそうそう。

    山路:もっと容量が少ないSDカードが一枚入ってるみたいな(笑)。

    小飼:そうそうそう。

    山路:しかしそれ、3割超っていったいどういうカウントなんだって思いますけどね。

    小飼:どういう数え方やってるんだろうね。

    山路:メーカーが焦ってそういう部品とか変なところから買って後で事故とか起こったりしたら、PL法というかめちゃめちゃ訴えられることになんじゃないのって思いますけど。めっちゃ怖いですよね、それは。もう一つ半導体の話、これもAppleなんですけど、AppleがRISCに手を出すんじゃないかという、RISC-Vに手を出すんじゃないかという話が。

    小飼:あー。求人してるね。

    山路:これはどう思います? Armに乗り換えたところですけど、

    小飼:すぐにっていうことはないでしょうね。これだけApple シリコンってさ、持ち上げといて、次の世代RISC-Vでいきますって言うの、不可能ではないけれども、さすがのAppleもちょっと無理があるよね、それは。でなくって、一つの可能性としてはペリフェラルの部分、要は、

    山路:ハードディスクとかキーボードとか、

    小飼:そうそうそう。実はハードディスクのコントローラーに関しては、もう3年以上前に業界最大手のWestern Digitalがコントローラーとして採用しますと言って、今どうなってんだろうね。

    山路:あの辺のところってあんまりこう表に出てこないっすよね。なんか内部のコントローラーみたいなもんがどんな。

    小飼:基本、出す必要ないからね。時々は、それを売りにするために、たとえばSamsungのSSDとかっていうのは高速であることを示すために、コアが3つあるArmのコントローラーを使ってますよみたいなのを売りにしてたことあるよね。

    中国の自前ファブの可能性と「文革2.0」の影響

    山路:今Armの話が出たところで、これ、Armチャイナの話行っときますかね。ついでにというのも変ですけど。

    小飼:何だ、あのサイバー地面師みたいな。

    山路:こんなことが21世紀に起こるのかっていう、むしろ21世紀だから起こったのか。

    小飼:取締役会でクビになったのに、その会社員をCEOの人がガメてて。

    山路:たとえばこれが日本だったら、同じような取締役会でなんかこう、社長とかがクビ、解任になったみたいなことがあって、その社長がハンコを渡さなかったら、それってどうなるんですか?

    小飼:これって、それでそのハンコを使い続けたら、どれになるかな、いくつもあるんだけど、とりあえずその時点で特別背任にはなる。

    山路:ふーん。でも中国のこのArmチャイナのことに関しては、これってArmチャイナはArmと中国の合弁会社なわけですよね。Armチャイナの取締役会でも、その社長の解任決議が出たわけなんですよね。

    小飼:そうそうそう。

    山路:で、中国政府はそれに関して何のコメントも出してない。

    小飼:出してないんだよね。

    山路:これって、素人考えでも、ヤバくないですかっていう。

    小飼:ヤバいんだけど。

    山路:それこそArmチャイナの社長さん、CEO、ArmのIP、そういう知的財産なんか使ってこれから商売やっていきますよみたいなイベントまでやって、それってものすごいリスク抱えた商売じゃないですかと思うんですけど。

    小飼:というのか、じゃあ、よしんば中華人民共和国がそれを認めたとして、それって外に売れるかっていうことだよね。

    山路:うん。そんな法的リスクを抱えたものなんて、どこも買わないんじゃないのって思うんだけど、なんか違うんすかね。それこそアフリカとかにはバンバン売ったりするんでしょうかっていう。

    小飼:わからん。正直わからん。まあでもボトムラインとして、トップティアのファブは受け付けてくれないよね。Armチャイナがこういうものをテープアウトしましたつって、それをファブに送っても作ってくれないでしょうというのか、

    山路:TSMCもSamsungも。

    小飼:すでに禁足令くらっちゃってるからね。HUAWAIもあれじゃん、最新のファブ使えなくなってるよ。で、中国は自前のファブを持つって言ってるけれども、今あるのが180ナノメーターなのかな。
     とにかく中国が自前で持ってるファブで、できるベストが今それぐらい。だから、いずれは追いつく可能性はあるんですけれども、今のところどうやって、一桁ナノメーターまで来たかっていったら、そうそう、ほんとにもう、あそこのファウンドリーが脱落し、そこのファウンドリーが脱落しって言うので、Intelですら脱落しようとしてる(笑)。

    山路:今3番手ですもんね、ある意味、技術的に。

    小飼:というのか、TSMCに次のやつというのは一部作ってもらうと言うね。いや、と言うのでIntelがガメすぎて、Appleですらっていうのも噂としてはあるんだけど。

    山路:ラインが使えないかもしんないって話が。

    小飼:そうそうそう。

    山路:だったらなおさらArmのIP持ってたからといって、意味ないんじゃないかっていう(笑)。

    小飼:ただここで一つ注意点っていうのは、何も最新のトップティアの一桁ナノメートルのファブだけがファブではないんですね。ちゃんと残り物には福があるではないですけども、別にCPUだけがシリコンじゃないわけですよ。だから色んな周辺機器があるわけですよね。そういったものというのは別に最新のファブでなくてもいいです。実際、最新のファブではないわけです、ルーターの中の石とかね。

    山路:ただ、それにしてもなんかArmのかなり最近までのIPまで持ってるって主張してるのとはなんかこうバランスが取れてない感じはありますけどもね、本当に何をやろうとしてるのかっていうか。

    小飼:でも、これも遠因はSoftbankのIP転がし(笑)、でしょ。ていうのか、NVIDIAはこの件に関してどう言ってるのよ。NVIDIAなんか言ってる、これ。

    山路:NVIDIAの発言は見てないですね。ざっとこのニュースは追ってみたんですけれども。NVIDIA、そもそもArm買収できんのかどうかもまだ怪しい。

    小飼:そうなんですよ。でも、当然デューディリジェンスにはもろ、クソもろ引っかかるよね。

    山路:こんな事件って、どうやって解決すんだって正直その、普通のそういう揉め事って、なんらかの法律でどうにかなるもんじゃないですか。ここまでのことだったら、普通の場合は。これこそチャイナリスクなのかみたいな。

    小飼:法じゃなくて、人で、コネで解決するのかな、これ、続けさせるにしても、止めさせるにしても。

    山路:ちなみに、これって中国政府としてはどうしたほうが得になるんでしょうかね。つまりArmチャイナのCEO、コラ! って言うほうがいいのか、ArmチャイナのCEOを後押しするのか。

    小飼:これは願望なんだけども、地道に自前ファブを育てるっていう方向に行ってくれないかな。

    山路:中国が?

    小飼:180が100になり、100が45になりって言うので。

    山路:ちゃんと健全な競争としての、

    小飼:そうそうそう。たとえば、これ、宇宙開発に関しては、地道に米ソ、あえて米ソという言い方しますけども、のやってきたことを追っているわけじゃん。GPSに対して北斗作って、ISSに対して天球を作ってって、そういう方向に進んでくれないかな、ほんとに、ほんとに大国の王道。

    山路:あるべき大国の姿ですよね。じゃ、ここらで本当にそうなるのかって、

    小飼:で、IPに関してはRISC-Vは使っていいんだから。Appleじゃないから。

    山路:でも結局、RISC-Vを育てんのがめんどくせえからArmのIPを、まあなんかかっぱらっちゃうみたいな話が出てくる。

    小飼:それは中国政府ではなくって、

    山路:Armチャイナのやったことですけど。

    小飼:中国政府がそれでどういう利益を受けるのかというのは、僕もわかんないよ、損しかしてないようにも見えるんだけど。そこでなんと言えばいいのかな、少しでもゴネ得があるのは、ArmチャイナのCEOの人でしょう。

    山路:しかしまあ、とにかく大陸の人というのはやることがデカいわなっていうのは、逆に感心しちゃいますけどね。じゃあその話が出たところで、文革の話行ってきましょうか。文革と言っていいのかどうかわかんないんですけども。最近中国やばくないですかという、いろんなニュースが立て続けに。

    小飼:やばくないですかって言うのか、今まで、地道に順調に大国への道を進んでたのに、なんでこのタイミングで文化大革命っぽい事を始めてるんだって。

    山路:普通にもう、中国国内の微博とかで文革2.0って言葉が使われ始めてるそうですよね。

    小飼:おやまぁ。

    山路:文革はさすがに禁止ワードにはなってないみたいですよ、今んところ。そのいくつか例があるんですけど、それこそたとえば、放送局に命令して、男らしさを求めるみたいな事を放送局に、リアリティ番組みたいのはダメよとか、後はそういう共産党に関して、あんまりよろしくない発言した芸能人はもう抹殺、抹消するみたいな、キャリアを。そんなようなことやったりとか。あとは未成年のゲーム(笑)、これ週3時間まで、香川県かよっていうか、香川県を、

    小飼:香川県は四国だったよね、中国地方に行ったのか。

    山路:(笑)。

    小飼:香川が中国地方に引っ越したのか。やってることがあれなんだよね、なんかみみっちいんだよね、ケツの穴が小さいことばっかしなんだよね。

     
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