• このエントリーをはてなブックマークに追加
小飼弾の論弾 #223 「SNS情報戦、サイバー攻撃、ロケット、原子力……ウクライナ紛争に見る21世紀の戦争」
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

小飼弾の論弾 #223 「SNS情報戦、サイバー攻撃、ロケット、原子力……ウクライナ紛争に見る21世紀の戦争」

2022-03-16 08:00

     「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
     無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします!

     今回は、2022年03月08日(火)配信のテキストをお届けします。

     次回は、2022年03月22日(火)20:00の配信です。

     お楽しみに!

    2022/03/08配信のハイライト

    • 「ウクライナの善戦」と「破壊されたムリヤ」
    • ロシア国内の経済と「富の味を知ってしまうと武力は鈍る」
    • サイバー戦争と「教育に金をかけなくなった国としての日ロ」
    • 「小麦の最大の輸入国は?」とウクライナをめぐる各国大使館のツイート
    • ロシアがインターネットを遮断したらどうなる?
    • 「安保理常任理事国からロシアを外そう」と核融合炉ブランケットの話題

    「ウクライナの善戦」と「破壊されたムリヤ」

    山路:もうさっそく、このウクライナの話題から。あれは今戦争ではなくいちおう紛争ということになるんですかね、

    小飼:特殊作戦。

    山路:特殊作戦(笑)。あの、今のところ、戦争ってはっきり言ってませんよね、どこもまだ。

    小飼:どこもまだではなくって、いや確かに、正式な用語としての戦争っていう言葉を使ってないです、でも英語の場合はもう普通の紛争でもうwarっていう、

    山路:conflictじゃなくて?

    小飼:日本語よりも、遥かにカジュアルにもうwarっていう言葉を使ってるんですけれども、じつはですね、この世から戦争、いわゆる戦争がなくなったという点では国連は凄い貢献をしてるんです。

    山路:今までけっこう国連ディス、弾さん多かったようなイメージがありますが、

    小飼:いや、この場合はあくまで「戦争」ですからね、戦争でなくて、これ違うんです、これ文字起こしの時にどうなるのかなっていうのは(笑)、ちょっと気になるんですけれども、要は国連が戦争していいよっていう唯一の場合というのは、戦争を仕掛けられた時、戦争された時に受けて立ってもいいよとは言っている。

    山路:防衛戦はありということなんだ。

    小飼:だから、その意味では、きちっとした戦争というのは朝鮮戦争が下手すると最後なんじゃないかな。

    山路:イラク戦争とかあれは、みんなが、

    小飼:あの時は多国籍軍、朝鮮戦争は国連軍だったんですよ。いちおう形としては国連軍という名前、名称としても国連軍。

    山路:湾岸戦争もそういう意味で、

    小飼:多国籍軍でしょ。

    山路:そうかそうか。

    小飼:はい。湾岸戦争と、もうあれは戦争としか呼びようがないんですけれども、宣戦布告とかはしてないわけですよね。そう、だからイラクがクエートに攻め込んだ時もしてないし。

    山路:なんかこう、はっきり戦争っていう境目がどんどん曖昧になっているような、

    小飼:宣戦布告というのがなくなっちゃったんですよね。だから、その意味ではある意味、もっと酷くなってるとも言えます。そう、やくざが抗争してて「いや、かわいがってるだけでしょう」っていうね。まあでも確かに戦争は抑止されてますね。

    山路:国連の多少その尽力によって。そう言えば私、国連高等弁務官事務所、

    小飼:UNHCR、

    山路:寄付はしましたね、あんまり普段そういう寄付とかしないんですけど、1万円をしましたよ。あれとかっていうのは、今回の寄付の行き先としては悪くない?

    小飼:悪くないと思います。

    山路:いちおう仕事してくれる、

    小飼:だからそれは難民保護のために使われるので。ただそれを言い出すと、やっぱり「丸の内OL」を改め「人」改め、あの小泉悠さん、が、

    山路:軍事評論家、

    小飼:軍事評論家というのか、ロシア研究家の人が、反省していると、何反省してるかって言ったら、あれでしょう、世界の大部分がバーッとウクライナのほうに付いた感じがするじゃないですか、まあ日本の場合はもうロシアの非友好国リストの中に入っちゃったので、バイアスあるけど、でもそれであれば、何でシリア難民にはほとんど手を貸さなかったんだって、でもじつはドイツとか頑張ってたんですよ。頑張って難民いっぱい受け入れてたんですけれども、90万人ぐらい受け入れてたのかな、けっこうな数でしょ、それでもシリアって国の、国民の半分が難民になりましたからね。

    山路:それでなんか国としての体裁がまだあるっていうのが不思議でしょうがないけれどもな。

    小飼:いや、だから、しかも元首が国民を爆撃させているわけですからね、ロシアに。

    山路:あれは、つまり国連の言う戦争ではないわけではないんですよね。

    小飼:ではないんですよ。

    山路:あれは内戦、

    小飼:内戦なんですよ。はい、だから別にシリアが他の国を攻めてるとかっていうことはないでしょ。じつはロシアもとても気を付けてますね。

    山路:他の国と交戦しないようにっていう。

    小飼:で、けっこうトルコの領空侵犯しちゃって、トルコに確かに1機、戦闘爆撃機を撃ち落とされてるんですよね。だから、その時もロシアはトルコ不問にしてたはずです、その時。でもその話もあってS-400をトルコに売るっていうことになったのかな(笑)、仲直りの印に。

    山路:いろいろ繋がってるんだな(笑)。じゃ、今回のウクライナのやつって、あまりにも情報が多過ぎて、どこから手つけていいかわからないところもあるんですけれど、

    小飼:あと出てない、こういう情報の洪水の時というのは、何がないかっていうのを凄い考えながら見たいですね。何がないかというのはもう見えないので。だからそれは、想像力を駆使して、ここにあるんじゃないかっていう、

    山路:なんかTwitterで見かけた、あるはずなのがないっていうのは、プーチンの戦況視察みたいな、前線視察みたいなやつがないのが不思議じゃねみたいな話を見掛けましたね、

    小飼:いや、でも戦争じゃないから。けっこう今回、たぶん一番、全世界が一番驚いたのはウクライナ善戦してるなと。

    山路:びっくりした。だって、本当に2日で落ちると普通に思ってましたもん。

    小飼:KyivもKharkivも落ちてないしね。

    山路:なんかその、いろいろ変な文書とかも出てきてたりするじゃないですか、FSB、前身はKGBのそういう部署が作ったと、の関係者が作っと言われる内部文書が流れてきたりとかして、そこでそんな、みんなこんなふうになるとは思ってなかったっていうことが書かれてて、情報がとにかく上まで行ってなくって、

    小飼:だからサージカルオペレーションになるというのか、情報が大半の、下々の軍隊に行き渡る頃には、特殊作戦部隊がもう、キエフの議会とか大統領官邸とか主な政治施設を押さえちゃって、無血開城させたうえで、軍隊を駐留させるっていう、そういう予定だったっていうふうに考えると、けっこうつじつまが合うんですよね。

    山路:それにしても、なんていうのか、60キロでしたっけ、車の車列が、ぬかるみで動けなくなってるみたいな、あんなことって、そんな一つちょっと間違えたらあんなふうなことって起こるものなんですかという、

    小飼:いや、だからそもそも野戦をするつもりがなかったと。都市の方向に行くまでは、たぶんそこまでのプランBはあったと思うんですよね、今のロケット攻撃とかを見てると。なんだけど、当初の予定というのは、もうよサージカルオペレーション。なんだけれども、主にアメリカの諜報でもつつ抜けで。空挺部隊が返り討ちに遭っちゃった。まぁでもその過程でなあ、ムリヤが燃えちゃったというのは。

    山路:えっと、デカい貨物機の話でしたっけ、それって。これって、私ちょっと飛行機、詳しくなくて意味がよくわかってないんですけど、この世界最大のこの貨物機って、弾さんブックマークしてたけど、どういう意味がある貨物機なんですか、あれは。

    小飼:まず、ムリヤが作られたのは、ソ連時代の末期です。ムリヤが何を運ぶために作られたかって言うと、ロシア版じゃなかった、失礼しました、ソ連版のスペースシャトルだった、あのブランというオービターを運ぶための。

    山路:あ、そうなの。

    小飼:そう、だからアメリカのシャトルは747、ジャンボを改造したやつで運んでますけども、わざわざ作ったんですよね、エンジン6機のついた超巨大機を。で、まあブランはまあろくに活躍できずに、まあソ連崩壊しちゃったんですけれども。貨物機として復活させたんですよね、ソ連から独立したウクライナが。

    山路:その時にもうソ連から譲渡され、

    小飼:譲渡というのか、もともとアントノフという航空機会社というのはウクライナにあったんです。それで面白いことに、工場分散させてたんですよね。けっこう航空宇宙部門っていうのはウクライナにあったので。

    山路:これって現実に、けっこう貨物用途として使われて?

    小飼:いや、東日本大震災の時にも、消防車とか運んでくれて、日本にもすごい縁がある。

    山路:それか。なるほど。

    小飼:日本もわりと、その後のインド洋津波の時とかでも、救援物資とかを送ってもらったりとか、世界中で大活躍です。あれにしか運べないものっていうのはいっぱいあったので。

    山路:そうか、それが破壊されたとなると、みんな嘆くのはよくわかるという。あ、そういうことがあったのね。

    小飼:しかも用途が用途だったからから、1機しかないんですよね。じつは2機、ブラン輸送用としては2機作られたんだけれども、実際に貨物機として作り直せた、レトロフィットできたというのはまあ1機だけだったので。

    山路:ちょっとじゃあ、もう一つその乗り物繋がり的なところから、飛行機から今度はちょっとロケットの話なんですけど。今回1番目立ってるのって、個人で目立っているのはゼレンスキーに次いでイーロン・マスクじゃないですか。

    小飼:ですよな(笑)。ですよね(笑)。

    山路:お前、サンダーバード作るつもりか、みたいな感じになってますよね(笑)。

    小飼:いや、ある意味最高のタイミングだったわけですよね。ちょうどスターリンクもベータサービスができる程度の衛星のデプロイが完了してて、あくまでもベータですけれどもね。

    山路:なんかしかも、それを実際にもうウクライナには持ち込んでるわけですよね。

    小飼:しかもクルードラゴンがあるので、ISSの運用も、ソユーズがなくでもできるところまで来てるんですよね。

    山路:なんかもうロスコスモスの、あれ、代表とのやり取りとか最高じゃないですか。ロシアのそういう国営宇宙企業が、

    小飼:だからあの点から言うと、僕があのプーチンの立場になって、いつウクライナを攻めるっていうふうに言ったら、もう少し早く攻めたいところでしたよね。

    山路:もう少し早くっていうのは、

    小飼:まあ要するに、世界がロシアを必要としてる要素が多いうちに。

    山路:エネルギーとかも含めてってこと?

    小飼:ロシアでなければできなかったことっていうのは、ISSへの輸送と、石油ガスのパイプラインによる輸出なんですけれども、

    山路:なんかそのISSのがもしも落ちてきたらどうするんだって言われたら、そんなのは別にソユーズなくても何とかなるぞと、

    小飼:で、クルードラゴンがもう実現しちゃったし。エネルギー産業のほうは、再生エネルギーがもうテイクオフして、もうあとはそれを増やしていくだけっていうような状態になって、前の放送にも言ったけれども、逆にこのタイミングを逃すと、もう二度とできなくなるんじゃないかっていう焦りはあったのかも。

    山路:でも、もう遅かったかもしれないと。じゃあそれでちょっとエネルギーの話もしときましょうか。これ、ただあの、再生エネルギーのほう、道筋はついているとは言いましたけど、

    小飼:あくまでもめどが立って、このまま推進していけばいいよっていうところまで来てるけれども、もう化石燃料に頼らなくてもいいですよっていうのはまだまだ遠いわけですよね。

    山路:イーロン・マスクですら、ちょっと石炭、石炭と原子力やんないとなみたいなことを言うとりますよね。まさにTeslaをやっているイーロン・マスクですら。これはどうです、石炭とか原子力のやつっていうのは、だからといってすぐに閉めちゃった鉱山を動かすとか、あるいは原子力のやつを前も言ったように再稼働させるなんてすぐには無理じゃないですか。

    小飼:まあだけれども、次の冬には間に合っちゃいますよね。ヨーロッパの場合、そっちのほうが大事だから。日本の場合、夏が一番クリティカルだけれども。

    山路:そのある意味、一冬二冬何とか持たせられれば大丈夫というめどが、

    小飼:大丈夫というのか、ロシアの資源は膨大だけども、じゃあ世界はそれがないと回らないかって言うと、そこまでではないんですね。

    山路:これ、ニュースでちょっとおかしかったのが、アメリカ政府ベネズエラ産原油の再開を模索かという(笑)、

    小飼:まぁでもご存知の通り、アメリカもまた産油国で、しかも去年は世界最大の産油国でしたね。

    山路:それはシェールオイルも含む、

    小飼:そうそう、

    山路:シェールオイルをガガッとやったせいで、

    小飼:そうそう、

    山路:じゃあ、けっこうアメリカとしてはベネズエラと交渉する時も、強い立場にはあるわけだ。

    小飼:なにせアラスカの原油を日本に輸出してOKって言い始めましたから。その一方で国内に持ってくるパイプラインは、いやちょっと環境破壊がひど過ぎるっていうことで止めたりして、何をしてるんだ感もありますけれども(笑)。

    山路:じゃあ弾さん的には、そのロシアの天然ガスが入ってこないことでの混乱みたいなものっていうのは、

    小飼:混乱は起きるし、燃料の高価格というのは、というのにはもう、耐えてくださいというのか、もう覚悟をしといてくださいということです、だから英語で言うと、Brace for the price hike、もう燃料の高止まりというのには、備えてくださいという。けどまあ、でも耐えられる程度なんだよね。そこなのよ。けっこう苦しいんだけど(笑)、ヨーロッパとかかなり苦しいんだけど、でもヨーロッパはいちおう北海油田もあるし、最近だとリビアとかにもパイプラインを伸ばしつつあるし。
     いやでも一つうらやましいのは、パイプラインで持ってこれるっていうことだよね。もうはるかに安いんだよね、タンカーでいったん詰めて、よりも。でも日本の場合、もうLNG、ガスですらタンカーを使わざるを得ないだけあって、その辺のノウハウというのはたぶん世界一持ってますね(笑)。

    山路:なるほどね。これ、どれぐらいそのエネルギーの不足って、やっぱ2年ぐらいは続くんですかね、混乱とかエネルギー、まあまあ、それはウクライナ紛争の行末次第なんですけど、

    小飼:わからない、2年と経たずに核戦争という可能性もなきにしもあらずだけれども、だけれどもこの危機が終わって、安くなるかっていうふうに言ったら、今度はガツンと炭素税かけるように、

    山路:なるほどな、

    小飼:なるだろうし、いや、だから一つ確実なのは再エネ導入はもっと進みます。これ誤解してる人も多いんだけれども、もっと進みます。もっと進むし、もっと加速するんだけれども、だけども、つなぎも絶対に必要です。

    山路:これ株価なんか見ると、Teslaとか思ったほどぜんぜん下がってないんですよね、はっきり言ってああいう再生エネとかでやっていくぜって言ってる会社っていう株価とかはけっこう、多少下がっても安定してる、

    小飼:これは元に戻らない。世界の再エネ化っていうのは元には戻らない。

    ロシア国内の経済と「富の味を知ってしまうと武力は鈍る」

    山路:あとこれ、ちょっと今株価の話も出たところで言うと、世界の株価、アメリカの株価なんか下がってはいますけど、こう暴落って感じではぜんぜんないですよね。

    小飼:まあ、これまでも湾岸戦争ですとかイラク戦争ですか、じつはこれ抜きの戦争というのは、括弧抜きの戦争というのはいっぱいやってたわけで、そのたんびに株価というのは圧力がかかって押し下げられてましたけども、その範囲ではありますよね。あーまたかぐらいの感じではあります。

    山路:本当に投資家が楽観的なのか、核戦争になったらもうしょうがないなと思ってるからそれ以外のオプションとしては大丈夫と思ってるのか、

    小飼:いや、でも核戦争、ちゃんとできるのかなっていう、いやちゃんとできるのかなってすごい、不穏な言い方ですけれども。けっこう、色んな人が誤解してるんですけども、要は全面核戦争というのはアメリカかロシアの偉い人がボタンをぽちっと押せば始まっちゃうんじゃないかと。でも、もう仮にボタンを押すと始められるような状態にあったとしても、その状態の維持管理っていうのはけっこう大変なんですよ。

    山路:ああ、核兵器自体のメンテナンスっていう意味で。

    小飼:そうそうそう。だから一度作った10年持ちます、なものではないわけです。

    山路:あ、そんなに頻繁なの、何て言うか、メンテナンス。

    小飼:はい。

    山路:10年、乾パンみたいな感じでずっとほったらかしにしとけばいいというものではないという(笑)。

    小飼:だから、ちゃんと起爆装置が新鮮かどうかっていうのを見なければいけないですし、核弾頭という、原子爆弾というのは核燃料の部分も、核爆薬の部分も、放射性同位体ですから、放射性同位体ですから。

    山路:つまり、半減期によって、

    小飼:そうそうそう。だから、少しずつ劣化してるんですね。

    山路:それがちゃんとあるかどうかも確かめなきゃいけないわけだ。

    小飼:そうそうそう。

    山路:めちゃめちゃ金かかりますね(笑)。

    小飼:そうなんです。

    山路:ロシアとかはっきり言ってそんなもの持ってる場合じゃないっていう(笑)。

    小飼:維持大変なんですよ。

    山路:じゃ、コメントで、「ロシア国民は耐えられるのか」っていうのが出てますけど。これ、経済の話ですよね。

    小飼:よく出る話で、いざとなったら、ダーチャでジャガイモ育てるさという、ダーチャというのは日本語では別荘って訳されますけれども、ロシア人は田舎に小屋を持っていることが多くて、そこの畑で作物を育てればっていうので、揶揄されてそう言ってますけれども、実際にソ連が崩壊した時にはダーチャで乗り切ったんですよね。

    山路:ある人はね、それがダーチャを持ってる人は(笑)。

    小飼:なんだけれども、今のロシア人というのは、それよりも都会人的に生きてたんですよ。

    山路:もうそんなジャガイモ作り方なんてわからんわけ、

    小飼:昨日までスマホ見てた人たちというのが、いきなりダーチャの畑を耕せるだろうかという疑念はあります。だからその意味では、人類というのはどんどん都会っ子になり、どんどんもやしっ子と言えばもやしっ子になっている、

    山路:いいことじゃないですか(笑)、

    小飼:いいことなんですよ、

    山路:もやしっ子大賛成ですよ(笑)、

    小飼:いいことなんですよ、実は。

    山路:ただもう本当に、ロシア人、食料だけじゃなくって、経済的なものも、もちろんその最終的には食料にかかわってくるけども、経済システムがもうめちゃめちゃになってませんかと、今ロシア、なんかいろいろ。クレジットカード使えないとかっていうのは経済制裁でありましたけど、このロシアのやってること自体も、

    小飼:1ルーブル1円切っちゃうという。ちなみにロシアの最新の国防予算っていうのは確か3兆ルーブルをちょっと切るぐらい、

    山路:えっ、そんな少ない?

    小飼:そんなものです、はい。少なくとも額面で見ると、日本の防衛予算を下回ることになりますね。

    山路:え、なんかお安いわねって感じのする価格じゃないですか。

    小飼:いや、戦死した兵士への弔慰金というのが1万ルーブルというのも(笑)、

    山路:1万ルーブルか(笑)。キツいな。このロシアがまた打ち出したのが、この非友好国に対してはルーブル建てで、レートは俺が決めて債務を返済すると言い出したという。

    小飼:これは通りませんね、残念ながら。

    山路:通らないっていうのは、それはもちろんその、契約違反だからっていうっていう、つまりそれをダメだっていうのはどこが言うんでしょう?

    小飼:いや、だからcreditor、貸したほうだよ。貸したほうが指定するわけ、いくらをどの通貨でというのは。

    山路:ただ、今のロシアって、そういうことを言って通じる相手でもないというか、どうやって取り立てるか、

    小飼:とりあえず取り立てるほうというのは、取れませんでしたという、貸し倒れ引き立てを、とりあえずは積んでおきますよね。

    山路:最終的にこういうふうに戦争とかになって、債務を返せないということはいっぱいあるわけじゃないですか、それって結局、

    小飼:96年だったよな、もう、一度デフォルトしてるんですよ、エリツィンの時代に。ロシア国債というのは。まぁでもこれ、国債だけじゃなくて社債とかもですね。

    山路:どうやってそれをこの、こんなんて、俺レートで債務返済なんて、言ってみたら債務の踏み倒しじゃないですか、

    小飼:これは泣き寝入るか、あとで取り立てるかっていうことになります、要するにそこで終わらないという。普通債務というのは、支払った時点でおしまいですけれども。

    山路:いや、もう既にロシア詰んでる気がするんだけどなあ。

    「ロシアが干上がったら北方領土取れるな」(コメント)

    小飼:(コメントを見ながら)確かに、それも国連のいいところといえばいいところですよね。もし国連がなかったら、今回みたいなことがあったら、本当に昔の核兵器登場前の世界大戦になってたんじゃないでしょうかね。

    山路:国連がなかったら。

    小飼:国連がなかったら。

    山路:ただ岸田首相、北方領土について我が国固有の領土って最近なんかはっきり言うようになったそうですね(笑)。ちょっとなんか強気な表現をするようになってきましたね。ワンチャンあると思ってるんですかねっていう。あと、

    小飼:(コメントを見ながら)核兵器があるからじゃねっていう、それもあのあるんだけれども、その意味では日本も核の傘の中に入ってるので。いや、だからといってアメリカが、アメリカも北方領土は日本のものだよって言ってはくれてるけれども、特に何かしてくれるわけではない。

    山路:あと、このロシアのめちゃめちゃなその経済政策みたいなことの一つ、

    小飼:1ルーブル=1ルーブル、あったね(笑)。

    山路:ルーブルは、レートはっていう(笑)、

    小飼:進次郎が転生してるっていう(笑)、

    山路:これ、外国、非友好国の企業に関しては国有化も検討しているみたいな、要は会社を、

    小飼:でも国有化の前にビジネス畳んじゃってるよね。それも見越して。

    山路:そんなことって、つまり国有化、いきなり国有化して占有しちゃうみたいなことっていうのは現実的に可能なんですかね、

    小飼:いや、まあでもオイルショックというのはまさにそうやって起こったわけですよ。石油メジャーが持っていた産油国のインフラを国有化したわけですよね。

    山路:はあはあはあ。それに関して、もう本当にある意味取られ損というか、最終、取られたほうはもう取られ損ということなわけですよね、

    小飼:いや、でも産油国の立場から行けば、今までぼったくられてたのを止めたという見方もできますね。でも、今のロシアの外国資本というのは、そういうものじゃないわけです。資源系はロシアの会社でしょう、ガスプロムにしても、ルクオイルにしても。ルクオイルが泣きを入れたみたいだけどね、

    山路:もういい加減戦争をやめてくれっていう、なんかオリガルヒの人たちもずいぶん反政府的な、反ロシア的なことを言うようになってきた、

    小飼:というよりも、もともと人民のものだったはずのものを、ソ連崩壊どさくさに紛れて掠め取ったのがオリガルヒの人たちで、そのオリガルヒの人たちを退治したというのがプーチンの功績だったんだけれども、なんか要は、別のオリガルヒを育ててただけやんという。

    山路:なるほどな(笑)。そう言われると、非常にわかり易いですね。いやー、なんか、あとこのプーチン、またこの経済制裁で言い出してることっていうのが、公務員の貯蓄額が3年間の給与額を超え、正当な説明がなされない場合は、収賄の疑いがあるって(笑)、3年分、年収の3年分貯蓄したやつはとっ捕まえるって言ってるそうなんですけど(笑)。

    小飼:うん、まあでもそれ、とっ捕まえられるだけの警察力があるのかな。

    山路:警察力はあるんじゃないですか、そんなことないんですか?

    小飼:であれば、なんで赤の広場とかが天安門になってないの? 確かに逮捕はするんだけど、毎日のように戦争反対デモやってるじゃん。

    山路:そうですね。

    小飼:いや、だから天安門の頃の中国に比べれば、ぜんぜん緩いと思いません?

    山路:広場閉じて、全員撃ち殺しててもおかしくねえじゃないかという(笑)。

    小飼:うん。何でだと思います?

    山路:えっ、そこまで強硬なことができないのはってこと?

    小飼:そう、だからなんで戦車で不満分子を踏みつぶさないのと。スターリンの頃はやってたじゃん。

    山路:やっぱり、その本気で人民が抵抗してきたら抑えきれないと思っているからと言うこと?

    小飼:というのとちょっと僕は違うんだな、意見が。

    山路:なんです?

    小飼:スターリンの頃よりは、ロシア国民は豊かになっちゃったから。富の味を知ってしまったから。弾圧するほうだって、スマホ持ってるわけですよ。天安門事件の頃の中国の人たちよりはよっぽど豊かなわけです。

    山路:弾圧するほうも。

    小飼:そうそうそう。で、やっぱりね、人間、金持ちと言うよりも、富の味を知ってしまうと、武力は鈍るんだよね。

    山路:命が惜しくなるというか、

    小飼:命が惜しくなるっていうのとも、だからちょっと違うんだけれども。金持ち喧嘩せずと言うよりも、喧嘩しにくくなるんだよね、本当に。いくらプーチン黒帯でも、一人で弾圧するわけにいかないでしょ。暴力装置がきちっと指示通りに動いてくれて、初めてそれができるわけね。たぶん今の中国も、天安門と同じことをもう一度やってみろっていうふうに言ったら、難しいと思う。せいぜい香港ぐらいだと思うよ。やっぱり人民を戦車で押し潰すっていうのは、うん。

    山路:今はまあロシア軍、ウクライナとか相当ミサイル攻撃とかかけてますけど、初期の時に村を攻撃しようと命令が下ったら、前線の兵士がいや、あの民間人がまだ避難してないんで攻撃できませんって言ったという、そういうニュースがありましたね。

    小飼:いや、だから、たぶんね、ロシア軍のほうも、かなり勝手が違うんだと思うよ。あんまり外国を攻めてる感じがしてないんじゃないかな。

    山路:東京から大阪攻めてるみたいな。

    小飼:そうそう、チェチェンとか南オセチアの時には、あんま遠慮なく、パンパン砲撃してたわけですよ。で、攻めたところを瓦礫にしてたわけですよね。

    山路:テレビなんかで見ると相当ウクライナの都市破壊されているように見えるけども、そこまででもないという。

    小飼:いや、ロシア軍に限らず、今どきの機械化された軍隊が本気出せば、こんなもんじゃすまないっていうのはシリアを見るだけでも。

    山路:絨毯爆撃とか、でもしてるんじゃないですか? なんかロシアがウクライナを、なんか絨毯爆撃的な攻撃をしてるというニュースも、

    小飼:というのか、誘導弾がもうタマ切れなので、誘導しない普通の爆弾でやってるって言ってたけど、でも絨毯爆撃っていうのは爆撃機を持ってきて、戦闘爆撃機とかではない、爆撃機を持ってきて、ロシアだとかあれか、Tu-95とか、世界一速いプロペラ機ですね、ベアという、西側がベアと呼んでたやつですね。あれを持ってくるか、でも今のところは、普通に、普通にっていう言い方も変ですけれども。スホーイ、

    山路:じゃあそれは、それこそ第二次世界大戦なんかで言ってた絨毯爆撃とはぜんぜん意味が違うわけなんだ、

    小飼:ぜんぜん違う。なんだけれども、絨毯爆撃の事例というのはあるわけ、湾岸戦争ではそれやってたんです。アメリカが普通にB-52を持ってきて、無誘導弾をバカバカ落としたりしたわけですよ。

    山路:それはやってないわけだ。

    小飼:それは今のところ。あくまで、今のところ。

    「ロシアも本気じゃないのか」(コメント)

    山路:本気っていうのが、こうなんか全軍が一枚岩になってる感じではなんかないような気が。に見えますけどね。

    小飼:うん、そうなんですよね。

    山路:本気は本気なのかもしれないけど。

    小飼:本気な人とそうでない人と、すごい温度差があるよね。

    山路:若い兵士とかへにゃへにゃでしたもんね。

    小飼:捕まって電話させられてるとか、まあもちろんあれも、なんと言えばいいのかな、ウクライナ側の工作という可能性はかなり高いと言えば、高いんだけれども。でも、なんだけども、何やってるのロシア軍という事例は、ウクライナの発表とか、ロシアの発表とかではなくって、だから普通のOSINTですとか、まあオープンソースインテリジェンス、普通に上がっている公開情報を解析してるだけでも(笑)。

    「ロシアの戦車はeBayで出品されてたよね」(コメント)

    山路:あとおかしかったのが、ウクライナの税務署に当たる、税務庁、

    小飼:そうそうそう、拿捕した武器は資産計上しなくていいよって(笑)、

    山路:ウクライナの人はちょっとみんなハイになってませんか(笑)。かなり、ヤバい感じ。

    小飼:いや、その一方で都市を脱出する時にね、まず脱出経路というのか、凄いね、人道回廊という言葉が、Humanitarian corridorという言葉がキリングフィールドみたいになっちゃったよね。

    山路:地雷がもう埋められてたという話も、

    小飼:赤十字の人が言ってるわね、これは。ウクライナ軍がそう発表したのではなくて。

    山路:しかも砲撃までしてるという話もきてますよね。

    小飼:だからそれはチェチェンやシリアや南オセチアでやってたじゃないかという。

    「非人道回廊」(コメント)

    「クーデターの可能性は」(コメント)

    小飼:ん?

    山路:クーデターの可能性、つまりロシア側でってことですよね。

    小飼:ああ。ゼロではないけども。ゼロではないんだけれども、どこまで強い独裁制を敷けてるんだろうかというね。だから、そもそもサンクトペテルブルクとかモスクワでデモやってるということ自体がね。
     いや、ソ連の頃であれば戦車で轢き殺してたのは確実なのだよね。

    山路:これ、コメントで「懸賞金出てたしな」ってあれ、プーチンの首の話ですかね。

    小飼:ああ、それはもう100万ドルじゃ足りないよ、さすがに。

    山路:100万ドルはいくらなんでも安くないですか。

    小飼:ビン・ラディンでさえその25倍出てたので、確か。しかもアメリカ政府が懸けてた、ビン・ラディンの懸賞金を。

    山路:これ、オリガルヒの一人がなんか言い出したんでしたっけ。

    小飼:まぁそうだね。

    山路:プーチンの側近に西側のスパイが紛れているっていうことは、「紛れてるってことはないだろうか」ってあるけど、

    小飼:あり得るけれども、でも、よくいるスパイというのは007的な人とは逆ですからね。

    山路:目立たない、地味な、

    小飼:目立たないし、地味だし、一番重要なところというのは破壊工作はしない。破壊工作をする人というのは、大抵別にいる。

    山路:なるほどね。本当に、何ていうのか、情報を流す役割だったりとか、そういうことのほうがメインなわけですよね。

    サイバー戦争と「教育に金をかけなくなった国としての日ロ」

    小飼:その意味で世界が変わったというのは、情報というのは、特に情報というのは、インテリジェンスというのは、自分たちしか知らないことというのに意味があるんだけども。だから、わりと有名なエピソードとして、たぶん本当ではないんだけれども、コベントリーというイギリスの都市が、ナチスに爆撃されようとしてた時に、それを通信傍受でイギリス政府はつかんでたんだけども、それを敢えて黙殺したという。本当かどうかというのは置いといて。でも今度は逆に、アメリカが諜報で掴んだことというのを、ウクライナだけではなくて、全世界にぶちまけてる。

     
    この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
    ニコニコポイントで購入

    続きを読みたい方は、ニコニコポイントで記事を購入できます。

    入会して購読

    この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。

    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。