Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム――今回は「ドキュメンタリー:UFCファイターの試合当日」の続きをお送りする予定でしたが、電撃発表されたコナー・マクレガー引退について。なお本稿はマクレガーが引退撤回前に書かれたものです。
「コナーは引退を交渉ツールに使っている。でもコナーは、まずい相手にブラフを仕掛けている。UFCの経営陣はギャンブラーなんだ」
日本時間で4月20日の未明、コナー・マクレガーが「若くして引退することに決めた。これまでありがとう。また後で」とごく短いTweetを発信、UFC 200メインイベンターのいきなりの引退宣言にはネット上が話題騒然となった。その後ダナ・ホワイトもESPNのスポーツニュースで、マクレガーのUFC 200出場を取りやめると発言、両者が対立関係にあることが明るみに出た。そこで今週は予定を変更して、この大ニュースに関するこれまでのダナ・ホワイトの発言と、主な米MMA記者による状況分析を紹介する。
●米国時間4月19日(火)夜、ESPNスポーツセンターに出演したでダナ・ホワイトの発言(番組動画より)
Q コナー・マクレガーの件、大変な騒ぎになっていますが、いったいどういうことなんですか。
コナー・マクレガーをUFC200に出場させないことに決めた。新しいメインイベントをいま検討している。コナーはマーケティング活動やCM撮影のためにラスベガスに来ることを拒んだ。アイスランドでトレーニングをしているので、出向くことができないということだった。かつて、ニック・ディアスがジョルジュ・サンピエール戦の記者会見に来なかったとき、私はディアスを出場させなかった。選手が記者会見に参加したがらないことはよくあるが、そういうことでは困るんだ。コナー・マクレガーがこれで引退をするのかどうかは、彼の問題であって私は知らない。ただ私に分かることは、彼はUFC200には出場しないということだ。
Q マクレガーはなぜラスベガスに来ることができないといっているのですか。
行きたくない、練習の妨げになるから、と言うんだ。しかし、大会に出場する選手は全員やってくる。いいか、私はコナーをひいきしていると非難されることが多いくらい、コナーのことは尊敬している。ショートノーティスでも引き受けて試合に出場してくれるし、大会を救ってくれたこともある。だからといって、大会前記者会見やプロモーション活動を免除されるわけではない。我々は大金を投じてプロモーションをやっているんだ。
Q こうしたニュースが流れてしまった以上、コナーの将来はどうなっていくのでしょうか。
彼との関係が悪いわけではないんだ。ファイター・コナーのことは尊敬している。人間としてもいい男だ。ただ、プロモーションに参加しない、というわけにはいかない。コナー陣営とは密に連絡を取り合っている。私は今日の2時のフライトに乗らないといけない。それまでにコナーは、この試合に出場すること、今週末ラスベガスに来てプロモーション活動を行うことを約束してくれないといけない。
●米国時間4月20日(水)、Fox Sportsのスポーツトーク番組に出演したでダナ・ホワイトの発言(番組動画より)
Q コナーの欠場はプロモーション上の理由だとおっしゃいますが、ネット上ではカネの問題ではないか、コナーが1,000万ドルを要求しているとの噂も流れています。
これはカネの問題ではないぞ。それは違う。インターネットの悪いところだ。カネの問題ではない。コナーはたくさんのカネを稼いでいているし、金額にも満足している。それにコナーはおおむね信用できる男だ。いったん契約をしたら、試合を発表した後にもっとよこせと言ってくるようなタイプの人間でもない。
Q コナーは本当に引退すると思いますか。
いいや。
Q コナーは来年あたり、また試合をしますか。
そう思うね。
Q コナーのベルトははく奪ですか?
そこは問題になってくる。コナーは引退するのかしないのか、はっきりさせないといけない。引退するというのなら、UFC200の「ジョセ・アルド vs. フランキー・エドガー」は空位の王座をかけた試合になる。
Q 次にコナーといつ話をしますか。
さあ、分からんな。この大会に出場しないと決めたのはコナーの方なんだ。でもこちらつぃては、ショー・マスト・ゴー・オンなんだよ。まあ、この番組の直後に電話をくれれば、試合は予定通りやる可能性もあるがね。
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