プロレス業界のあらゆる情報に精通する事情通Zの「プロレス 点と線」――。今回は「全日本プロレスとFMWの場外乱闘の謎!」「宝城カイリ、WWE行きへ」について!!




――Zさん、大変です! 全日本プロレスが諏訪魔選手の名前を勝手に使われたとして、FMWに対して厳重抗議をしました。

事情通Z はいはい、4・27FMW新木場大会の6人タッグのカードに「チキン諏訪魔」という名前の選手を入れた件ね。諏訪魔選手が出る予定はもともとなかったんだけど、FMWは「謎のマスクマンから売り込みがあった」として謝罪を拒否している(笑)。

――ムチャクチャだ(笑)。以前から諏訪魔選手の電流爆破マッチへの参戦が取り沙汰されていますが、このやりとりも煽りの一環ということなんですかね?

 それがよくわからないんだよねぇ。今回の件はFMWが勝手にやってることだし、全日本プロレスの秋山準社長は本当に怒ってる。それでも今後はしばらく絡みる続けるという。

――なんですか、その手探りの戦いは。最高じゃないですか!(笑)。

 緊張感あるよね(笑)。この背景を語るには、現在の全日本の好調ぶりに触れないといけないんだけど……。

――ボクがこのコーナーで「IGFは最高に面白いんだけど、客入りが……」と言い続けてきたように、Zさんは「全日本は最高に面白いんだけど、なぜか客入りが……」って惜しんできましたね。

 「IGFは最高に面白い」は違う意味での最高だろ。全日本と一緒にするなよ!(笑)。全日本の面白さはSNSなんかを通じて口コミでジリジリと広がっていった。見に行けば必ず面白い。そうやって評価が高まってる中で、今回のチャンピオンカーニバルはその名に相応しいメンバーが揃ったことで大爆発してる感じはあるね。 

――一過性の人気ではないと。

 全日本って一時期はホントに倒産寸前だった……というか、NOAH勢が離脱して以降はずっと定期的にヤバイ感じだったんだけど。

――いつなんどき経営危機。

 白石伸生氏のガチンコプロレス体制は、W-1との分裂が起きたこともあり崩壊。秋山体制になったあとも選手の離脱が相次ぎ……。

――ホントいつなくなってもおかしくないと言われてましたよねぇ。

 あのときは諏訪魔選手が抜けなかったことが大きいと思う。

――あそこで諏訪魔選手もW−1に移っていたら……。

 いまの全日本の復調はなかったと思うよ。新日本プロレスを復活させたのは棚橋弘至選手や中邑真輔選手で、そこにオカダ・カズチカ選手という新しいスターが現れたわけだけど、全日本で棚橋選手や中邑選手に該当するのが諏訪魔選手だと思う。

――現・三冠王者の宮原健斗選手は、オカダ・カズチカということですか?

 そういうこと。近年の全日本プロレスってイコール諏訪魔選手だった。歴代でいえば、馬場さん、鶴田さん、三沢さんだったけど、ここ10年くらいは諏訪魔選手。

――しかし、諏訪魔選手はなぜ全日本を抜けなかったんですかね? 



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