Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム「MMA Unleashed」――今回のテーマはUFC232会場変更の顛末! ファン大混乱、そして薬物検査に形骸化の危機!です!!
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・追悼、山本”KID”徳郁 米国からも押し寄せる悲しみの声・やばいUFC:ジョン・ジョーンズ減刑の本当の理由 / ハビブのロシアン・コネクション・レスリングオブザーバーのスターレーティングとは何か・米インディプロレスの記念碑的祭典『ALL IN』で起きたこと日本時間12月30日(日)にネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催予定だったUFC 232が、カリフォルニア州イングルウッドのザ・フォーラムに会場を変更して開催されることが、試合1週間前の現地時間12月23日(日)になって電撃発表された。
メインイベントに出場予定だったジョン・ジョーンズの薬物検査に「異常(Abnormality)」が見つかったことに関連し、ジョーンズがネバダ州でファイトライセンスを得られないため、ライセンスを取得できるカリフォルニア州に試合会場を移すというのだ。
今週の米MMAメディアはこの件で持ちきりだが、筆者は目や耳を通した中でも、『レスリングオブザーバーラジオ』の報道はもっとも手厳しいものだった。今回は、このラジオショーで語られたデイブ・メルツァー記者の解説を中心に、何が起きているのかを追跡してみたい。
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まずは事実関係から。12月9日に実施されたジョーンズの尿検査から、60ピコグラムのトゥリナボル(ステロイドの1種)が検出された。ジョーンズが前回、薬物検査に失格した際(2017年7月28日、コーミエ戦直前の薬物検査)にも、同じ薬物が20~80ピコグラム検出されていた。
トゥリナボルは、かつては大変検出しにくい薬物として知られ、ロシアのスポーツ選手が一時期、多用していた。少量の服用ではパフォーマンス増強効果は望めないものの、減量中にもパワーを維持することができるというメリットがあるとされる。検査でこの薬物を検出できる期間は、服用後最大で6週間だとされている。
ジョーンズは、2017年7月6日と7日に行われた検査には合格しているが、7月28日の検査(コーミエ戦直前)で失格した。
2017年10月11日、コーミエ戦から6週間以上が経過した時点で、ジョーンズは尿検査に合格している。その後USADAは、2018年8月までジョーンズに対する薬物検査を行っていない。
ジョーンズの復帰が決まってからここ3か月で、USADAはジョーンズに9回の薬物検査を行った。12月9日の検査で失格するまで、ジョーンズはそのすべてに合格している。12月9日の検査で60ピコグラムのトゥリナボルが検出されると、USADAはこれを「異常値」であり、ジョーンズが新たに違反薬物を使ったのではなく、昨年使用しすでに処分を受けた薬物使用の「残留分(residue)」だと説明した。
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