• このエントリーをはてなブックマークに追加

ゲストさん のコメント

私の青春「長州力」
No.5
64ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
プロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長 小佐野景浩 の「プロレス歴史発見」――。今回は、先日現役を引退された 長州力 を語ります。 <1記事から購入できる連載記事! クリックすると試し読みできます!> 追悼・青木篤志さん■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」<New!> 望月成晃×小佐野景浩〜空手家がプロレスラーになるまで〜 三銃士、四天王、UWF、邪道…平成のプロレスを変えた5つの勝負 ジャイアント馬場没20年追善興行と飯塚高史引退試合 北尾はなぜ大成しなかったのか■柴田惣一☓小佐野景浩 マスコミ大御所第2弾 柴田惣一☓小佐野景浩 プロレスマスコミ大御所対談「スクープ合戦はガチンコの闘いだった」 多発するプロレスラーのケガを考える 愛すべき元横綱・輪島が戦った全日本プロレスの2年間 全日本プロレスの「うっかり八兵衛」が明かす全日本秘話 プロレスラーが憧れたプロレスラー、マサ斎藤さん あの日の全日本プロレス、SWSを語ろう■北原光騎×小佐野景浩 最後まで全日本プロレスを愛した馬場元子さん 中邑真輔、棚橋弘至、柴田勝頼……新・闘魂三銃士 最後のムーンサルトプレス……天才・武藤敬司 縁の下の力持ち!! 坂口征二の荒鷲人生 WARからイッテンヨンへ! ライオン・ハート時代のクリス・ジェリコ 「情」で生きる佐々木健介の激烈人生!   プロレスラーで初めて大臣になった男、馳浩 大森隆男のワイルドな全日本プロレスLOVE   暴走親方、諏・訪・魔!! 嗚呼、阿修羅・原……修羅ごときそのレスラー人生!! 冬木弘道は「俺はやっぱり死ぬんだな」とニヤリと笑った… 完全無欠のプロレスラー!! ジャンボ鶴田 超獣ブルーザー・ブロディ 【涙のカリスマ】大仁田厚の邪道プロレス人生 “四天王プロレス”の光と影――三沢光晴 癌に勝った絶対王者・小橋建太 “プロレス巨大組織”NWAとは何だったのか? 呪われたIWGPが最高権威になるまで 悲運の闘将ラッシャー木村、耐えぬき続けた人生  燃える男、アニマル浜口――!! “天龍番”が感傷に浸れなかった天龍源一郎引退試合 全日本プロレスを二度は裏切れない……」秋山準 馬場死去、三沢離脱……その後の全日本プロレス ジョー樋口、和田京平…全日本プロレスを支えたレフェリーたち  我らが英雄ザ・ファンクスの凄み!  猪木を超えられなかった藤波辰爾――プロレス職人と野心の時代 レスラーの野心が謎を生み出す……SWSに狂わされた男たち! 「俺のほうがUWFより強い!」 誇り高き仮面貴族ミル・マスカラス プロレス史上最も過酷な闘い! G1クライマックス 『週刊ゴング』の創刊と休刊まで……闘いのゴングはこうして鳴った! 80年代タイガー、90年代ライガー! ジュニアヘビー級の歴史!! “リングの現実”に殉じたNOAHの栄枯必衰 昭和のプロレスを支えた影の実力者! さらば永源遥――!! 史上最も愛されたヒール! 黒い呪術師アブドーラ・ザ・ブッチャー 輪島、北尾、曙……プロレスラーになった横綱たち!! 全日本プロレスのすべてを知る男、渕正信 鈴木みのるを変えた“全日本プロレスイズム” 高山善廣が「帝王」と呼ばれるまで 「プロレス取材の難しさ」 一寸先はハプニング人生! アントニオ猪木!! オシャレでスマートな昭和の頑固親父! グレート小鹿 ―― 小佐野さんは後楽園ホールで行なわれた長州さんの引退興行は現地でご覧になったんですよね。 小佐野  チケットはあっという間に完売だったでしょ。記者席もすぐに埋まりそうだから早めに後楽園に行ったんだよ。そうしたら記者席自体がなくてね。いやあ、凄い人でしたよ(笑)。全国の映画館でパブリックビューイングも盛況だったみたいだし、素晴らしい引退興行だったよね。 ―― 98年1月4日に1度目の引退をしたときと比べても幸せな空間だったというか。 小佐野  長州さん本人の中では、今回は引退とはまた違うんだと思う。引退ではないんだよね、たぶん。リングシューズを脱いでリングを降りた……というだけで 。 ―― どういうことですか? 小佐野  去年あたりに長州さんに話を聞いたときに「いまだに現役ですしね」と振ったら「俺はもう現役じゃないよ。俺が現役だなんて胸を張ったら大変なことになるぞ!」と始まってね。 ―― 「大変なことになるぞ!」という長州節!(笑)。 小佐野  きっと長州さん本人の中では現役生活は終わってるんだろうね。リングに上がってる自分は現役とはまた違うものである、自分はもう終わってる。あるいは第一線ではないっていうことなんだろうけど。肝心なのは、これは引退を発表する前に聞いた言葉だから。 ―― 引退を決意する前から現役感はなかった。それってなかなか自分から言えないですよね。だからテンカウントゴングもなかったという。 小佐野  そういうことなんだろうね。あの人はよく「怖い」っていう表現もするでしょ。試合中に「怖い」と思ったらリングを降りる、ということは前々から言ってきたことだから。 ―― 試合をすることが怖くなってきた、ということですね。 小佐野  引退を発表するその何ヵ月か前に、ある雑誌で天龍さんとの対談があったんだよ。そこで「視力が悪くなった」という話になって。長州さんはいつも新日本のリングで練習してるけど、各団体リングの大きさは違うし、視力が悪くなったこともあってロープワークのときに歩数が合わなくなってきている。晩年の猪木さんがロープに走ったときにロープが掴めなくて、長州さんはその姿を見て「ヤバイ」と思ったんだって。そして自分があのときの猪木さんと同じ状況になってるから「怖い」と。 ―― どんな「プロレスの達人」にも老いが訪れるってことですよね、あたりまえですけど……。 小佐野  長州さんは「リング上のテンションと自分の身体がギクシャクする。そのときが一番悔しい」とも言ってて。明らかに気持ちに身体がついていかないのが悔しいんだろうねぇ。 ―― 長州さんのプロレス観って要所要所に「死」がキーワードになったりしますよね。「怖い」もそこに繋がってますし。 小佐野  やっぱり福田(雅一)くんの事故があったからね。リングで倒れた福田くんのことをカメラマンがバシャバシャ撮ったことに怒って「こんな奴らの前で俺はくたばってたまるか」と。カメラマンもマスコミの仕事としてやってるんだけど、長州さんの中では「コイツらナメてんだろう?」と。 ―― 昭和の時代、冬の地方体育館で試合を見ず、石油ストーブに暖まっているマスコミに対して憤っていたという話もありますね。 小佐野  「俺らが命懸けでやっているのにオマエらは……」っていう感覚はあるんだと思う。マスコミの中にも真剣に仕事をやってる人はいるんだよ。してないマスコミもいるけど。それはレスラーも同じでしょ。真剣にやってないプロレスラーだっているんだから。 そこに長州さんなりのマスコミの偏見があると思う。 ―― 伊橋剛太選手に「オマエはプロレスやめろ!」と怒鳴った件も、プロレスは命に関わるから怖さを人一倍感じてるってことなんでしょうね。 長州力の「オマエはプロレスやめろ!」事件とは何か?■事情通Zのプロレス点と線 https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1408328 小佐野  でも、俺らからすると伊橋のときの長州さんはキレてないよ。長州さんの周りにいた人も「キレちゃないですよ」「長州力がキレたらあんなもんじゃない」って、いつかの長州さんじゃないけど、そんな感じだったと思う(笑)。 ―― フフフフフフフ。 小佐野  あそこまでダメ出しされる伊橋は幸せだったと思うよ。普通は相手にされないもん。ホントにキレていたら二度と自分の興行に上げないけど、また伊橋を呼んだでしょ。まだなんとかなる余地があるからダメ出しをしたんだろうし、そこは昔と違って優しくなったところなのかもしれないけど。 ―― あのダメ出しは手を差し伸べたってことですよね。 小佐野  あの人は新日本の現場監督だったときも、みんなに平等にチャンスを与えてたからね。どんなレスラーにもう1回はチャンスは与えている。ダメだったらそのあと干されても選手本人は「何で使われないのか」という理由はわかる。もしかしたら長州さん自身も芽が出るまでだいぶ時間がかかったから、頑張ってれば1回はチャンスをあげるようにはしてたんだと思う。 ―― 西村(修)さんも金本浩二さんもアンチ長州ですけど、何度もチャンスをもらって。金本さんなんて長州さんから「一緒に食事しよう」と誘われても嫌がるくらい仲が悪いのに(笑)。  小佐野  長州さんはエコヒイキしないって言うもんね。よく「佐々木健介ばかりかわいがって!」って言われがちだけど、意外とそういうわけでもないんだよ。 ―― 長州現場監督時代、一番引き立てていたのは一番仲の悪かった橋本さんですもんね(笑)。 小佐野  そうなんだよ(笑)。武藤敬司や蝶野正洋ではなくトップだったのは一番長州さんとぶつかっていた橋本。その闘魂三銃士を追っかけているのは馳浩と健介で、まだ三銃士が心もとないときは大きな大会になると天龍源一郎を呼んでくる。失礼な言い方だけど、長州さんってあんなに感情的な人なのに、ビジネスになると冷静。好き嫌いがあるように見えるんだけど、そんなことはない。強権発動で一度こうを決めたら他人の意見は聞かないし、口答えは許さないんだけど(笑)。 ―― これが長州さんじゃなくて藤波さんが現場監督に就いていたら……プロレス界の歴史は大きく変わっていたでしょうねぇ。 小佐野  藤波さんだったら、みんなの意見を聞いちゃうでしょ。あっち行って「そうだね」、こっちに行って「そうだね」って頷いて結局ブレちゃうでしょ。長州さんの場合は「俺の言ったとおりにしろっ!!」って一方的に決めつけるタイプだから。そのぶん周りの永島勝司さんや越中さんは大変だったと思うよ。彼が言わんとしてることを理解して形にしなきゃいけないし。 長州さんのあいだに入っていた越中さんは、しょっちゅう橋本とぶつかったと言っていた。長州さんには報告しなかったけど、まあぶつかっていたと(笑)。 ―― 昔のプロレスは面倒くさくて面白い(笑)。それでプロデューサーとしてちゃんと結果を出したんですもんね。 小佐野  選手の査定も自分でやっていた。強権発動する代わりにちゃんと査定するのが自分の責任だと思ったんだろうね。「年俸が上がったヤツはいても下がったヤツはいないはずだ」って言っていたよ。 主観的のように見えて客観的なのか。俯瞰してものを見えるようタイプには見えないんだけど、プロデューサーとしてもの凄く優秀だった ―― そこはプロレス脳に優れてるんでしょうね。 小佐野  そこでポイントになるのは、試合後の会見でやたら猪木さんの名前を出していたでしょ。 ―― 「あの方をずっと見てきた。リングの上のアントニオ猪木に近づくのはとてつもなく大変なこと」……。 小佐野  あそこまで猪木のさんのことを口にするとは……やっぱり長州さんは猪木チルドレンなんだなってあらためて思ったよ。猪木さんってプロレスが面白くするなら私情を捨て、他人を平気で裏切るでしょ(笑)。あの猪木さんに刺激を受けていたから現場監督としても辣腕を振るえたんだろうね。 この続きと、ミルコの軌跡、中井りん、和術慧舟會、ウルティモ、スミス新日離脱などの記事がまとめて読める「13万字・記事23本の 詰め合わせ セット」はコチラ  https://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1793930 この記事の続きだけをお読みになりたい方は下をクリック!  1記事80円から購入できます!  
Dropkick
プロレス格闘技マガジン『Dropkick』公式チャンネルです。【更新コンテンツ】スペシャルインタビュー/斎藤文彦INTERVIEWS/小佐野景浩の「プロレス歴史発見」/プロレス点と線/OMASUKI FIGHT/アカツキの『味のプロレス出張版』/大沢ケンジ/二階堂綾乃/オレンジ色の手帳/中井祐樹日記/ジャン斉藤……のコラムなど。週一の音声配信もやってます!