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クビから再雇用……苦しかった頃のノア■齋藤彰俊
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齋藤彰俊インタビュー第9弾はクビから再雇用……苦しかった頃のノアです(聞き手/ジャン斉藤)
――遅くなりましたが、ZERO1世界王座奪取おめでとうございます!
彰俊 ありがとうございます。この年齢になって、初めてシングルのベルトを獲りました(笑)。
――じつはそうなんですよね。ベルトに挑戦する機会はありましたけど……。
彰俊 タッグのベルトばっかりでしたからね。
――何か感慨深いものはありますか?
彰俊 ふと気づいたらデビューして33年3ヵ月目、今年の3月に第33代王者が獲れたんです。全部3の繋がりだったので、上にいる方のおかげもあるのかな……。
――ああ、なるほど……。
彰俊 そういう縁を感じちゃいましたねぇ。
――ベルト奪取後にケガをされて休まれてましたが、彰俊さんの負傷欠場は珍しいですよね。
彰俊 ああ、そうですね。仙台でGHCタッグ選手権(2002年/森嶋猛&力皇猛vs秋山準&齋藤彰俊)のときに胸骨やアバラが折れて、頸椎もケガしたことがありましたけど。
――聞いてるだけで痛いです……。
彰俊 あのときはリングサイドのお客様にも骨が折れる音が聞こえたらしくて、自分も「あ、これは大ケガだな」と思いましたね(苦笑)。
――プロレスだとアバラにヒビが入ったぐらいでは欠場しないと言いますよね。
彰俊 アバラはですね、ヒビが入っても自然治癒でくっつくんですよ。ヒビで休むことはあまりないです。
――いったいどこからケガになるんですかね?(笑)。
彰俊 いやあ、どうなんですかね。自分も手の甲を骨折したときにプロテクターみたいなやつをつけてやりましたけどね。
――プロレスラーの欠場はよっぽどのことであると。
彰俊 ひとついえることは、身体だけじゃなくて心までケガしたときですね。「このまま試合したら迷惑をかける」となったとき休むという感じだと思います。
――いまは団体側もそのへんのケアには気を遣ってますし。
彰俊 そうですね。やっぱり選手は商品なので。でも、平成維震軍のときに鎖骨を骨折して箸も持てないときがあって。越中(詩郎)さんに欠場の話をしたら「彰俊、みんな頑張ってるからさ」って休めなかったことはありますね(笑)。
――それは6人タッグだから、他の維震軍メンバーが彰俊さんをフォローしてくれるってことですか?(笑)。
彰俊 いや、そういうわけでもないですね。そんなときでも自分が率先して行けっていう(笑)。
――ハハハハハハハ! ベテラン中心の平成維震軍の中では彰俊さんが一番若いですし。
彰俊 そうなんですよね(笑)。なので、まあ自分が行くしかないっていう。いまはそういうムチャをすることはないかもしれないですね。
――いい時代です! 前回の続きなんですけども、三沢光晴さんが亡くなられて、田上(明)さんがノアの社長に就きます。田上さんの社長就任を聞いたときはどう思われました?
彰俊 副社長が百田(光雄)さんだったんで、そのまま社長になるのかなって思いましたね。でも、田上さんも四天王の一人ですし、キャリア的にも年齢的にも田上さんなんだっていう感じがしましたよね。
――百田さんの名前が出ましたけど、百田さんは小橋(建太)さんを社長に推薦したけど、それが却下されたから退団する……というちょっとしたゴタゴタがありましたね。
彰俊 そこはあまり詳しくは……そういうことがあったんですね。自分は会社の経営にはまったく関わってないですし、ノアがそうなった原因が原因ですので、自分はそこまで気が回ってなかったところはありましたね。何がどうなっても「申し訳ないな」っていう気持ちだったので……。
――三沢さんが生前の頃からノアの日本テレビ中継が終わったり、経営のほうもだんだん苦しくなっていった印象があるんですけども、現場はどうだったんですか?
彰俊 皆さんご存知のどおり、三沢社長はたとえ苦しくてもそういうところは一切、表に出さない方なんで。だから選手たちは試合に集中できるような環境ではありましたね。
――あの頃からノアに関する暴露本が立て続けに出てましたけど、どういう風に見てたんですか?
プロレス記事9本6万字の詰め合わせセットはまだまだ続く……