「どうやらインチキマネージャーが暗躍している、おかしいと思った選手は私に直接連絡してくるように」
インビクタFC社長のシャノン・ナップがこんなFacebookメッセージを掲示したのは5月中旬のことだった。ほどなく、ベテランのタラ・ラロッサがネットで、そのインチキマネージャーの正体は Addison Sports Management社の社長、ブレット・アッチェリーであることをあっさりと晒した。
「はい、これはブレット・アッチェリーのことだね。この男は去年、私のことをインビクタとストライクフォースから追放しようと暗躍。インビクタ3大会とその後の空港で私に暴行を働いた。私には証拠も目撃者も弁護士もいる。ブレット・アッチェリー、あんたには何もない。あんたは私を訴えられない。あんたは何の力も持っていない。ほかの選手を守るためにも、私はあんたの前に立ちはだかることに何のためらいもない。あんたにはこれ以上は何もさせない」
ラロッサによる正体暴きのあとは、アッチェリーの悪行を明らかにする女子選手が続出。そのセクハラ行為や詐欺行為を重く見たシャノン・ナップは、結局アッチェリーのインビクタ大会への出入りを禁止することをアナウンスしたのであった。
単なるクズ人間なのか、女子軍団を敵に回してしまった哀しい男の末路なのか、はたまた米女子格業界成長の悪しき副産物なのか。以下、さまざまな選手が生々しく証言するアッチェリーの悪行の数々を紹介していく。
タラ・ラロッサの証言
ブレットは、私が所属しているアイヴァン・サラベリーのジム生の母親とデートして、一緒にカジノに行った際に、彼女の財布からお金を盗んでいた。カジノの監視カメラにも写っているし、警察の調書もある。監視カメラ映像を見たアイヴァンは、その後ブレットのジムの出入りを禁止した。するとブレットはアイヴァンの悪口を言い出した。
ブレットがアイヴァンに送付したメールには次のようなものがあった。「KSWなどのプロモーションからおまえのところの選手に対する派遣の打診があった。そこで私は別のジムの選手を紹介してやった。これほど笑えることはない」「おまえのジムの女子選手は今後一切、インビクタにもストライクフォースにも上がれない。私がすでに追放の措置をとったからだ」
インビクタ大会の時、私がエレベーターでロビーに降りたら、いきなりブレットにセーターのそでをつかまれ、「このザマは何なんだ?スポンサーが1つも付いていないのか?おまえのマネージャーはちゃんと仕事をしてるのか?」などと言ってきた。そしてブレットは私を突き飛ばし、さげすんだような目で私を見た。何を言いたいのかわからなかった。
大会後に飛行機でシアトルに帰ったら、ブレットも同じ便にいた。ブレットは私の背後からすり寄ってきて、私の荷物をかってに手に取り、手伝ってやるとか何とか言っていた。私は結構ですといって、荷物を彼から奪い返した。そうしたらブレットはバカみたいにけんか腰になって騒ぎ始めた。
ブレットは恐るるにたりない愚か者なのだけれど、みんなが怖がっているのは、名誉毀損だ、中傷だといってすぐに訴えると脅してくるからだ。私はもう長く、ブレットを知っているけれど、あの男は実際に裁判を起こせない……
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