年齢が上がると一本KOは減っていく〜MMA版マネーボール〜■MMA Unleashed

最近のUFCの中継を見ていると、打撃の数など試合に関する統計データが、試合中にほぼリアルタイムで表示されるようになっていることにお気づきの方も多いだろう。統計を取っているのは、MMAの統計をひたすらに収集して分析しているFightMetricという会社だ。そのFightMetricのアナリストで、間もなくアベノミクスならぬ「ファイトノミクス」(Fightnomics)という本を上梓するリード・クーン氏のインタビュー記事から、MMA統計の世界を垣間見ることができるコメントを、独り語り風にまとめてみたい。

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身体の大きさというのは、試合の行方を占うのに大きな要因になっています。だからこそ「階級」があるわけですが、実際、階級によって、試合の結末には違いが現れています。

たとえばヘビー級では、過半数の試合がノックアウトで決まります。これに対してフェザー級では、KOで試合が終わる確率は20%にすぎません。一本決着の確率は階級が重くなるにつれて徐々に下がりますが、KOの確率は重くなるにつれて大きく上昇します。このように、試合の様相というものは、階級によって違うのだということが、MMAの統計分析の大前提になります。