毎回大好評! 和術彗舟會HEARTS総帥・大沢ケンジの世界一わかりやすい格闘技見立てコーナー。今回のテーマは「9・20UFC日本大会の展望」です!


――大沢さん! 今日は9・20UFC日本大会の勝敗予想をお願いします! 

大沢 いやあ、これは凄く楽しみですねぇ。予想のしがいがありますよ。

――でも、日本人選手の勝敗予想って難しくないですか? たとえば、知り合いの選手の試合を「負け」とは予想しづらいでしょうし。

大沢 そうなんですよね〜(苦笑)。スッゲー言いづらいですね。だから勝敗じゃなくて展開予想ですよね。

――「こういう試合になるんじゃないか」と。

大沢 そうですね。まずボクが楽しみにしてるのは急遽参戦が決まった金ちゃん(金原正徳)の試合ですね。

――当初はユライア・フェイバーとの試合が内定していましたね。決定カードはアレックス・カサレスで。

大沢 ユライアとかいきなりエグいですよね(笑)。ただ、ユライアといきなり闘える機会はなかなかないですし、変更になって良かったのか悪かったのか。金ちゃんは今日もここに練習に来てたんですけど、打撃も寝技もUFCで通用すると思うんですよ。でも、いまのMMAってレスリングの力が試合主導権を握ってるので。金ちゃんの不安要素はそこだけなんですよね。

――レスリング力が問われますか。

大沢 そこは最近はとくに強く思ってることで、ウチの若手が試合をするときも「相手のほうが打撃や寝技が強いな」と思っても、レスリングが上なら勝てるかなって。寝技ができなくともレスリングができれば上になってパウンドを打てますし、打撃がダメでもレスリングができれば相手をテイクダウンできます。あとタックルも「切るか」や「受ける」でだいぶ違うんですよね。最近よく話してるのは「タックルを受けるのは良くない」ってことで。タックルを切ってガブるのはいいんです。ガブれば次の展開が作りやすくなるので。

――ガブれなくてタックルを受けちゃうと、逆に相手が展開を作れちゃうんですね。

大沢 そうです。金ちゃんはタックルを受けるタイプなんで、ユライアみたいなタイプは苦手なんじゃないかな、と。とくにいまのアメリカの選手の多くはレスリングベース。日本やブラジルのファイターのほうが金ちゃんは得意なんですよね。

――カサレスはやりやすいのかもしれないですね。

大沢 今後はレスリングベースの選手が多くなるでしょうから、そこも楽しみですね。金ちゃんは日本のバンタム級の中で飛び抜けて打撃が強いんですよね。打撃で勝てるチャンスがあるかなって。ただ、UFCファイターもみんな打撃は凄いですからね。

★「五味隆典vsマイルズ・ジューリー」

――五味選手の相手、かなり強いですよね。

大沢 マイルズ・ジューリー。あれ、相当強いですよね。メッチャ強いですよ!