Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム。今回は苦戦を強いられた2014年のUFC――その背景と課題とは?
ほんの数年前まで、UFCは米国で赤丸急上昇のスポーツで、会社を支えていたのは強力なPPVセールスだった。しかし2013年、ズッファの全売上高に占めるPPV売上の比率は30%にまで低下。2014年はPPV売上はさらに低下し、2005年以降で最低水準となる見通しとなっている。
それでもズッファが黒字を達成できているのは、PPVに変わる収入源であるテレビ放映権料収入を確保できているからである。2013年のズッファの売上高は4億8,300万ドル(515億円)、純利益(EBITDA)は1億1,000万ドル(117億円)であった。売上の内訳は30%がPPV、28%が入場料収入とグッズ、42%がテレビ放映権とスポンサーシップとなっている。2013年にはテレビ放映権料収入とPPV収入はほぼ同水準であったのだ。しかし2014年、ブラジルのGloboやメキシコのTelevista、その他ラテンアメリカ諸国やインドからの放映権収入により、テレビ放映権料収入が初めてPPVを上回ることになった。とはいえ、PPV低迷は補いがたく、2014年の純利益(予想)は、前年比30%減の7,700万ドル(82億円)となる見込みだ。