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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2016/06/08
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おはようございます。

今日は『解決!ズバッと』はお休み。
岡田斗司夫が、1995年から2001年に「テレビブロス」誌で連載していた『オタクの迷い道』から、セレクトしてお届けします。

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連載第37回「『恥ずかしい名前問題』を考える」 

 
 オタクのネーミングセンスは、いつも恥かしい。
 それはロックファンの一部が、お互いを「レイラ」とか「キース」とか呼び合っているのに似た「ベタ」の恥ずかしさだ。

 例えば、自転車に「轟天号」とか「初號機」なんていうおおげさな名前をつけてしまう。
 イラストレーターの開田裕二氏は「おおとり号」(「妖星ゴラス」というマイナー東宝特撮映画に登場するメカ)というマニアックな名前を付けていた。

 アニメーターの土器手氏は、初めて買ったベータのデッキに「響子さん」と名付けたそうだが、これも恥ずかしい。
 オタクは同じものが3つあれば、すかさずアン、ベティ、クララと名付ける。
 これは古典的SF映画「2001年宇宙の旅」に登場するスペースポッド(正式名称はポッドA、B、C)からの引用だ。

 自分の子供に「知世(原田知世)」とか「あすか(超少女アスカ)」とか「ヤマト」とかつけてしまうオタクな親も多い。
 Zガンダムのメカデザイナー・小林誠氏は、自分がデザインしたモビルスーツの名前から、誕生した男の子に「ジオ(地央)」と名づけたそうだ。
 これはちょっとカッコいいぞ。
 正しいオタクの生きる道って、三つ子が生まれたら、アン、ベティ、クララと名付ける事かもな。

 SF映画に登場するコンピュータにも、名前が付いている。
 エイリアンのマザー。
 2001年のHAL。
 大鉄人17のブレイン。
 そしてなぜか名前付きのコンピュータは、必ず人間に反抗したり、反乱を起こすのだ。

 オタク達よ、パソコンには名前を付けるのはガマンしよう。
 そんなことするとすぐにハングしたり爆弾が出たりするぞ。
 それはきっと、恥ずかしい名前のタタリなのだ。


以上、『オタクの迷い道』よりお届けしました。