今回はDMMオンラインサロンで開かれたオフ会の相談を紹介します。
相談されたのは、ネット上でペーパークラフト作品を公開されている“マキノ シュンイチ”さんです。
─────────────────────────────
質問文:
私はペーパークラフトで『スターウォーズ』の『ミレニアム・ファルコン号』を作ったんです。
今までの出来がイマイチだった作品もネット上にアップしているのですが、今回はリアルな作品を作り直したんです。
こういう作品をネットでアップするのは、違法にならないでしょうか?
─────────────────────────────
まず作品によって違いますし、捉え方によっても違いますが、これをネットで発表しても違法ではありません。
これはもう完全に合法です。
無料でダウンロード出来るとしても、ギリギリ大丈夫です。
というのも、ルーカスフィルム自体がファンアートを推奨しているからです。
2016年にはルーカスフィルムのファンアート展をアメリカと日本でも開いているぐらい、ファンアートを許容しているんです。
昔のルーカスフィルムはファンアートにすごく厳しくて、同人誌を取り締まった文化もありました。
でも『帝国の逆襲』ぐらいから、“ファンアート”という言い方をするようになってきました。
ファンアートの中から優秀な人は、ルーカスフィルムの“公認”という形になっています。
公認アーティストになった人は、後にルーカスフィルムの後援する美術館とかに展示されるようになりました。
なので、わりとルーカスフィルムは許容的です。
逆に日本の方が危ないです。
たとえばバンダイが同じようなペーパークラフトで作った物を販売しだすと、そこでようやく問題が出てきます。
ただ、この作品を自分で売らない限り、向こうも言い難い。
なのでクレームは付けてきますし、「民事訴訟を考える」と言ってきますけども、まず100%訴訟はしてこない。
なぜなら利益を得ていないので、法的根拠が無いから。
もし自分で売り出すとするなら、ルーカスフィルムは講談社です。
細かく言うと、正々堂々とするときは講談社の『月刊「ディズニーファン」』が一番です。
これは幼年誌で、子供とかお母さんが読む雑誌です。
そこがディズニーに関する出版物の第一オプションを持ってるんですね。
なので講談社に持っていくのが手っ取り早いですけども、単品では受けてくれません。
なぜなら、これ一つでは、どうしようもないから。
なので、今年の年末か来年の暮れぐらいの『スター・ウォーズ』の映画に合わせて、「ペーパートイをやりたい」と持ち込むんです。
そして「『スター・ウォーズ』のペーパートイ10~20作品を一冊の本にします」とするのが、正攻法ですね。
次にファンアートと言い切ってやりきるなら、僕はスタジオ・ハードデラックスの高橋信之さんを紹介できます。
この人は『スター・ウォーズ』の関係のポスターとかファンアートを、2016年に自分の出版社から出版しているんです。
実際は講談社がメインと言いながら、どこの出版社でも出せるんですよ。
ただ、正面ゲートのまん前にある店が講談社ですという意味なんですよ。
無料で公開する分には、いっさい問題がありません。
その意味でやった方がいいのは、この作品の解説を英語で書き直して、英語で公開することです。
英語化して海外向けにしておいたほうが、権利問題が起きにくくて安全です。
下手に日本国内でするよりは、海外でファンを付けてルーカスフィルムの公認を狙うほうが安全だと思います。
【まとめ】
今のルーカスフィルムは、ファンアートに寛容なので大丈夫です。
無料公開をするのなら、日本国内よりも、英語化して海外のファンをつけて公認を狙ったほうが安全です。