今回は「捨てられないTシャツ」じゃなくて、「捨てられない本」の話です。
前回「捨てられないオモチャ」っていうのをやったじゃん。
あれが俺的には楽しくてね。
「捨てられない本」「捨てられないオモチャ」「捨てられないTシャツ」っていう、この「3大捨てられない」で俺の事務所はできてる(笑)。
だから、今回捨てられない本というのをやってみようと思いました。
これは、吉田秋生が描いた『BANANA FISH』の文庫版で、『ANOTHER STORY』って書いてある通り、その番外編です。
バナナフィッシュ番外編表紙
吉田秋生は映画『海街diary』の原作者でもある人ね。
本編は全部バナナっぽい黄色で統一されたフラワーコミックスで出版されたけど、この本は、文庫化するときに足された最後の一巻。
登場人物の「それから」が描かれている、いわゆる本編完結後の漫画です。
『BANANA FISH』本編のフラワーコミックスの黄色い単行本は、離婚した時に元嫁さんが全部持って行ってしまった(笑)
バナナフィッシュコミックス版表紙
僕はその後Kindleで全巻揃えて、何年かに1回読んでるんだよ。
この『BANANA FISH』は、すごく面白い作品で、いろんな人や作品に影響を与えているんだよ。
たとえば『BANANA FISH』の中で、ここ、10巻の49ページ。
お、一気にマンガ夜話っぽくなったね。
バナナフィッシュ知能テスト
10巻の49ページ、主人公のアッシュが宿敵のディノ・ゴルツィネに拉致されて、知能試験を受けるシーン。
アッシュが次々とモニターに映る問題で、正解と思えるところをバーコードでなぞるというシーンです。
この中の正しいと思われる展開図を全てチェックしろと言わてれる。
さて、最近の漫画にまるまる引用されてるんだよ。
次々と問題が出てきてバーコードでなぞるってシーン。
わかるかな?
約束のネバーランド知能テスト
これ、『約束のネバーランド』の1話だよね。
みんながいきなり知能指数を受けるシーンがあって、この知能試験のやり方が、まるまる同じなんだよ。
「展開図として正しくないものを選びなさい。」って出てきて、それをバーコードでなぞる。
これね、“バーコードでなぞる”っていうのがすごく特徴的だから、やっぱり覚えちゃうんだよね。
こういうディティールが好きなんだよ。
『BANANA FISH』のファンていうのは。
それで『約束のネバーランド』を見た時は、ああ!これ『BANANA FISH』のオマージュなんだなっていうのが、パッとわかる。
他にも、やり方っていくらでもあるんだけども「狙ってるなあ!」って(笑)。
もう本当に完全に同じシーンとして見れる。
ああ好きな人いるんだなあって。
そういうね、いろんなところに引用されたりして、影響を与えているお話でもあるんですよ。
『BANANA FISH』は。
次号につづく
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