━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/07/25
───────────────────────────────────

おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。

───────────────────────────────────

「最近指摘されている誇大広告」

桐谷誠也さん/32歳

 携帯電話会社の「最大通信速度○○」が実測値と違いすぎて総務省で問題になっていたり、最近でも良く見かけるトレーニングジム“ライザップ”の「内容に納得いかなければ全額返金」も実際には「会社が承認した場合」となっており、誇大広告に当たるとして、消費者団体から指摘されています。
 岡田さんは誇大広告についてどう考えますか? また、ライザップに通ってみたいと思いますか?

───────────────────────────────────

 ライザップに通ってみたいとは思わないです。
 
 僕はブラマヨさんの番組にレギュラー出演していて、そこに天津の向君がいる。
 向君は小太りというか、ちょっと太ってるくらいの奴。
 で、彼がいきなりシュッとしてる。
 どうしたと思ったら、「今ちょっとライザップやってまして」って言ってた。
 本当に1ヶ月ぶりに見たら、シュッとして変わっているんだよ。
 
 トレーニングジムに通っていれば、痩せるに決まってるから効果あると思う。
 でもライザップに通ってみたいとは思いません。


■返金の損失よりも告知効果が大きい

 「誇大広告についてどう考えますか?」(質問文)

 「内容に納得いかなければ全額返金」はこれまでもある。
 吉祥寺にある近所の焼き鳥屋でも、「納得いかなければお代は頂きません」と書いている。
 月に何人ぐらいがチャレンジするのかと思って、お店の人に聞いてみた。
 それは歩留まりというか、100人のお客さんが来たときに、「何人がそれを言うのか?」にかかっているらしい。

 多人数で食べたあと、「払わない」と言う人はほとんど居ない。
 言い方悪いけど、友達がいなさそうな奴が来て、ちょっと飲み食いした後、試しに「払わねえぞ」と言うのが、ほとんどだそうです。

 そういう場合は「お代は結構ですよ」と言って、帰ってもらう。
 店としては、お金が貰えないから被害になるけど、それより「納得いかなければお代は頂きません」という看板を出している告知効果の方がすごく大きい。


■広告の出し方に問題があっても、誇大広告までいかない

 ライザップも返金しないのは、「会社が承認した場合」となっている。
 でも保険屋が保険金を払わないのとは話が違う。
 保険に加入している人間は、病気の場合に支払いを受け取る。
 掛け金を払っている人間はかなりの確率でお金を受け取るわけだよね。
 保険的な業種形態と、「内容に納得いかなければ全額返金」はまったく思想が違っている。

 これは宣伝の一種と考える。
 だから誇大広告といわれてるわけなんだ。
 会社が承認しない場合は、「100人がライザップに返金を申し出た場合、実際何人がお金を払い戻してもらえなかったのか?」という統計データがないと、本来はこういう話をしてはいけない。
 
 ダイエットで「納得いかなければ全額返金」と言っても、ぶっちゃけ騙される方が悪いよね。
 もし俺がライザップさんだったら、「1日500キロカロリーしか食っちゃダメ」「筋トレは1日2時間やれ」って言うよ。
 そんな方式やったら、誰でも痩せるに決まってるわけじゃん(笑)

 そんなルールはいくらでも作れる。
 ライザップにしてみたら、広告の出し方に問題はあったんだろうけど、誇大広告とまでは思わないよね。


【まとめ】
 ライザップの広告の出し方に問題はありましたが、いわゆる宣伝の一種です。
 ちなみに岡田斗司夫はライザップに通いたいとは思いません。