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仕事の「ど真ん中」に立て!!長州力に学ぶ仕事との向き合い方
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仕事の「ど真ん中」に立て!!長州力に学ぶ仕事との向き合い方

2014-09-12 23:30
    Filed under: AOL限定, チームブルー

    「次にここに立つときには 俺のパワーホール全開で、ど真ん中に立ってやる」

    全国の天然氷をつかったオシャレかき氷よりもお仕事が大好きなハードワーカーズの皆様に、職場で役に立つ名言を紹介するコラム。今回は、ロン毛の革命戦士、長州力の名言をお贈りいたします。


    長州力、リキラリアットとサソリ固めをフィニッシュホールドにする、昭和を代表する名選手です。無骨で口下手な選手にも見えますが、彼がその長いプロレス人生で残してきたことばの数々からは非凡な批評性を見てとれます。

    藤波に噛みついた時の「俺はお前の噛ませ犬じゃねぇ」にはじまり、高田選手率いるUWFインターとの抗争時の「ドームを抑えろ」や、大仁田選手にぶつけた「またぐなよ」など、その瞬間、その状況においては、そのことばしかあり得ないような的確なことばを見つけるのが本当にうまいのが長州選手です。詳しい状況は各自調査してくださいね。
    そんな長州力の名言の中でも、ひときわ優れた破壊力と汎用性を持っているのがこのことばです。

    「次にここに立つときには 俺のパワーホール全開で、ど真ん中に立ってやる」

    当時、長州力は新日本プロレスから独立し、WJという自分の新しいプロレス団体を旗揚げするのですが、プロレス不況の波とさまざまなズンドコ経営の結果、ビジネスは破綻してしまいます。
    そして古巣である新日本プロレスに出戻りの形で殴りこんできた長州力が、両国国技館でのイベント中に大ブーイングの歓迎を受けつつ颯爽と乱入し、文字通りリングのど真ん中で叫んだのがこのことばでした。

    ちなみにこのズンドコ経営ですが、ハーバードや一橋のビジネススクールでは全く取り上げられないエキセントリックな事例の目白押しです。
    例えば、団体の旗揚げ時にはマスコミ各社に札束と高級メロンを送りつけたり、総合格闘技の大会を実施したもののリングの代わりに使う金網が試合中に壊れて、若手が支えるなかで選手が闘うハメになる、挙句に責任者の長州は大会中にバックレるなど・・・いつかは独立を志すビジネスマンならばこれらの豪快なトライ&エラーは知っておいて損はないでしょう。

    さて、このことばが素晴らしいのは、やはり「ど真ん中」という単語の身体性です。それまで長州がいた団体WJはあくまで「辺境」であり、業界最大手である新日本プロレスこそが業界の「ど真ん中」であり、そのなかでも自分が中心人物、すなわち「ど真ん中」に立つと、文字通り実際に本人がリングのど真ん中に立って宣言したわけです。
    この一言だけで、新日本プロレスを最大限に褒めつつ、同時に批判し、そして自分の意志をも表明しているという素晴らしい政治的なアクションフレーズです。

    我々ハードワーカーズも、常日頃から「本当にこの人数必要なのかよ」と思うような大人数でのプロジェクトや会議に身を置くことも多いと思います。安易に組織や体制を批判してしまうこともあるでしょう。もしくは、あまりの人数に自分の価値や立ち位置にネガティブになることもあるでしょう。
    しかし、そんなときはグッとアスホールにパワーをこめて、このことばを思い出してください。
    50人以上のプロレスラーを抱え、規模・利益ともに業界最大手である新日本プロレスにたった一人で、しかも経営破綻した会社からの出戻りという気まずい形だったにも関わらず、自分が「ど真ん中」に立つと宣言した長州力。
    我々ハードワーカーズも、「矢面・当事者意識・マイボール」という掲げておりますが、どんな大きなプロジェクトでも、どんな小さなお仕事でも、自分が「ど真ん中」に立っているという意識を持って向き合えばそこに何かしらの楽しさや意味を見つけられるはずです。

    長州力は当時、雑誌のインタビューで「時代がどんなに変わろうとも、長州力、おれがいる場所こそがど真ん中なんだよ」と言い放っておりました。
    50代にさしかかり、選手としてはとっくに盛りをすぎていたことは本人も、マスコミも、後輩である選手たちも、誰もが知っていた時期でさえ・・・です。

    いま、あなたが会社や社会でどんな場所にいようとも、どんな役割でいようとも、あなたがいる場所こそがあなたの人生のど真ん中です。
    思いっきりロープに身を預けて、全力で走り抜けて、ど真ん中にあなたのリキラリアットをぶつけてみてください。
    そもそも、リキラリアットってただのラリアットですからね。長州力がするラリアットだからリキラリアットってどういう理屈だよ。

    文/三浦 崇宏

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