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【マンション経営コラム|第176回】新着 最新のリーテック市場 part 2
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【マンション経営コラム|第176回】新着 最新のリーテック市場 part 2

2019-08-01 15:06

    ※リーテックとはReal Estate Technologyの略で、直訳すると「不動産テクノロジー」です。 不動産事業にIT技術を活用することを意味しています。


    RPAテクノロジーズとAMBITIONが新会社設立】


    RPAテクノロジーズとAMBITIONは不動産管理・仲介業者向けにRPAを活用したソリューションや、AIを活用した広告出稿最適化ツールなどを販売する新会社、Re-Tech RaaSを設立すると発表しました。※RPAとはRPA(Robotic Process Automation=ロボティック・プロセス・オートメーション)の略で、ルールエンジンやAI、機械学習などの認知技術を取り入れたロボットを利用して業務の自動化や効率化を図る取り組み全般を指します。


    今各企業が一番頭を悩ませているのが、人手不足、人材不足です。状況は深刻化しており、労働集約型の業界である不動産業界でもかなり影響がでています。そんな中、RPAテクノロジーズとAMBITIONは、不動産業界の「働き方改革」を支援する新会社Re-Tech RaaSを設立すると発表、RPAテクノロジーズは、RPAの導入やコンサルティングにおいて豊富な実績を持つIT企業で、都心でデザイナーズマンションの賃貸管理業務などを手掛けるAMBITION は、不動産業務のノウハウを持つ会社です。Re-Tech RaaSが最初に提供するソリューションは2つあります。1つ目は「不動産管理会社向けのパッケージロボット」、解約処理、原状回復処理、催促、督促など、不動産業務に対応した業務をRPAが実行するようです。


    2つ目はホームページに掲載した情報に対する問い合わせ反響の予測、ホームページへの物件情報の自動登録を行うようです。これまで掲載者の経験と勘により選定されていた掲載物件だが、AIを活用することで属人化をなくし、効果を最大限にできるようです。


    【ソフトバンクビジョンファンド、リーテック分野に投資を加速】


    世界最大級のファンドであり、あのソフトバンク孫社長が率いる10兆円ファンド「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」が、アメリカを中心に不動産関連ビジネスへの投資を加速させているようです。建設関連企業のカテラに約1,000億円、コワーキングスペース大手のWeWorkには約5,000億円といった具合に、ビジョン・ファンドは不動産の世界における生態系を広げ、テクノロジーをかけ合わせることで価値を高める戦略を実施しています。


    べンチャー投資家たちからは憧れと恐れの入り混じった目で見られるソフトバンク・ビジョン・ファンドは、最先端技術に積極的に出資することで世界的に知られています。しかし最近は、不動産業という世のなかで最も動きが遅いと言われる分野にのめり込んでいるようです。総額10兆円というとてつもない財力は、いかなる市場でも参入を決断すれば、そこでの勝者と敗者を決めるだけのパワーをもつことを意味します。不動産分野でもすぐにそうなるだろうと言われています。カテラへの出資発表からさかのぼること1ヶ月前の昨年12月には、不動産仲介スタートアップのCompass(コンパス)と住宅保険のスタートアップのLemonade(レモネード)に、それぞれ45,000万ドル(約488億円)と12,000万ドル(約130億円)の投資を行うことを決め、178月には、コワーキングスペース大手のWeWork44億ドル(約4,777億円)を投じています。現在は不動産取引プラットフォームのOpenDoor(オープンドア)との出資協議が進でいるともいわれております。OpenDoor13年の設立で、仲介ではなく自社で住宅を買い取ってから再販売するビジネスモデルを採用し、購入規模は年間10億ドル(約108億円)を超えている会社です。


    【今週の筆者まとめ】


    私が注目したのは、ソフトバンクビジョンファンドが不動産関連ビジネスへの投資を加速させているというニュースです。基本的にスタートアップ企業はまだビジネスとして立ち上がっていない段階だと、なかなか資金調達ができないものですが、ソフトバンクビジョンファンドは成長が見込めると感じたら何百憶、何千億という投資を行います。リーテックスタートアップが大きな資金を得て、既存のサービスをブレイクスルーすれば、従来の慣習にとらわれている会社は淘汰されていくかもしれません。こういった最新の情報を常に得ていき、変化に対応できる会社にならなければいけないですね。



     

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