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田原総一朗「『1強』自民党の独走を止められるのは誰か? 僕が注目する政治家はこの人だ」
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田原総一朗「『1強』自民党の独走を止められるのは誰か? 僕が注目する政治家はこの人だ」

2014-10-11 20:00
    現在の日本の政治情勢は、「1強多弱」といわれる。「1強」はもちろん自民党、その他の政党は「弱」という。要は、野党がだらしないということなのだ。アベノミクスにしても、集団的自衛権にしても、批判するばかり。「対案」を出すことができない。そういうところを、国民は情けない思いで見ているのだろう。

    ところが、ここのところ野党が活性化し始めている。まず「日本維新の会」と「結の党」が合併した。そして「維新の党」が誕生した。野党の牽引役たるべき民主党も、新体制を発足させた。一時は海江田代表降ろしを画策した、岡田克也さんが代表代行になっている。いわば現体制が、岡田さんを「引き入れた」格好となったのだ。

    そんな民主党に対して、僕がとても期待しているのは、新幹事長の枝野幸男さんだ。僕が見る野党議員のなかで、枝野さんは「対案」を出せる唯一の人物といっていいだろう。

    彼は、まずアベノミクスに反対している。経済成長する時代は終わったと考えているのだ。ご存じのとおりアベノミクスは、「経済成長」を大前提とする政策だ。そのため「異次元」の金融緩和、そして公共事業をおこなって、成長戦略を掲げているのだ。それに対して枝野さんは、「無理だ」と考えている。さらにいえば、「資本主義の終わりがきている」とも考えているようだ。だから、これからはいかに富を分配するのか、いわば「ポスト資本主義」を示そうとしているのだ。

    一方、集団的自衛権についても、はっきりと反対の立場を打ち出している。安倍内閣は戦争をしないといっている。だが、後世の内閣が解釈を変えて「行使できる」としてしまえば、戦争をできるようになってしまう。極端なことをいえば、日本に共産主義の政権が生まれたとする。それは日本共産党のことではない。その政権が、ロシアや中国から要請され、軍隊を海外に出すことも十分に考えられるのだ。

    僕は、枝野さんの立法能力にも非常に期待している。そんな彼が幹事長に就任したことは、民主党にとって大きな原動力となるだろう。 
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