• このエントリーをはてなブックマークに追加
オルフェーヴル夢の継承者 初産駒13頭高額落札
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

オルフェーヴル夢の継承者 初産駒13頭高額落札

2015-07-15 13:40
    <セレクトセール2015>

     日本最大の競走馬セリ、セレクトセール2日目(当歳部門)が14日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで行われた。今春生まれたばかりの3冠馬オルフェーヴル産駒は、トップバッターとして上場されたカリフォルニアネクターの15(牡)が8000万円(税抜き)で落札されるなど、平均落札価格が4000万円を超える大盛況。父が成し得なかった世界制覇の夢は子供たちに受け継がれる。

    0b6b69842fcadff0e9fa484fc6a67e8f40462418
    11年、東京競馬場で皐月賞を制したオルフェーヴル

     威勢のいい声が続けざまに飛ぶ。父を思い起こさせる栗毛馬は母馬に寄り添うように、金額が刻まれていく声を聞いていた。熱視線を浴びるオルフェーヴルの初年度産駒カリフォルニアネクターの15(牡)は、この日1番手で上場された。

     4000万円から始まったセリは200万円ごとに値を上げ、瞬く間に8000万円へ。強気の価格設定にも負けない熱いバトル。落札した「ダノン」の冠名で知られる(株)ダノックス野田順弘会長は「馬の形が大変いい。値段に見合う活躍をしてくれれば。競馬はロマンですから」と愛すべき暴君の勇姿をだぶらせた。

     凱旋門賞2年連続2着。日本競馬史上最も世界の頂点に近づいた馬の子供たちのお披露目式。管理した池江師は「骨格もしっかりしているし、筋肉質。オルフェの当歳時より体が大きい馬が多い。頑丈そうで、歩かせたら柔軟性がある」と産駒全体の印象を語った。

     2日目のトップに登場したのも、アピール効果を狙った作戦だった。ノーザンファーム代表で日本競走馬協会の吉田勝己理事は「いい産駒が多い。1番目にふさわしい馬がいたので、セリの最初に産駒をもってきた。種牡馬として本当に期待している」と説明する。池江師も「絶対に走ってくる。繁殖のレベルもかなりいいので、楽しみ。何頭かやってみたい馬がいる」と猛烈にプッシュする。

     億超えこそなかったが、8600万円で落札されたリュシオルの15(牡)を筆頭に17頭中13頭が高価格で取引された。平均価格は全体の3298万円を上回る4108万円。吉田理事も「期待以上。すごいですよ」と目を見開いた。父が成し得なかった世界制覇。今度は子どもたちがその夢をつむいでいく。【松田直樹】

     ◆オルフェーヴルの血統 父ステイゴールド、母はオリエンタルアート。母父はメジロマックイーン。全兄にG1・3勝のドリームジャーニー、全弟に現役で中央3勝のリヤンドファミユ、同1勝のアッシュゴールドがいる。

     ◆新種牡馬産駒 最近のセレクトセールでは輸入種牡馬が目玉となることが多かった。12年ハービンジャーは平均落札額3787万円、最高落札額1億3500万円と大人気。内国産種牡馬では13年にヴィクトワールピサが最高落札額1億1000万円と大台を突破。昨年はルーラーシップが平均落札額3489万円と上々の数字を残した。
    コメントを書く
    コメントをするにはログインして下さい。