閉じる
閉じる
×
Vol.212
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『そこそこ週刊・畠山理仁』
復興の理想と厳しい現実・避難指示が一部解除された浪江町
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●町の現状を象徴するかのような日の出
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
真っ暗ではないが、明るくもない。
2017年3月31日午前5時15分。ひと月前に岸壁の復旧工事が終わり、6年ぶりに漁船が戻ってきた請戸漁港で日の出を見た。
水平線から上る太陽の光は、空を広く覆う雲に阻まれていた。しかし、漁港に全く光が届かないわけではない。ぼんやりとはしているが、たしかにその光は漁船が浮かぶ水面を徐々に照らし始めていた。
決して明るくはないが、朝は確実にやってきたのだ。
肩からカメラを下げて漁港を歩くと、ライトを付けた漁船の上には漁師たちが集まり、一心に網の手入れをしていた。
「おはようございます」
この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
入会して購読
この記事は過去記事の為、今入会しても読めません。ニコニコポイントでご購入下さい。