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[中田薫]廃墟の裏側『スポーツワールド』~夢から地獄の4つどもえ裁判へ~
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[中田薫]廃墟の裏側『スポーツワールド』~夢から地獄の4つどもえ裁判へ~

2013-04-03 01:00

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    中田薫 寄稿記事
    静岡県伊豆の国市南江間『スポーツワールド』

    ~夢から地獄の4つどもえ裁判へ~


     昭和60年のプラザ合意で幕を開けたバブル時代。
    為替と株価は日々最高値を更新し続け、ともに上がりゆく狂乱の地価はド田舎の原野にまで波及していった。


     だが、社会の狂騰ぶりに拍車をかけたのはタガが外れた市場原理だけではない。時の政権政府が関与した規制緩和政策、いわゆる〝政策バブル〟もさらに世の中を混乱の極みに陥れたのだった。

     昭和61年5月に「民活法(民間事業者の能力活用による特定施設整備促進に関する臨時措置法)」、昭和62年5月に「総合保養地域整備法(リゾート法)」が相次いで施行された。税金の免除や無利子融資といった優遇措置が実施されたため、地方自治体が民間企業を使ってテーマパークやリゾート施設誘致に一斉に乗り出したのである。

    無価値な田舎に価値を付与し、〝
    外貨〟を稼ぐ「我が町リゾート」の始まりだった。

     この民活導入によるリゾート開発の第1号物件が、この『スポーツワールド』である。

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    金属製プールメーカー「ヤマクニ」を中心に丸紅、サントリー、ミズノなど11社が出資して設立した事業母体だ。

    ここがスポーツと健康を売り物にした新しい観光町作りを目指す旧伊豆長岡町から町有地を借り受け、総工費45億円をかけて昭和63年7月23日にオープンしたのである。

     キャッチフレーズは「都心から
    100分のリゾートライフゾーン」。
    コテージ、レストラン、洞窟バー、サーフプール、流水プール、トレーニングルームなどを揃え、さらにはテニスコートや陸上競技場、野外ステージまでをも完備。まさに国内最大級のスポーツリゾートで、法人会員は
    1500万円、個人会員は300万円という強気の価格設定で売りに出された。また一般利用客も年間60万人、年商は20億円を超えると皮算用していたのである。

     だが、夢はわずか5年で砕け散った。

    平成5年1月、親会社のヤマクニが倒産したのだ。施設の経営不安が高まり、翌2月に負債総額約
    985000万円で横浜地裁に和議申請となったのである。伊豆長岡町と民間業者3社が、その後4つどもえの裁判闘争を繰り広げる地獄の始まりであった。

     
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