7月に岩崎書店を辞めてから、あまり働いていない。というか、働かないようにしている。
働かないで、基本的には毎日減量に取り組んでいるのだが、その間、これから何をしようかと考えていた。探していた。

思えば、ぼくは岩崎書店の社長をしているときから、これから何をしようかずっと探していた。ただしそのときは、ある程度岩崎書店の社長という枠組みの中で考えていた。つまり、出版にかかわっていかざるをえないという思いがあった。

しかし、そのくびきが今、完全にではないが取り払われてみると、いろいろ視野が開けてきた。そういう中でまず思ったのは、自分はもっと「気持ちの良い暮らしがしたい」ということだった。

これは「何を今さら」と思われるかも知れないが、しかしそれまでのぼくは、厳密な意味で「もっと気持ちが良い暮らしがしたい」とは思っていなかった。そのため、慢性的な肩こりや、逆流性食道炎、首のヘルニアによる右腕の痺れな