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1994:その13(1,737字)
1994年を語る上では1980年代がだいじになってくる。ところで、ぼくは1980年に12歳になり、1989年に21歳になっているから、ティーンエイジャーの青春時代を丸々80年代で費やした。そして、当時は分からなかったが、そのときも歴史は動いていたのだ。抗いがたい力が社会に作用して、人々を右往左往させていた。当時ティーンエイジャーだったぼくには、そういう意識は全くなかった。自分が時代の流れに翻弄されている意識すらなく、ただ毎日をがむしゃらに乗り越えようとしていた。日々をどうにか耐えしのぐことで精一杯だった。だから、極めて近視眼的だった。俯瞰できていなかった。メタ的な視点がなかった。自分が今どこにいて、どこに向かおうとしているのか、分からないだけではなく、そういう考え方が存在するということすら知らなかった。井の中の蛙とはこのことだ。周囲を壁のようなもので目隠しされているので、そこが「時 -
[Q&A]なぜ新NISAはブームになったのか?(2,163字)
[質問]noteの『これからの資産形成』という記事を読みました。「安い畑があったら買い取っておくこと」と書かれていましたが、以前から、農地(地目が田畑)が欲しいと思っても、農業従事者でないと買うことができないので仕方がなく山林を購入して自分で開拓して農地を作りました。自治体によっては空き家バンク制度で、狭いですが農地付きの家を購入する事ができます。ハックルさんは農業従事者の資格は持っていないと思われますが、何か農地を購入する手段をお持ちでしょうか? それと、もし農地をお持ちでしたら、効率的な農地の維持管理方法など知っていれば教えて下さい。[回答]実はぼくも知らなかったのですが、去年に農地法の一部が改正されて、取得条件が大幅に緩和されたんです。
上のリンクには明記されていませんが、実は「専業農家」でなくとも、「兼業農家」あるい -
劣化する人:その20(1,942字)
劣化する人が増えたのは、結局勉強に向いていない人に勉強をさせてきたからだ。今から60年前の1960年代までは、勉強に向かない人は勉強をしなかった。しかしそこから勉強社会、受験社会に移行し、全ての子供にほとんど強制的に勉強をさせるようになった。その結果、勉強に向いていない子供も勉強をするようになった。だから、心に不調をきたす子供が増えたのだ。それでも、中には勉強ができないのに、心に不調をきたさず、学校の成績を上げられる人々も現れた。いわゆる器用で、モノマネが上手い人たちである。彼らは、勉強ができる人のモノマネをすることで、学校時代を乗り切った。そしていい会社に就職し、最初はできる社員のモノマネをすることで好成績をあげた。ところが、30代後半からきつくなった。10年くらい前まで、「プログラマー40歳定年説」というのがあった。プログラマーは若い人にしか向いていないため、40歳が限界である。
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