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ハックルベリーに会いに行く

ブロマガ

  • 野球道とは負けることと見つけたり:その64(1,816字)

    1974年4月6日、春の甲子園の決勝で、池田高校は報徳学園に1-3で敗れた。その勝者と敗者がくっきり別れた瞬間に、一塁側スタンドで池田高校を応援していた新中学一年生(まだ12歳)だった橋川正人は、隣に座っていた父親から奇妙な「予言」を聞いた。 「――勝つ」 「え?」 「池田はいつか、きっと勝つ」 「勝つ?」 「甲子園で優勝する。間違いない。オレには今、その光景がはっきりと見えた」 そして、息子の方を向き直ると、少しはにかみながらこう言った。 「その瞬間、マウンドに立っているのがお前だと、面白くないか?」 池田高校に入ってから、橋川はふとした折りにそのことを思い出した。あのときは、自分が池田高校に入るなどとは全く考えていなかった。それが今は、学校近くの寮で同級生たちと同居しながら、あのとき甲子園の一塁側ファールグラウンドで応援団にお礼の挨拶をしていた蔦文也の指導を受けている。いや、毎日

    3日前

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  • どう「住む」か?:その37(2,057字)

    バブル時代に日本人の生活は乱れた。それこそ「大量生産大量消費」で「物を大切にしない」という間違った考え方が広まってしまった。 そのアンチテーゼとして生まれた無印良品は、バブル後のデフレ時代、勃興した「丁寧な暮らし」派に寄り添って、大成功を収めた。やがてデフレが長引くと、丁寧な暮らし派はマス化し、彼らに支持された無印良品は拡大の一途を辿った。 しかしデフレは、コロナ禍を機に終わってしまい、超インフレ社会、そして人口減少社会が始まった。そこにおいて無印良品と丁寧な暮らし派は、大きなピンチに見舞われた。無印良品がこれまでのようにリーズナブルな価格で商品を提供できなくなり、多くの丁寧な暮らし派は、その丁寧さを維持できなくなったからだ。 そのとき無印良品はどうしたか? 彼らは、大胆にも丁寧な暮らしの維持が難しくなったマス層には見切りをつけ、ニッチに向けた高級ブランド路線に転じた。商品の点数を

    4日前

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  • [Q&A]WBCが地上波ではなくNetflixで配信されることをどう思いますか?(2,127字)

    [質問] マンガ『ワンピース』の世界では、上の方の実力のあるキャラクターは皆、だいたい「覇王色の覇気」(他を圧する力)という能力を持っています。2点、お聞きしたいのですが、芸能界と作家界で、上の方の、レベルが高い方々が必ず持っている能力を教えていただければ幸いです。  [回答] 芸能界の「レベルが高い人」というと、今は芸能界そのものが消失しかかっているので昔の話をさせていただきますが、やはりビッグ3といわれたタモリ・たけし・さんまさんということになるのではないでしょうか。彼らは最高レベルですね。 そしてその3人が3人とも持っている能力といえば、やはり「フリートークが上手い」ということになるでしょう。芸能の能力は、ほとんどこれに尽きると思います。 この「フリートークの上手さ」は、やはり他の芸能人を圧倒する力があります。さんまさんの番組が特にそうなのですが、司会のさんまさんがひな壇の芸能

    5日前

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  • 建築の学び方:その16(1,767字)

    『耳をすませば』という映画は、実は「夜」がテーマでもある。そのことに気づく人は案外少ない。それは物語の大半が、明るい日光の下でくり広げられるからだ。 しかしあらためて見返すと分かるのは、この映画はオープニングシーンとラストシーンがともに「夜」ということである。もちろんラストシーンのラストは「夜明け」だから厳密な意味での夜というわけではないが、それでも大半は夜の場面である。 そんなふうに、映画そのものが「夜」にサンドイッチされている。これは作者(監督や脚本家)の意図の有無にかかわらず、強力なメッセージを見る人にもたらす。 そのメッセージとは、象徴としての「輪廻」だ。人は闇から生まれ、明るい中を生き、また闇に戻っていく。それが終わると新たな夜明けが来る。そういう輪廻や一個人の一生――人生を否応なく想起させる。 ちなみに、映画ではよく汽車や自転車、ときには自動車の、車輪の回転カットがアッ

    6日前

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  • 石原莞爾と東條英機:その122(2,483字)

    この連載を書くまで、ぼくはフランクリン・ルーズベルトのことをほとんど知らなかった。しかし調べてみると、この人物が現代日本にどれほど巨大な影響を与えたかということがよく分かった。 第二次世界大戦は、ほとんどこの人物の想定通りに推移した。戦後の日本もそうである。つまりルーズベルトの思い描いたビジョン、イメージした未来というものが、戦後日本さらには今の日本を形作った。そのためルーズベルトへの理解がなければ、現代日本、あるいは我々日本人の理解もままならないのである。 ところが、そんな最重要人物のことを日本の教育機関は全く教えない。これは明らかな逆プロパガンダだ。日本人の自分理解を大きく妨げる一因になっているといえよう。 このルーズベルトを始め、日本の学校では近現代史を全く教えない。知りたいなら自分で調べるしかない。そのことが、今の日本国民の特殊性を形作っているといえるだろう。 日本人ほど、自

    1週間前

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2014/01/30 11:01

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