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1994:その34(1,637字)
1994年は今年2024年のちょうど「30年前」だ。しかし2024年はもうすぐ終わってしまうので、やがて「31年前」ということになる。
ぼくはもともと1994年を舞台に小説を書きたいと思っていた。だから1994年について調べ始めたのだが、調べるのが終わらなくなってしまった。1994年を知るにはその前の1980年代のバブルを知らなければならないし、バブルを知るにはその前の1970年代を知らなければならない。そんなふうに、どんどん脇道に逸れていったからだ。
そうして連載を続けてきて、今は1991年まで来た。ここまで来て分かったのは、今思うと1991年の日本というのは大分「金属疲労」を起こしていたということだ。
金属疲労というのは、古い文化のまま新しいテクノロジーを受け入れ、キメラ的な社会を作っていたという意味である。しかしその木製の部品と金属製の部品の接合部分の摩耗が激しく、上手く機能しなくな
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