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2004年、ホリエモンの衝撃(2,555字)
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2004年、ホリエモンの衝撃(2,555字)

2013-05-08 06:00
  • 4
先日、ニコニコ超会議で堀江貴文さん(以下ホリエモン、敬称略)と一緒に生放送をやらせて頂き、久しぶりにお会いして面白かった。なので、今回はそのことについて書きたい。

ぼくは、もともとホリエモンとは彼が逮捕される前から知り合いだった。
というのも、その頃ぼくの師匠である秋元康さんが、ホリエモンが社長を務めていたライブドアのアドバイザーをしていたので、週に一度、定例会議をするために同社を訪れていたのだ。そこでぼくも、秋元さんのお供をしてたため、ホリエモンとは毎週のように会っていた。

その中で、ぼくが一つ印象に残っていることがある。それは、当時ホリエモンのブログが大人気で、それについて会議で話していた時のことだ。
そこでホリエモンは、急に「写真をブログにアップするのが面倒くさい」と言い始めた。
当時、ホリエモンは、多くの人にブログを読んでもらうためには写真付きであることが重要といち早く見抜き、デジカメを持ち歩き写真を積極的にとっては、それをブログにアップするということをしていた。

ホリエモンは、マーケターとして非常にセンスがすぐれていた。ブログを始めたのは、初めはライブドアのブログを宣伝するためだったと思うが、すぐにただ書いているだけではつまらなくなって、どうすれば人気が出るのか、試行錯誤を重ね、どんどんブラッシュアップしていったのだ。

そうしてできあがったホリエモンのブログは、今でもブログの一つの究極ともいうべきすぐれた様式美を備えるようになった。
読みやすい字の大きさや、読みやすい改行のリズム。読みやすい分量に、適度な量の写真。
その写真もまた、1枚の情報量が適度で、彼はカメラマンとしてもすぐれているのだ。

ホリエモンの面白いところは、編集者の才とクリエイターの才が同居しているところだった。だから、編集者としてどのような文や写真が必要かを見抜けたのみならず、そこで必要とされた文や写真を自らクリエイトすることもできたのだ。ホリエモンは、後に出版や有料メルマガで異彩を放つことになるのだが、その萌芽は、このブログを書いていた時代に育まれたのだと思う。

ところで、ホリエモンのすごいのはそれだけに留まらないところだ。彼は、コンテンツをプロデュース、あるいはクリエイトできるだけではなくて、それをビジネスと結びつける能力にも長けていた。野球でいえば、打って守れるだけではなく、プロ野球全体の人気を押し上げたり、収益を伸ばす能力があったのである。彼は、他に類する者のない超オールラウンドプレイヤーであった。

ブログにおけるホリエモンのビジネス提案で大当たりしたのは、ホリエモンのブログからたくさんの物が売れたことだ。
後年、有名人がブログで物を紹介して売るという流れは顕著化して、それがステマの横行などにもつながったのだが、ホリエモンの場合は自分でそれを売っていたわけで、ステルスでも何でもない、ただのマーケティング(あるいは販売)だった。
それでいながら、彼の紹介する物は飛ぶように売れた。彼にはセールスマンとしての希有な才能があったのだ。

さらに、ホリエモンの才能はそれだけでは終わらず、ここで冒頭の話に戻るのだが、ある時、「写真をブログにアップするのが面倒くさい」と言い始めた。
ホリエモンは、雑談の中でふと、ブログに写真をアップすることの面倒くささを語った。これだけなら単なる愚痴で終わるのだが、ここからがホリエモンの真骨頂だった。

そこでホリエモンは、「これはビジネスになるのではないか」と語り始めたのだ。 
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私もその頃、生で堀江氏を見たことがありますが、なんというか場所を選ばない、まわりの風景と境界線が無い、とても自然な人という印象を受けました。
ライブドアという名の法人の枠を、かなり早い段階ではみ出していたということでしょうか。

No.1 140ヶ月前
userPhoto 岩崎夏海(著者)

>>1
かなり早い段階ではみ出していたと思います。文字通りの型破りな人なんですよね。

No.2 140ヶ月前

超会議の時もホリエモンは夏野さんに、生主が高音質で簡単に生放送できるシステムを提案してたり、ハックルさんにナレーションのお仕事すすめたり、一瞬気まぐれで発言していそうで実は的をえていたりする。

No.4 140ヶ月前
userPhoto 岩崎夏海(著者)

>>4
そうなんですよね。
ホリエモンは常に何か新しいビジネスを想起することに興味があるようなのですが、それを粋をするように自然とし続けるのがユニークだと思いました。しかもそのアイデアや目の付け所は、とても秀逸なんです。

No.5 140ヶ月前
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