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岩崎夏海さん のコメント

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岩崎夏海
>>1
その通りですね。
それで気づいたのは、結局ファンは、人気者の中に「自分」を見出しているのでしょうね。それも「肯定されるべき自分」を見出せるのでしょう。それが人気の秘密です。
ということは、「人気者とは自分を肯定してくれる鏡のような存在」と言えばいいでしょうか。
「人気者さん人気者さん、世界で一番肯定されるべき人間は誰ですか?」
「それはあなたです」
No.2
138ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
どうすれば人気を得られるか? その解答を得る方法は、たった一つしかない。 それは、既存の人気者を観察して、「なぜ彼は人気者なのか?」――その概念や構造をえぐり出すことだ。 そのうえで、そうした概念や構造のうち、分野の異なった人気者を横断する事象を拾いあげていくのである。そうすれば、「どうすれば人気をえられるか?」、その答えに肉薄することができる。 そこで今回は、「AKB48」「進撃の巨人」「ホリエモン」という、最近の日本を代表する3つの異なった人気者について、その人気構造を分析した上で、各人気者を横断する事象があるかどうか、考えてみたい。 その1「AKB48」 AKB48の人気は、一つにはコンテンツの圧倒的な「量」にある。圧倒的な女の子の数に、圧倒的な楽曲の数。いつもどこかで何かの事件が起きている。それらはけっして消費し尽くされない。そのことが、AKB48の人気を下支えしている。 また、AKB48おいてはアンチの数が多いことも人気の理由の一つだろう。そのアンチに対抗するように、熱狂的なファンがいる。そうして、両者の間に大きな摩擦が起きている。 しかしもちろん、そうした摩擦そのものが人気の直接要員ではない。なぜなら、嫌われることそのものは、必ずしも得策ではないからだ。だから、人気はその摩擦の先にある。というのは、AKB48の熱烈なファンは、いつでもアンチの転向を虎視眈々と狙っているからだ。 AKB48のファンは、アンチをファンに転向させるチャンスをいつでも窺っている。なぜなら、その転向こそが、一つの喜びとなるからだ。彼らは、「転向の喜び」の経験者なのである。 AKB48のファンの多くが、かつてはアンチだった。AKB48をバカにしていた。しかしそこで、身近なファンから「それは誤解だ」というレクチャーを受けた。「悪いのは運営で、女の子たちはむしろその被害者なのだ」と。 すると、その状況を知ったファンは、むしろAKB48のメンバーに同情するようになるのだ。そうして、彼らに心を寄り添わせるようになる。実際、よく知ると、AKB48は聞いていたほどには悪辣な組織ではない。むしろ、愛嬌のある、愛すべき人々だ。 この、誤解の解けた瞬間が、何とも言えない快感なのだ。それで、AKB48のファンに転向した人々は、自分の周りのアンチも、ファンに転向させようとする。そうして、自分が味わった転向の喜びを、彼らにも味わわせようとするのだ。 もう一つ、AKBの人気の理由は、現代社会の矛盾を象徴的に体現しているところにもある。努力だけでは報われない、圧倒的な実力主義。人気社会。競争の過酷さ。 また、これまでにない情報を開示していく姿勢、あけすけさ、オープンさ。 そして、その裏にある混沌、変化。そういったものが、AKB48において体現されている。 だから、多くの人がAKB48を見て、そこに現代社会そのものを見る。多くの言論人がAKB48に惹かれ、それを能弁に語るのも、そうした現象の一環だろう。 その2「進撃の巨人」 「進撃の巨人」の人気は、絵の下手さと、物語の魅力との、その摩擦にある。そして、誰もが 
ハックルベリーに会いに行く
『もしドラ』作者の岩崎夏海です。このブロマガでは、主に社会の考察や、出版をはじめとするエンターテインメントビジネスについて書いています。写真は2018年に生まれた長女です。