岩崎夏海さん のコメント
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有料メルマガがある種のブームになってからもうすぐ3年くらい経つだろうか。 ホリエモンこと堀江貴文さんが、収監前に1万人の読者を集め、それに続いて津田大介さんが大きな読者数を獲得した。以降、ぼくを含めてたくさんの著者が有料メルマガを始め、今も配信し続けている。 ところで、ホリエモンや津田さんの景気のいい話は漏れ聞こえてくるのだが、その他の人々の実際のところはどうなんだろう? それを知るには、渡辺文重さんがやっている「渡辺文重の有料メルマガ批評」(以降「有料メルマガ批評」)が貴重な資料になる。 渡辺文重の有料メルマガ批評(targma版) 渡辺文重の有料メルマガ批評(ブロマガ版) ところで、「有料メルマガ批評」は面白い。これまでも面白かったが、最近とみに面白くなってきた。 それは、このメルマガを読んでいれば、有料メルマガ界のだいたいの潮流がつかめるからだ。そして、有料メルマガを実際に配信しているぼくのような人間にとっては、そうした情報は喉から手が出るほど欲しい――というより欠かせないものなので、もはや読む以外に選択肢はないのである。 しかしながら、一つだけ危惧されるのは、この有料メルマガは、ぼくのような有料メルマガ配信者以外には、あまり興味を持ってもらえないのではないか……ということだ。 この有料メルマガは、数10もの有料メルマガを購読している渡辺さんが、有料メルマガ界を横断的に見渡して、その動きやトピックを伝えてくれるものなのだ。ただ、「有料メルマガ界」というのが例えば隆盛をきわめていて、各メルマガがたくさんの読者を獲得したり大きな利益を上げていたりしているのなら、それなりに需要もあると思うのだが、しかし現状は残念ながらそうはなっていない。むしろ、有名な何人かの配信者以外はどこも苦戦が伝えられていて、なかなかに厳しい現状が浮き彫りになりつつあるのである。 皮肉なことに、他ならぬ「有料メルマガ批評」が、そのことを伝えている。 例えば、近頃配信された「 9月22日~9月28日に届いた有料メルマガ+有料コンテンツ(現在67誌・3万8100円分を購読中 」という記事の中では、冒頭でいくつかのメルマガが廃刊になったことを伝えている。 「さて、今回の注目ですが、9月中に有料会員数が300名に達しなかった場合、廃刊になると宣言していた中川淳一郎氏の有料メルマガ『クモの糸』の廃刊が決定的となりました。どうやら、あと130名ほど必要なようです。これはさすがに、達成できないだろうと思います。 そのほか、鈴木寛氏の『すずきかん~熟議の殿堂』(Magalry)も、来月で休刊になるようです。(中略)あとは、『リコーダーとランドセル [マ](仮)』も10月で終了するようです。9月いっぱいでアニメの放送が終了するため、こちらは既定路線だったのかもしれません。 メールクライアント変更にともなうデータベースの整理で気付いたのですが、いつの間にか、休刊や廃刊になっている有料メルマガは、思っていたよりも多いですね。それだけ、有料メルマガはシビアな市場ということなのでしょう」 さて、そういう状況を見ると、ぼくの有料メルマガ(ブロマガ)はまがりなりにも「売上げ」は上がっているので(「利益」となると設備投資があるため、とんとんからちょっと赤字といったところである)、偏差値的にはそれなりに良い方なのではないかと思う。 しかしもちろん、けっしていばれた数字ではないし、ブロマガ内にもぼくより売上げの大きい人はいくらでもいるので、もっともっと頑張らなければいけないところではある。 そこで今回は、有料メルマガ界の苦戦の理由を分析しつつ、どうすれば購読者を増やしていけるのか、考えてみたい。 ところで、購読者を増やす一巻として、来る2013年10月9日(水)19時半から、東京都渋谷区にある表参道駅の近くの「 表参道 GROUND 」というライブスペースで、このブロマガ「ハックルベリーに会いに行く」のファンイベントを行います。 当日は、このブロマガ会員の方は1ドリンク分500円でご入場頂けます。それ以外の方は1500円(ドリンク付き)か、その場でブロマガ会員(月額840円)になって頂くことで入ることができます(つまり会員になった方がちょっとだけお得です)。 当日は、夜間飛行主宰の井之上達矢さんをはじめ、豪華ゲストが出演予定! ぜひみなさまお友達などお誘いあわせのうえ、来てくださると嬉しいです。 なお、当日の模様はニコ生でも放送予定ですが、放送終了後にも企画などを行う予定ですので、来られる方はぜひともお越しください! さて、そうして肝心のメルマガの苦戦の理由だが、これは多くの人が、いまだに
『もしドラ』作者の岩崎夏海です。このブロマガでは、主に社会の考察や、出版をはじめとするエンターテインメントビジネスについて書いています。写真は2018年に生まれた長女です。
ありがとうございます!
なるほど、そうですね。ああいう連載ものがまたできないか、検討してみます。
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