このヘヤカツ流不動産投資術では、数ある不動産の種別の中でも狙い目を絞っていく。狙い目を絞って、その中での知識や経験、それに基づく考え方を積み上げていくことで、優位性を築こうとする。
 また、そこでは競争相手の少ない、ニッチな市場を狙う。大きな市場は、大資本や大きなコネクション、大きな経験を持った大手不動産事業者がすでに優位性を築いているので、そこで戦っても絶対に勝てない。個人が狙えるのは、そういう大手不動産事業者が、小さすぎて手が回らない分野である。

 余談ではあるが、ドラッカーは「巨大企業があらゆる市場に手を出すのは危険である」としている。発電所を作るようなメーカーが小さな電池を作っていたのでは、焦点が分散し、経営が停滞するというのである。それゆえ、巨大企業がしなければならないのは、小さな事業を小さな会社に引き渡し、大きな市場に特化することだというのだ。
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