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教養論その12「映画『ノーカントリー』で分かる『面白がり方』」(1,838字)
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教養論その12「映画『ノーカントリー』で分かる『面白がり方』」(1,838字)

2015-11-12 06:00
    人に映画を薦めるとき、必ず真っ先に挙げる作品がある。それは、コーエン兄弟監督の「ノーカントリー」だ。
    なぜこの作品を薦めるかといえば、評論を読む前と読んだ後とで、見た感想が大きく違ってくるからだ。この作品を見る上では、評論の果たす役割が非常に大きい。

    それは、裏を返せば「ノーカントリー」の評論を読むことで、「映画の面白がり方」がよく分かる――ということでもある。そこで今日は、「ノーカントリー」の映画評論から分かる、映画の面白がり方について見ていきたい。


    まず、「ノーカントリー」の映画評論を見て初めて気づかされるのは、「この作品の主人公は誰か?」ということである。それは、映画評論を見る前は気づかないことが多い。たいてい、他の人物と勘違いしてしまう。

    このことから分かるのは、「誰が主人公か、一見して分からない映画もある」ということ、そして、その作品の「主人公は誰か?」ということは、面白がるためにはとて
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