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語り処_2014.02.14:プログラム
1.予言録(第5回)
1.予言録(第5回)
●○●~小沢一郎予言録 ~第5回~●○●
武冨薫(ジャーナリスト)
政治家に求められる資質のひとつが、「物事を予見する力」ではないか。といっても、大仰に”予言者たれ”というつもりはない。「事態がこのまま推移すれば、こうなってしまう」「今のうちに政策を転換しなければ、最悪の場合、国民の生命と財産にかかわる」ーーそう想像を働かせ、将来起こりうる事態をできるかぎり的確に見通すことだ。とくに危機に直面した時に問われる能力である。
実行が難しいのはその先だろう。
その予見がどんなに痛みや犠牲を伴う厳しい内容であっても、恐れずに国民にメッセージを伝え、〈将来起こりうる現実〉を直視させ、先手を打つ政策を実行する。そうした結果責任を伴う決断は官僚の分を超え、政治家にしかできない。
小沢一郎という政治家が長年、永田町の権力興亡の中で中心にあり続けた理由は、この「予見する力」と、政治家の「役割と責任」を常に意識した行動をとってきたからではないかと思っている。
現在の日本社会は、大きな難題をいくつも抱え、政治はそれを乗り越えることができないでいる。原発事故の処理と震災復興は先が見えず、消費税増税をはじめとする国民負担はとめどなく増加している。外交面でも、米国の国際的プレゼンス低下で世界が多極化する中にあって、その極のひとつである中国ではテロが表面化し、ついに共産党支配体制が大きく軋みはじめた。内乱に発展する危険性さえ出てきた。中国情勢の帰趨によっては極東はもちろん国際社会全体に計り知れない影響を与えるはずだ。
小沢氏の過去の発言を辿ると、そうした事態を早くから予見し、警鐘を発していたことがわかる。そこで小沢語録を採録しながら、改めて当時の物の見方の基礎になった認識や考えを問い直し、今後の処方箋につなげていきたい。”だからいったじゃないか”ではなく、”今からでも遅くない。こうしなければならない”という政治の針路を探るのがこの『小沢一郎予言録』の企画意図である。
「悪化する日米関係ーー安倍政権とTPP」②自民党が「民主党政権時代に日米関係を悪化させた」と批判している問題が2つある。鳩山首相が言いだした沖縄県普天間基地の「県外・国外移設」をめぐる迷走と、やはり鳩山政権が掲げた「東アジア共同体」構想 について、当時の岡田克也・外相が「(東アジア構想は)米国まで含めることになっていない」と発言し、米国の怒りを買ったとされる問題だ。
いずれも日米関係において現在まで続く”古くて新しい”テーマである。
安倍政権は普天間基地の県内移設を推進しようとしているが、1月の名護市長選挙に大敗して地元から「NO」を突きつけられ、再び暗礁に乗りあげている。「東アジア共同体」についても、TPPにかわる自由貿易圏として日本の有力な選択肢だという指摘はいまなお多い。前号では、小沢氏がかねてから警鐘を鳴らしてきた安倍政権下での日米関係の悪化と、そうした状況のなかで進められているTPP(環太平洋経済連携協定)交渉が日米関係においてどんな意味、性格を持っているかについて、インタビューした。
今回はその続編である。
改めて、小沢氏が日米関係悪化とTPP交渉について、どんな問題意識をもっていたかを再録する。
◆【小沢発言】「原則として自由貿易を促進するということについては、私は積極的な意見を持っている。なぜならば、自由貿易によって最も恩恵を受けるのは我が国だからである。ただTPPの場合は、単なる自由貿易促進ということとはちょっと異なった性格を持っているのではないかと思っている。アメリカが主唱して、いわゆる構造協議、アメリカのルールを日本社会に適用させようという意図が非常に強いので、その意味では、よっぽど日本政府がアメリカとしっかり話し合える力関係にないと、参加すればアメリカの言いなりになる可能性が非常に強い」(2013年3月4日記者会見)
◆【小沢発言】「いまの安倍政権は非常に危うい。先ほど経済の話をしましたが、もう一つは外交政策です。総理は口を開けば「日米関係」と語りますが、アメリカでの安倍評価はきわめて厳しいものがあります。安倍政権を「右」の政権と感じており、強い警戒感を抱いている。いまのところ米国政府が直接それを口にすることはありませんが、国内の報道や専門家の論文などを読むと、そうした懸念がよく伝わってきます」(Voice2013年8月号)
○小沢氏インタビュー(続編)ーー安倍首相はこれまで、「民主党政権下で悪化した日米同盟関係を立て直す」といってきたが、実際はむしろ悪化している。昨年末の安倍首相の靖国神社参拝では米国政府(国務省、在日大使館)が批判する声明まで出した。
小沢 アメリカが事前に、靖国参拝はしないようにと言っていたにもかかわらず、あえて参拝をやったからです。自身の参拝への感情が非常に強いうえに、高ぶっていますね、今の人気でね。それからもう一つ、首相は彼の周りにいる人たちを抑え切れないんだろうね。
安倍首相は、「前回の首相在任中に靖国神社を参拝しなかったことは痛恨の極みだ」なんて言う。そして、またそれを了とする人たちだけだからね、周りにいるのは。
まあ、アメリカにしてみれば、彼(安倍首相)の心情は突き詰めると、極東軍事裁判の否定につながる。戦前回帰の日本に対する警戒が起きる。それはやっぱり、アメリカの正義と民主主義を否定することになると考えている。アメリカは、民主党政権を、僕も含めて、目の敵にして、自民党政権に戻したいと思ったんだろうけれど、その結果、アメリカにとっては一番許せない、受け入れられない総理を産んじゃったのね。
―― 小泉首相時代も、中曽根政権時代も、今まで日本の総理大臣が靖国参拝することについて、アメリカが批判する声明を出したことはなかったと思うんですよ。
小沢 ないと思う。異例ですよね。
―― そのアメリカがなぜ批判声明を出すようになったのかということを、やっぱり、もう少し安倍さんはわかってもいいんじゃないかとは思うんですけれども。
小沢 中国の存在が非常に大きくなったっていう事情は当然あるんだけれど、それだけでなく、安倍政権に対する懐疑的な考えが生まれている。◆民主党政権の普天間移設騒動と日米関係
ーー改めて、民主党政権時代の日米関係を振り返っていただきたい。自民党は鳩山首相が言い出した普天間基地の県外移設が日米関係を悪化させたと批判してきた。あの騒動は日米関係という面から見たときにどういう意味を持っていたとお考えか。
小沢 僕は、鳩山氏から、政府のことには口を出すなって言われていたから、当時の政府内の事情はよくわからないんだけどね。普天間移設の問題は米軍の再編計画の一環で、アメリカの世界軍事戦略が変わってきたわけでしょう。一方で、日本には本当の意味での安全保障の考えというものがないんです。結局、アメリカに依存して、まあまあ、アメリカの言う通り、適当にやってりゃいいや、みたいな感覚しかないんだよね。基本的な安全保障のビジョンっていうか、自分の考えがないから、個別具体的な話に引っかき回されちゃう。
僕はもう、普天間の問題は何でああ迷走しているのかわからなかったね。鳩山氏が最初に「県外移設」って明確に言い切ったから、何かあてでもあるのかと思っていました。ところが、断片的に話を聞くとだね、きちんとつめたわけでもないことを前提にして、県外だ、いや、どうだこうだって言っていたんですね、あれは。鳩山氏が、自分で具体的な代替案を手に持っていたとは到底思えないでしょう。
―― しっかりした代案があった発言ではなかったわけですね。
小沢 何にもないんだよね。安全保障の基本的理念もないうえに、個別の問題についても、全然詰めた話をしていなかったから、子どもみたいな騒ぎになっちゃったんです。
―― ただ、鳩山氏が「県外、あるいは国外」への移設を言い出したことで、いろんな案がどんどん官邸に持ち込まれた。そこで当時、内閣の中で、外務大臣や防衛大臣が「総理がそう言うんだったら、どんな手があるか考えよう」と真剣に取り組んだかと言えば、そうじゃなかった。
小沢 そうじゃないね。
―― もう一つは、その普天間移設と同じタイミングで、鳩山内閣が東アジア共同体を掲げ、岡田外務大臣が「アメリカは入れない」みたいなことを言って、非常にアメリカを刺激した。そのことが、普天間問題が大きくなっていった背景の一つにあるのではないか。小沢 アメリカは民主党政権に対して、警戒感を抱き、評価を下げた。そして、早く自民党政権に戻したいという思いになった理由の一つにはなるかもしれない、あの東アジア共同体構造は。でも要は、やり方、打ち出し方なんですよ。鳩山内閣はあまりにも軽率で、まあ、よく言えば、生真面目にやったんだけれども、まるっきりアメリカとのネゴもなしに、しゃべったっていうことじゃないですか。
―― 本当は鳩山政権には、アメリカを排除するとか、そういう意図は全くなかった?
小沢 そう思うんだけどね。でも、天下の政を扱うわけだから、内外のあれこれをちゃんとよく判断してやらにゃいけないわね。特にアメリカは、すごく自意識の強い国で、腕力がある。日本にとっては、ある意味の生命線だから、アメリカとの信頼関係を損なうようなやり方をしたのでは駄目です。◆名護市長選と米軍基地
―― ただし、この米軍の基地問題ということでいけば、国民の間でも、沖縄の人たちの思いと本土に住む人の意識のギャップはものすごく大きい。
小沢 ものすごく大きいから、僕は沖縄の県民の心情を考えなきゃいけないとずっと言い続けてきたんだけれども、前回の総選挙の結果を見ると、沖縄の四つの小選挙区うち、三つで自民党を勝たせているんだもの。だから、1月の名護市長選挙で(名護市への米軍基地移設反対派が)負けたら、沖縄は結局、アメリカ人の言うように、ごねて金が欲しいのかっていう話になっちゃうところだった。かろうじて名護で勝ったからまだいいけれども。総選挙で自民党に勝たせるってどういうことなんだろう。
―― 自民党に投票して、米軍基地が出ていくはずがない。
小沢 だから、沖縄の人たちは何を考えているんだろうって思う。僕も本当にちょっと冷めちゃったよ。自民党の政策は初めからわかりきってるじゃない。自民党の首長が米軍基地賛成だと言ったら、リコールすればいいのよ、仲井眞知事だって、何でリコールしないんだろう。本当に普天間基地の名護市への移設に反対なら、沖縄の八割九割が反対だっていうのなら、やればいいじゃないの。でも、やらないでしょう。
―― それだけ反対が多ければリコールは成立する可能性が高い。
小沢 リコールできますよ。まあ、それはそれとして、僕は、名護市辺野古のきれいな海を埋め立てて、海兵隊の飛行場を造る必要はないと思うし、沖縄の米軍基地はなるべく縮小した方がいい。アメリカの軍事戦略も、前線に実戦部隊を置くことをやめて、今は前線からどんどん兵を引いているわけです。それによって生じる空白は、日本の防衛に関する限りは日本が防衛を担えばいいと考えている。アメリカにばっかり頼っていないでね。
―― 第一、沖縄の海兵隊っていうのは日本防衛のためにいるわけではない。中継拠点というか、ある意味、最前線から戻ってきた兵士の保養地みたいな性格がとても強い
小沢 そうなんです。だから、基地はグアムでいいんですよ。アメリカのプレゼンスは必要だから、有事のときの指揮命令系統とか、警戒体制とか、そういう類いの機能は沖縄に置いていていいと思うけれど、あとはグアムでいい。B52だって、グアムから発進したっていいんだもの。
―― 対中国向けの米軍のプレゼンスを考えても、沖縄には嘉手納の空軍基地だけあればいいという指摘もある。
小沢 だけど、嘉手納基地があったからって、どうっていうことはないんです。だから僕は、第七艦隊がいるから心配ないって言っているんです。米軍が少なくなれば、その分、日本の領海、領空を防衛する必要性は高まるだろうけれど、そこは日本が自分で守ればいいのよ。
―― 国民の意識という点では、確かに沖縄の人たちも、仲井眞さんをリコールまではしないみたいなところはありますけれども、本土の国民はどうかというと、世論調査では「米軍の基地は必要です」と、みんな国民は必要だと思っている。でも、「地元に持ってこられては嫌だから、沖縄に置いておいてほしい」というのが本音。これも、沖縄基地問題がなかなか解決しない一つの大きな原因ですよね。
小沢 エゴですよね。逆に言うと、沖縄の人たちの気持ちは複雑だけれど、米軍基地ではなくて日本の自衛隊の基地ならまだいいんです。自衛隊なら変な事件は起きない。そもそも米軍については日本が捜査権も裁判権もないという、日米地位協定の問題もある。あれはおかしい、面白くないっていうのは当たり前ですよ。まるっきりの治外法権だもの。
―― その問題に関しては、日本の政府が地位協定を改めようという、積極的な姿勢を持ってこなかったのは間違いない。
小沢 その通り。
◆TPPと東アジア共同体――オバマ政権がTPPを推進したきっかけは、民主党政権下で”米国抜き”の「東アジア共同体」が強まっていくのを警戒したからという指摘もある。しかし、日本の選択肢には、TPP以外のマルチ(多国間交渉)の貿易協定として、鳩山内閣が掲げた東アジア共同体のような、ASEANプラス3とかASEANプラス6の枠組みもあるのは間違いない。
小沢 そうなんだけれども、「東アジア共同体」とか言うと、ブロック経済で対抗するみたいな感じになるでしょう。大東亜共栄圏みたいになっちゃうから、アメリカとしたら、カチンと来るわけだ(笑)。例えば、「これは関税自由化の一環であり、まず日本周辺の国々からやろう」とか言えば、何にもおかしくないじゃない。「FTA(自由貿易協定)を、まず中国も入れて北東アジアでやって、いずれそれが環太平洋になりますから、心配いりませんよ」とアメリカと話せばいいんです。
――まず日中韓の自由貿易圏みたいなものができれば、日本の経済にとってものすごくメリットが大きい。
小沢 大きいですよ。だけどね、これは気をつけなきゃいけないの。中国は共産主義だから政治的には別だけれども、日中韓が経済的に一緒になって、それこそFTAで結ばれるなんていうことになったら、アメリカは心中穏やかじゃないよ(笑)。その力はEUどころじゃないもの。
―― 経済力はEUより圧倒的に強い。それに、ASEANがすぐくっついてきますから、アメリカをはるかにしのぐ経済圏になるわけですよね。
小沢 そう、そう。だから、大変なんです。極東ロシアだって、参加したいとなっちゃう。資源はあるわ、人口は多いわ、技術、資本があるわ、そうなったらアメリカは大変だよ。だから、アメリカとうまくやらなきゃいけないんです。
ーーそれを警戒してアメリカは日韓、日中の関係が悪化したほうがいいと考えるようになってているのではないか?
小沢 アメリカはほどほどでいてもらいたいんだよ。日中韓にあんまりべったりくっつかれても嫌だし、喧嘩されても困る。その点は、自分本位なのよ、要は。まあ、どの国だって自分本位だけど、アメリカはそれが如実に現われるんだね。
―― 日本は、どっちかっていったら、アメリカ本位。
小沢 アメリカの言う通りで戦後うまくやってきたから、その習性が抜けない。◆東京都知事選の情勢変化
―― 最後に全く違うテーマになりますが、東京都知事選挙は細川さんが出て小泉さんが応援すると表明した段階では旋風が起きるのではないかと見られていたが、選挙戦は舛添氏が圧倒した。こういう展開になると思っておられましたか。
小沢 いや。僕は小泉氏の動機はわからないんだけれども、脱原発ということで細川氏と組んだところまでは非常にいいと思ったよ。ただ、その後、選挙の前から選挙戦に至っても、やっぱり、細川さん自身の感覚なんだろうと思うけれど、選挙に対する感覚が間違っていたよね。
―― つまり、それは、風頼みだったっていう点ですか。
小沢 小泉氏に応援してもらえば、絶対当選だと思ったんだろうね。でも、候補者は細川氏だからね、小泉氏じゃない。だから、細川氏本人が、やる以上は本気で命がけでやらないと、訴える力がないんです。その必死さっていうのが伝わりきれなかったんじゃないかな。
―― あなたは事前に、細川さんと話をして、出るっていう話は聞かれていたんですか。
小沢 間接的には聞いているけれど、直接的に二人で会って話したわけではない。
―― 相談を受けた?
小沢 そういう類いの間接的な話は事前にあったよ。
―― そこでは、「出るべきだ」と助言したのか?
小沢 いや、僕は出ろとは言わなかった。というのは、彼が果たして選挙をそんなに本気でやる心身の状況にあったかどうか、僕は直接会って話したわけじゃないから、わからなかった。出ること自体はいいけれども、っていう程度だったね。
―― やっぱり、あれだけ長くずうっと陶芸を焼いていた人が政治の世界に戻るには、相当な心の準備が必要だと?
小沢 選挙、政治はやっぱり、瀬戸物を焼いているのと違うからね。
―― ただ、新聞の世論調査では、原発再稼働反対が6割ある。ところが、選挙の投票行動はまったくそれが反映されていないんですね。
小沢 そこは、日本人のおかしいところなんです。安倍内閣の基本政策である原発の再稼働には6割以上の人が反対だと言っていながら、安倍内閣への支持率が高いっていうのはどういうことなの?僕の頭では全く理解できない。日本人っていうのは、そういう矛盾は平気なんだよ。いかに情緒的か、っていうことです。
―― でも、この矛盾を自覚しないと、政治は変わらない、変えることができないっていうことになりますよね。
小沢 変わらないんだ。いつまで経っても、現状維持なんだよ。現状維持で、お上依存なんだよ。その意味で、日本人は全く自立していないんです。
―― 今回の都知事選は、脱原発か原発再稼働か、つまり原発イエスかノーかが争点だったと思う。それ以外のオリンピックを成功させるなんて、どの候補も同じ。少子高齢化対策も待機児童対策も、しなくていいっていう人はいない。ほかの政策は全部違わないわけですよ。原発だけが大きな争点で、それがわかっていながら、有権者の投票行動につながらない。
小沢 それと、脱原発派が細川氏と宇都宮氏に割れたせいもある。だから、迫力がないんだよね。
(第五回完)≪著作権法上、複写はお控えください≫【ご質問等:ichiro-channel@ozawa-ichiro.jpまで】
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生活の党は先回は宇都宮さんを支持,今回は細川さんを支持する経緯があり,小沢一郎さんは細川さんも宇都宮さんもよく知るという立場にあるのだから,薩長連合を進めた坂本龍馬のような役割も期待されていたと思うのですか...