オンナのウラガワ ~名器大作戦~
第132回 冬に聞いた奇妙な怪談のウラガワ(3)
◆もくじ◆
・冬に聞いた奇妙な怪談のウラガワ(2)
・最近の志麻子さん
3/20(月)志麻子の怪談「手鞠歌」@ロフトプラスワン 開催
TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
「岩井志麻子のおんな欲」連載中
「岩井志麻子の千夜玩具物語」連載中
カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中
・著者プロフィール
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前回登場した、東南アジア某国でホステスをしている水菜と、謎のブルマー男。
二人そろって、ある書き込みに注目していたのだが、その内容もぞっとするものだった……。
夏に限らず、怪談話はわいて出てくるものです。
バックナンバーはこちらから↓
http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga
2014年11月「「そんなプロもありか」な人達のウラガワ」
12月「「殺人者」たちから聞いたウラガワ」
2015年1月「「大人の冬休みの日記」なウラガワ」
2月「「大人の冬休みの日記のつづき」なウラガワ」
3月「ベトナム愛人との旧正月のウラガワ」
4月「春の喜怒哀楽のウラガワ」
5月「韓国人夫の失踪届けを出したら……のウラガワ」
6月「ホラー作家まわりの怪異のウラガワ」
7月「異国の夏休みのウラガワ」
8月「そろそろ怖い目に遭う予感のウラガワ」
9月「秋風に謎めく過去のウラガワ」
10月「人生の秋を生きる女達のウラガワ」
11月「「結婚」に振り回される女達のウラガワ」
12月「出版業界の仕打ちのウラガワ」ほか
2016年1月「会えなかったけど気になる女たちのウラガワ」
2月「接点がないのに気になる人たちのウラガワ」
3月「嘘をつかずにいられない人たちのウラガワ」
4月「春のおかしなお便りの数々のウラガワ」
5月「距離感のおかしい人たちのウラガワ」
6月「台湾から連れてこられたある女性のウラガワ」
7月「大人の夏の観察日記のウラガワ」
8月「大人だからわかる怖い話のウラガワ」
9月「『志麻子のヤバモンGO』なウラガワ」
10月「取り返せない夏の思い出のウラガワ」
11月「常夏の国で生きる女の秋のウラガワ」
12月「冬を生きながら春を待つ女達のウラガワ」
2017年1月「自分を重ねてしまう若者たちのウラガワ」
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2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ/ソウルの新愛人のウラガワ/風俗嬢の順位競争のウラガワ/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ/「大人の夏休みの日記」なウラガワ/その道のプロな男たちのウラガワ
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旧暦や俳句の世界では春なのに、この寒さは絶対に冬だという二月。私が作家なのに芸人と思われているように、夏の風物詩とされている怪談も不思議な話も怖い話も、春にだって冬にだって聞かされるし体験する。
常夏の東南アジア諸国は四季がないが、やっぱり日本と同じくお盆のような行事があるため、七月や八月がやっぱり死者や異界の者達と親しく近しくなるといわれている。
そんな、私には冬か春か曖昧な季節の今月は、それでもどこか季節外れな感じの漂う怪談を書いてきた。今月のラストは、前回の続きになる。
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私は東南アジア某国でホステスをしている水菜とやらは面識がないが、梅見さんに聞いていた人物像から推定しながら、その掲示板を見てみた。そして、これは水菜だなとわかる書き込みをいくつも見つけた。
水菜が、店のママの悪口もしょっちゅう書いているのがおもしろかった。ホステスとしてではなく、客としてママを見ている設定にしてあるが。
ともあれ毎回、メンヘラブスババアと罵っている。悪口は自己紹介だとは、至言だ。みんな自分がいわれて嫌なことを、憎い相手にぶつける。
例のブルマー事件の顛末も読んだが、これまた先に情報を仕入れていなくても、男が書いているのはわかった。ナンパするではなくコナをかけるなどとも書いているあたり、けっこう年配なのも隠していると感じた。
嘘は、ばれるものではなく、ばらすもの。これも真理だ。