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第236回 愛しい南国の怖い話のウラガワ(2)
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第236回 愛しい南国の怖い話のウラガワ(2)

2020-01-15 11:00

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第236回 愛しい南国の怖い話のウラガワ(2)

    ◆もくじ◆

    ・愛しい南国の怖い話のウラガワ(2)

    ・最近の志麻子さん 
     TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
     「岩井志麻子のおんな欲」連載中
     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    五十回以上も新年を迎えれば、自分はそうそう簡単に変わらないものとわかってくるもの。
    怖い話が好きなこと、そしてアジアが好きで、休暇が取れれば飛んでいっちゃうことも変わらない。
    この年末年始も、南国を回って怖い話を収集していたという岩井さん。
    ベトナムに暮らす愛人Vのエピソードをひきつづき。
    バイクに乗っていたあるとき、後ろに小柄なジイさんが知らないうちに乗っているのに気付き……。

    バックナンバーはこちらから↓
    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月~18年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
    2019年1月「去年に縁があったあれこれのウラガワ
    2月「台湾で初めて会った人たちのウラガワ
    3月「胸に引っかかる人を思う春のウラガワ
    4月「こういう人いるよねという出会いのウラガワ
    5月「働くということについて考えたウラガワ
    6月「私なりのプロファイリングをしてみたウラガワ
    7月「芸事業界の人たちの願いごとのウラガワ
    8月「怖さひかえめな怖い話のウラガワ
    9月「まだ挽回できるかどうか気になるウラガワ
    10月「なぜか惹かれる未解決事件のウラガワ
    11月「今頃になってわかってきた出来事のウラガワ
    12月「とりあえず終えたかな、というウラガワ


    ※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===

     子どもの頃や娘さんと呼ばれていた時代は、本当の自分はこんなんじゃないとか、あの人が変わってくれたらな、とか、親の考えを変えさせたい、なんて思っていた。

     今だって思うときはあるけど、五十回以上も新年を迎えれば、自分はそうそう簡単に変われるものではなく、ましてや他人様を変えようなんて傲慢すぎるわ、とわかってくる。

     多くの人が、あれは更生しなきゃだめだと危惧する人達ってのも、少なからず存在はするけどね。そういう私も、その一人かもしれない。

     けど、無理に変えなくていいこともたくさんある。変えないことが哲学、生きざまになってる場合もある。私のホラー好きも、それだ。あとアジア全般が好きで、休暇が取れれば飛んで行っちゃうこともね。

     この年末年始も例によって、南国を回って怖い話を収集していた。

                        ※

     ベトナムに来始めた2002年頃に比べれば、ホーチミンも自動車の数は増えて交通法規も厳しくなったが、まだまだ我が国に比べればユルいところもある。

     人と人との距離、公共というものやプライバシーの概念も、日本とは違う。日本の方が正しい、進んでいる、というのではない。ただ違うというだけだ。それが戸惑いにもなれば、おもしろさにもなる。

     ベトナムはとにかく交通手段がバイクなので、至るところに駐輪場があり、おびただしい数のバイクが並んでいる。みんなではないが、まったくの見知らぬ他人のバイクにひょいっと座ってソファ代わりにしている人もいる。日本じゃ、ありえん。

     バイクタクシーもたくさんあり、観光客などにどこそこまで幾らで乗っけてくよ、と白タクになるバイクもたくさん。私は、愛人Vのバイクにしか乗らないけど。

     そのVが私が来る前日、愛車に乗っていて奇妙な目に遭ったという。信号待ちではなく、ポケットに入れていたスマホが鳴ったので、路肩に停めて電話に出て、すぐまた走り出した。十メートルも進まないうちに、後ろに誰かが乗っているのに気づいた。
     まったく見知らぬ小柄なジイさんで、××市場の近くまで連れてけ、といった。

    「いや、あの、ぼくはバイタクやってません。行き先も逆方向だし」
     そう答えたのに、ジイさんは降りようとしない。しっかり、Vの腰に手を回している。

     
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